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また些細なことできりやんと喧嘩した。事の発端はきりやんがアニメのネタバレから始まった。
主人公が死んでしまう、や実はあのキャラクターが悪役だったとかのネタバレに比べては大したことではなかった。
そのネタバレされたアニメを週末一緒に見よう、そう約束していたから余計腹がってしまった。
重なる休日が少ないから、一緒に過ごす時間を大切にしたかったのに。このシーンの意味は?とか色々一緒に考察したかったのに。
ネタバレのことは別に良かったんだけど、約束を忘れられた悲しさから、どうしてもきりやんの態度が許せなかった。
※※※
今日は待ちに待った休日、とは言えない憂鬱の日。数日前にきりやんから一緒に見ようと約束したアニメのネタバレを盛大に食らって、言い合いになって喧嘩した。重なる休日はもはや憂鬱でしかない。
完全に価値観の違いが大きいと思う。例えば、きりやんは理系脳、俺は文系脳。考え方の本質が異なるのも無理は無い。
多分、きりやんからしたらあのネタバレなんて大したことでは無いと思うし、そもそも一緒にアニメを見ること自体好まないであろう。
nk「…はぁ〜〜…」
2人掛けのソファに横になって深く沈み込む。今頃だったらこのソファに座って楽しく話しながらアニメを見ているんだろうな〜とか考えてまた憂鬱になる。
許せない自分の器の狭さにも呆れる。
喧嘩して早数日間。気まずさからきりやんのことを避けてしまっているから顔を見てまともに話したのも喧嘩する前。
それにダブルベッドで、同じ寝室で、きりやんの隣でいつも眠っているが、喧嘩したせいで一緒に寝る勇気が出なくて硬いソファでここ数日眠っていた。そのせいで身体の疲れを上手く取れずにいた。
同棲していても他人と暮らしているような、どこか寂しさを覚える。
nk「………」
暇を持て余していたので、それを凌ぐために起き上がり、録画していたアニメを見だしたが、つまらなかった。
視覚、聴覚から得た情報は頭に入らず抜けていく。先週は続きをあんなに楽しみにしていたのに。
今見ても意味が無い、そう思いテレビの電源を落としてまたソファに深く沈む。
nk「……はあ……」
大きくついたため息が部屋に溶け込む。一人暮らししていた頃の休日と然程変わらない。
このまま寝てネガティブな気持ちを忘れてしまおう。そう思い、重たい瞼を閉じる。
すると、隣の部屋から足音が聞こえてきてそれが大きくなり、1度止まってからドアが開いた音がして、人の気配を感じた。言わなくても分かるきりやんが部屋に入り、こちらの方へ近づいてきてソファの後ろ側に立ち止まる。どうにかしてやり過ごそうと寝たフリをする。意味を成さないとは思うが。
kr「……Nakamu…今、いい?」
きっときりやんは俺が起きていて、寝たフリしていることを見透かしている。だから話しかけてくる。
nk「………」
首尾一貫。寝たフリをしてやり過ごそうと反応をせずにいる。
kr「……あのさ、……ごめん。Nakamuの気持ちを理解せず踏みにじっちゃって。」
俺の反応がなくてもお構い無しに続けるきりやん。普段より声色が弱くて覇気がなく、落ち込んでいることを聴覚を伝えて感じ取った。
nk「……うん。」
このまま無視するのも可哀想に思えて、起き上がり、端的に返事する。
kr「…Nakamuと仲直りしたい…。」
後ろから抱きしめられる。彼の大きな身体の中に収まる。久しぶりの人肌に安心感を覚える。
nk「…いいよ。……しよ…」
そう言い残して、後ろを向いてソファの上で膝立ちして、きりやんの唇に1つキスを落とした。
***
俺たちは他のカップルとは違う形で仲直りをするのだと思う。多分、変わってる。
ギシギシッと律動に合わせて軋むベッド。互いの体液とローションが混ざりあい、結合部からは水音、肌と肌がぶつかる音が部屋に響いて鼓膜を刺激する。
四つん這いで、後ろからがつがつ奥を突かれる。自重を支える腕が疲れて痺れる。
