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私立二葉高等学校歌唱科最大10人しか合格できない
選ばれた特別な人間しか合格できない。事務所に入っていなくても受験ができる高校
それゆえに倍率が高い
待ちに待った合格発表の日恐る恐る時計を見た。
とにかく緊張と期待に溢れている。自信がないわけではない。だがそれと同時に未来が見えなかった。
その時携帯の着信音が鳴った。
プルル
静かな部屋に響き渡ると余計に緊張感が増す。一人しか居ない部屋そっと携帯を手に取った。
「もしもし、こちら神埼歌穂さんの携帯で間違い無いでしょうか。」
「はい」
「この度は二葉高等学校歌唱科を受験いただきましてありがとうございます。」
息を呑む
「このたび合格されたことを通知いたします。おめでとうございます。」
「はい」
電話が切れる。
静かな部屋一人でつぶやいた。
「やった」
ここから私の夢が始まるんだと。しかし、それは卒業が近いことを表していた。
「どうだった結果」
翌日に早速友達が話しかけてくる。
「合格したよ」
「やったじゃん」
まるで自分のことのようにいつも友達はこういうふうに喜んでくれる。
それと同時に寂しい顔をする。
「私たちもうすぐ卒業なんだね、、、。」
これだけは変えようが無い事実だった。
卒業式当日友達と3人で話していた。
「歌穂元気でいてね。」
目には涙が浮かんでいた。
「絶対にずっと見てるからな」
「うん」
「絶対有名になるから見てて」
最後ぐらいは笑ってお別れをしたいと思っていたけど、無理だよな。
最後はみんなでギャン泣きして帰路に立った。
夢がやっと実現する。
一歩目