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たいMEN 注意
たいたい視点
昼休み。
弁当を食べる前に、インスタのノートを見て、片思いって辛い、と打ちかけて途中でやめる。
「ん、何してんの?」
スマホを覗き込んでくる俺の幼馴染。
「おおはら、プライバシーって知ってる?」
「そんなんどうでもいいでしょ、で?何してんだよ?」
「インスタ見てただけ」
「俺の投稿見た?雰囲気いい感じじゃね?」
「あ、返__」
「ほら」
匂わせじゃん。誰だよこいつ。たくさんの思いが入り混じり、何を言えばいいか分からなくなった。
「…たいたい?泣いてんの?」
「泣いてねぇわ、スマホ返せ。」
「で?俺のところに来たわけ?」
「うっせ、何も言うな…」
実際のところ、合ってはいる。辛いときは大体屋上に行き、きおきおと一緒にいる。
「たいたい、おおはらの投稿ってこれ?」
現実逃避をしたくて、目を逸らす。
「これ、女じゃない…?」
「これ以上言うな」
「はいはい、好きなだけ休んで」
「…ありがと」
この距離感でいてくれる、きおきおさんも本当にありがたい。きおきおさんなりの優しさで、背中さすったりしてくれる。
おおはらMEN視点
「たいたいどっか行ったんだけど…」
どこにもいないし。屋上かな。
「あ、いた__」
…え、どういうこと?あいつは誰?
そこから、逃げ出すように教室へ戻った。冷静になって考える。
「あ、きおきおだったのかも。もう一度戻って__」
あ…きおきおじゃなかったら、どうしよう。たいたいが狙われるのは無理。
「まぁ、弁当食べながら考えますか。」
流れてくるインスタの投稿を見る。
「ほら、たいたいだって、匂わせしてんじゃん」
色のないハートをピンクに染め、インスタを閉じる。
たいたいがやってるSNSは全部把握している。それくらいにはたいたいのことが好き。
LINEでたいたいとのトークを開き、ちょっと距離置かない?、と送る。
今は辛いでしょ、たいたい?
たいたい視点
「あ、たいたい、LINE__」
「ん…なんで返してくれないの?」
「…たいたい」
え、なにこれ。情報処理が追いつかないんだけど。納得する理由もない。
「他のこと、考えなくていいから。ゆっくり、息吸って。」
「…ごめん、きおきお」
「息、吐いて。」
きおきおの繰り返しの指示に3分ほど従う。
「…落ち着いた?」
「俺、どうすれば」
「スマホ借りる」
「え、ぁ…返して、っ」
うん。二文字で返信されてる。
「既読無視より、こっちの方がいいでしょ?それより、思いついたんだ。」
「なにをだよ…」
「押してダメなら引いてみようよ。ね?」
「…俺のこと嫌いだから距離置かない?って聞いてきた。それが答えだろ。」
「まぁまぁ、俺とカップルっぽくしてるだけでいいから。」
「それで、おおはらは俺のこと好きになるのかよ…」
「一回だけ」
「…まぁ、どうせ嫌われてる身だしな」
ため息をつき、きおきおの方を向く。
きおきおは教室に戻る準備をしていて、急いで準備をし始めた。
「ほら、片付け終わった?行こ?」
手を差し伸べてくる。
「…そういうとこから?」
「そういうとこから」
照れながらも、手をつないでみる。雰囲気は完璧。
廊下でも、ずっとつないでる。すれ違った人の中にはおおはらもいた。
「たいたい、ついてきて」
「どこ行くんだよ」
「パソコン室」
「…入るの?」
「たいたいはここで隠れてて、ね?」
「わかった」
おおはらMEN視点
興味本位だった。インスタを見て、廊下でいちゃいちゃすんな!とあげられていたから、行ってみた。それだけ。
「照れてるたいたいも可愛いじゃん」
「うっせ、言うなバカ」
それ、俺のなんだけど。きおきおさんにも譲れない。だけど、たいたいに合わせる顔があるわけじゃない。
すぐにその場を離れ、一人になる。
「おおはら、やっぱりここにいた」
「ぁ、きおきおさん…?」
「まだ、好きなんじゃん?」
「…あぁ、メッセージ見たんだ」
「たいたいのこと、好きだろ?」
「…すき、世界で一番。」
「なんで、あのメッセージ送ったのか…聞いていい?」
「…たいたいが幸せになってくれればそれでいいから。幼馴染として幸せになってる姿を見られればいいから。」
「それじゃ早く気持ち伝えないとじゃん?」
「たいたい、いるだろ」
「…いる」
「え、なんで気づいてるんだよ…」
「あとで言うから、きおきおはどっか行け」
「うわ、辛辣〜」
と言いながらもきおきおさんは違うところに行った。
「たいたい、好きだよ。どうしようもないくらいに。」
「…んじゃ、なんで、あんなメッセージ送ったんだよ」
「それが一番幸せかなって」
「幸せじゃねぇし」
「それが建前、本音は…俺に縋ってくる、たいたいが見たかっただけ」
「…性格悪」
思わず、ため息が出る。
「たいたい、喜んでるじゃん?」
「どうだろうな?」
「否定しないんだ」
「うるせーな」
「そう言いながら俺に依存しきって、離れないたいたいが好きだよ」
「お前もだろ」
「そりゃ、こんなに可愛いたいたいなんだから。依存しないわけないじゃん?」
「あっそ…あ、おおはら」
そういえば、と思い出す。おおはらの話で聞きたかったこと。
「ん?」
「きおきおさんと手繋いでるところ見て、どう思ったの?」
「焦った。俺のたいたいなのに、って。けど、今思えばきおきおの好きな人知ってるし、違うな。冷静になれなかったのは悔しい。」
「嫉妬じゃん」
「嫉妬だよ」
「…こっち見んな、アホ」
「はいはい、たいたい様」
呆れたように笑う、おおはらが好き。
お前に依存、しきってるつうの。
「可笑しくした責任取れよ?」
「当たり前じゃん」
後日談 きおきお目線
「ねぇ、おおはら?」
そこにはイチャイチャしてるたいたいとおおはら。…俺はなんでこれ見させられてんの?
「なに?どした?」
「なんでたいたいいるって分かったの?」
「ん…?あぁ、この前の…え、だって気配で分かるし、きおきおが置いてってるはずないから」
うわ…やっぱりたいたいのためならなんでも出来そうだな、おおはら。
「きっしょ」
「これに関してはたいたいに同感」
「きしょくないだろ…それより、きおきおさんはどうなの?」
「何が?」
「いのさん」
「ふざけんな」
「んじゃ、部活行ってくるから」
「俺は配信準備しなきゃなんでー」
「待って、俺もじゃん!!!バイバイ!!」
「じゃあなー」
息抜き作品でごめんなさい🙇
今回のテーマがタイトルの通りの依存と嫉妬だったんですけど…このテーマでR描写も描けるな、と後悔してます。今度きおたいで描こうかな…()
最後に、「いのさん」って言われてるシーンあるじゃないですか?!きおきおさんといのさんの恋愛も同じ世界線で描きたいな、と考えてます。スピンオフ?的な感じですね。なんとなくイメージはついてて、きおきおさんが実況者で、いのさんがそのファンで…みたいな!頭の中にある状態だけなので、まだなんとも言えないんですけど…作品になるならシリーズ化になるかな、と思っております!R描写は多分ないです!多分!
それでは!