これ以上この体制ではいられないと思って、きりやんの方を向いて、腰を掴んでいる彼の手を掴んでこう言った。
nk「…かお、みたい”ッ…ん”んっ、あ”ぁ♡」
kr「…ん、分かった。」
1度抜いてから体制を変えようとしたのか、奥から離れてずるずる抜けていくモノ。
硬度のある、熱がナカから離れることがきりやんと距離を感じるみたいで寂しかったのか、
nk「っ、抜かないで…」
と思わず口にしてしまった。言葉を紡いでしまった後に恥じらいを覚え、口走ってしまったことを酷く後悔した。穴があったら入りたいとはこのこと。
kr「…はあ…あのさー、煽るようなこと言わないでくれない?止められないから」
ぐるん、といきなり視点が移り変わってきりやんの顔が見えたと思えば、刹那、奥を突き抉られる。
nk「あ、え”っ?…ん”〜〜〜ッ!♡♡」
先程の律動よりも激しく、荒々しくて野生動物の交尾のようで。軋むベッドの音も激しくて、壊れてしまいそうだった。
手を伸ばしたら、それを受け入れて抱き締め返してくれる。幸福感でいっぱいだった。
目尻には熱が籠って大粒の涙が溜まり、視界を滲ませる。ぼろぼろ、悲しくは無いが生理的な涙が零れる。
ナカはそのモノを欲しがって収縮運動を繰り返す。もうすっかり彼のモノの形に沿ったナカ。彼なしでは生きていけないような、そんな気がした。
kr「……っ、…ん……ふーっ」
時折漏らす吐息にきりやんも感じているのかとズクン、と腰が重くなり、興奮する。
nk「きり、やん…あ”ーッ、すきぃ♡っん”…すきッ♡」
名前を呼んで、カメラのシャッターを切るかのように何度も何度も「好き」ときりやんに伝える。無意味なように思える行為だけど、伝えるだけで満足だった。
kr「…俺も、っ好き…ん…」
その言葉だけでどれほど満たされるものか。満足感と幸福感と快楽で押し潰されて自分が自分で無くなるようだった。
執拗に奥や前立腺を掠める、大きな快楽のせいでふわふわ、と地に足がつかないような、頭がボーッとしてきた。
nk「イ”きたい…あ”♡んんッ…や”ぁ♡」
kr「…一緒に、イこ?」
先程までは身体を気遣ってくれてセーブしていた様だが、タガが外れて自分のしたいように、果てるためだけに腰を降るようになった。奥を切っ先で嫌という程突いて肉壁を掻き分けて進んでいく。肉どうしがぶつかる鈍い音が早まる。本能のままに動いているきりやん。普段は理性でコントロールしているから、見慣れない新鮮な姿に気を取られる。
首に巻いていた腕はいつの間にか頭の上で押さえつけられていて、声を抑えたり、目元を隠したり出来ないようにしていた。
今更涙、鼻水、体液でぐしゃぐしゃな顔など気にしていない。
余裕なさげな彼の苦しそうな表情に無理やり力でねじ伏せるような行動に酷く欲情して、はしたなく声を漏らす。
kr「っ、……イく……ん”っ」
脈打って白濁液を最奥に吐き出す。熱い彼の精液が細胞一つ一つに染み込んでいくようで。奥へ奥へ、種付けするかのように射精してる間も擦り付ける。
nk「ん”ん”っ、あ”ッ♡…い”〜〜っ♡」
腰を海老のように反らせて、足趾を丸めて果てる。腹にパタパタと白濁液が零れる。
背筋から快感が伝播され全身へ。身体を震わせて果てる様。きりやんからの過剰な快楽に頭はもうキャパオーバー。愛情の過剰摂取にお腹いっぱいで、ぼーっとする。
肩を上下させてする呼吸。もう体力はない。
けど、
kr「ねぇ、足んない。」
欲を孕んだその目でこちらを見られたら断ることが出来ない。弱いんだよな。こういうところに。
言葉は交わさなかったが、承諾の証としてきりやんに微笑んで抱きついた。汗ばんだ身体に火照った頬。熱くて仕方がなかった。
結局、そのままきりやんに身体を預けてまた快楽に溺れた。
これはちょっと変わった俺たちの仲直りの仕方。
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プリ小説ではここにいます。sm右以外の色々なCP書いています。