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世界会議クラブ。
「本日の議題は、“世界一格式の高いおやつ”でございます」
イギリスは穏やかに告げた。
(本日は自作で勝負いたします)
フランスが目を細める。
「ほう。逃げないのか」
「今回は俺も本気だぞ!」アメリカが腕まくり。
日本は静かに議事録を構える。
数分後。
フランス、芸術品のような菓子。
アメリカ、豪快で楽しげな巨大ケーキ。
日本、上品で整った和菓子。
「では、私の一品を」
イギリスが銀の蓋を開けた。
――沈黙。
それは黒に近い焦げ茶色。
なぜか微妙に揺れている。
「……これは?」日本が慎重に聞く。
「伝統的なプディングでございます」
(少々予定外の色味ですが)
アメリカが小声で。
「これ、食べ物か?」
フランスが顔を覆う。
「芸術への冒涜だ……」
「味は保証いたします」
(保証はしていませんが)
フランスが一口。
止まる。
「……どうですか?」
イギリスは優雅に微笑む。
「……説明が難しい味だ」
アメリカも挑戦。
「うわっ!? 甘いのかしょっぱいのか戦ってる!」
日本も礼儀として一口。
「……新しい体験です」
沈黙。
イギリスは紅茶を飲んだ。
(……火加減という概念は厄介ですね)
「やれやれ。皆様、格式というものは見た目だけではありません」
「いや味だろ!」
「基礎からやり直せ!」
三方向から総ツッコミ。
議事録にはこう残った。
『本日の結論:
イギリスは料理を人に任せるべき』
イギリスは微笑む。
(次回は外注いたしましょう)