テラーノベル
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続きです。
ロマーノの言葉は頼りにする人が誰もいなかったフェリシアーノの心に深く突き刺さった。フェリシアーノは堪えていた涙をボロボロとこぼした。しかし、フェリシアーノは安心する気持ちと同時に少し疑いの心を持った。本当に逃げてもいいのかと。確かに自分の心はもうボロボロでこれ以上は本当に耐えられなくなっておかしくなってしまうかもしれない。でも、それまで戦ってくれた国民は?イタリアを守るために死んでいってしまった人達は?このままでは彼らの存在が無駄になってしまうかもしれない。それなら、自分一人がそれを我慢すればいいのではないか。そんな気持ちが心を蝕んでいく。まるでお前に味方なんて居ないと、もう1人の自分が囁くように。
それに気づいてか気づいてないか、ロマーノはフェリシアーノの頭を優しく撫でながらいった。
「、、、こんな中、言うべきじゃねぇかもしれねぇが、、、。俺はな、ずっと前からお前が好きだった。ずっと、ずっと前から、離したくなかった。だから、降伏して、もし国民が反発してきても俺がずっと一緒にいてやる。1人にしない。絶対に。だから、だから無理しないでくれ。」
ロマーノはその言葉をまるで懇願するように言った。
ロマーノの言葉は2人しかいないテントの中で静かに響いた。一瞬の沈黙の後、フェリシアーノは固まってしまった脳内を必死に動かし理解しようとした。ロマーノの言葉はそれほどフェリシアーノにとって衝撃を与え、信じ難いものだった。これまでずっと嫌われていると思っていたから。ロマーノの甘い言葉と行動は1人孤独の中、苦しんでいたフェリシアーノの心をじわじわと温めていった。先程まで元気のなかった暗い笑顔がどんどんと明るいものになっていく。
「本当、に?ほん、とに1人に、しない?」
「、、、あぁ、もちろん。」
フェリシアーノが震える声で聞くと、優しく宝物に語るような声でロマーノのが返事をしてくれた。
「ぅ、ぁ、良かった、、、良かった、、、っ。俺も、俺も兄ちゃん好き、世界一、大好き、、、。」
フェリシアーノはその後、泣き崩れるようにロマーノに体重をのせて、優しくキスをした。それはフェリシアーノの心を救うと同時に新しい大きな鎖を絡めさせた。
数日後、イタリアは無条件降伏をした。フェリシアーノに怖いものはもうなかった。隣に大切な兄であり、恋人であるロマーノがいたから。フェリシアーノは思った。きっと、ロマーノがいればなんでもできる。2人一緒なら、きっと。それはフェリシアーノの心を安定させると共に、知らぬうちにより深い泥沼に入るような、そんな関係だった。それを知るのは、
ロマーノだけだった。
フェリシアーノ編 終了
次回、ロマーノsideで書きます。
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