テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
R18匂わせ有
がっつりではないです🙇🏻♀️
________
北斗side
「 付き合ってみない? 」
突然慎太郎にそんなことを言われた 。
また何かふざけて言ってるのかと思って
「なにいってんの?笑」
と笑った。でも慎太郎は
「北斗、まじだよ」
そういって慎太郎は俺の目をまっすぐ見つめてくる
慎太郎の真剣な表情に俺は言葉に詰まる
もちろん俺は慎太郎のことが好きだ。
だけど、こんなに普段と変わらないようなトーンで喋る慎太郎にはなにか、理由があるんじゃないかと気になったから「なんで?」と聞いてみる
「今度俺またドラマ出るんだけど、恋愛ドラマ。でも今回普通のドラマじゃないんだよ」
「その、同性愛?ってやつ」
ああ、そういうことか。少し期待してしまった自分が恥ずかしい。
「そっか」
「あ、ごめん。勿論北斗が良ければでいいんだけど…」
「うん、いいよ」
「まじ!?さんきゅー!」
慎太郎は目を輝かせていた。
本当は、普通に付き合いたかったんだけど、そのことは秘密にしておこう
慎太郎side
「うん、いいよ」
いきなりだったから引くかと思ったけど、なんとも思ってなさそうで、よかった。
でもまさかいいって言ってくれるとは思わなかったけど…
「じゃあ、今日俺ん家来る?」
「……え」
え、俺ん家来るって、北斗の家に行くってこと?俺が?いやいや、北斗は自分の家滅多に入れないのに…
「い、いいの?」
「慎太郎なら、いいよ」
俺なら?いや、でもこれはドラマの練習のための関係だから……
「じゃあお言葉に甘えて……」
「うん、車乗って」
「はーい…」
俺は北斗の車の助手席に乗って外の景色を見つめる
珍しく会話もなく北斗は車を走らせる
外は雨が降っていて車の中も少し肌寒かった。
「ねえ、北斗?」
「うん?」
「その、無理はしないでね。嫌だったらすぐやめていいから…」
「……」
信号が赤になり、車を停めて北斗が俺の顔をじっと見てこう言った
「正直、無理はほんとにしてなくて、その、結構悪くない……かな…笑」
「…え?」
北斗が顔を少し赤くして笑う。
悪くない……?
「えっ、北斗それって…」
言いかけたところで北斗の家に着いてしまった
「ここ、俺ん家。来たことあったっけ?」
「いや、中に入ったことはないかな」
「そっかー、そうだったっけな」
「うん…」
「慎太郎どうしたの?」
『悪くないかな』そんな言葉が俺の頭から離れない。
きっとそんなことはないだろうからあんまり期待はしないほうがいい…だけど…
「少しぐらい期待したっていいんじゃない?」
「ほ、北斗…!?」
「ほら、中入って」
「えー…」
________
玄関のドアが閉まった瞬間、外の雨音が少しだけ遠くなる。
それでも、窓に当たる雨粒の音は絶えず続いていて、部屋の中に静かなリズムを作っていた。
「適当に座ってて」
そう言いながら北斗はキッチンの方へ消える。
俺はソファに腰を下ろして、落ち着かないまま部屋を見回した。
どこか生活感のある部屋。なのに、不思議と他人を寄せつけない空気がある。
そんな場所に自分がいることが、少しだけ特別に感じた。
「はい、ココア。飲む?」
「飲む、ごめんありがと…」
カップを受け取ると、指先が少しだけ触れる。
その一瞬がやけに長く感じて、思わず視線を落とした。
湯気がゆっくりと立ち上って、二人の間に薄く膜を張る。
「……寒い?」
「え、あー…ちょっとだけ」
外の雨のせいか、確かに空気はひんやりしていた。
そう答えた瞬間、ソファがわずかに沈む。
気づけば北斗がすぐ隣に座っていた。
「これであったかいでしょ」
肩に触れた手は思っていたよりもあたたかくて、
その温度がじんわりと広がっていく。
離れる気配は、ない。
「北斗…?」
「練習、でしょ」
軽く言っているのに、視線だけが逃がしてくれない。
まるで試されているみたいで、息が少し詰まる。
「…そうだけど」
「じゃあさ、もっとそれっぽくしよ」
距離が、さらに縮まる。
呼吸の間隔すら分かるほどの近さ。
目を逸らそうとした瞬間――
「逃げないでよ」
低く落とされた声が、耳の奥に残る。
外の雨音が、やけに大きく聞こえた。
そのまま、触れるか触れないかの距離で止まって、
けれど次の瞬間には、もう戻れなくなっていた。
____________
どれくらい時間が経ったのか分からない。
ぼんやりとした意識の中で、さっきまでの出来事がゆっくりと浮かび上がってくる。
触れた体温。
近すぎた距離。
耳元に落ちた、低い声。
「逃げないでよ」その一言が、やけに鮮明に蘇ってきて、胸の奥がじんわりと熱くなる。
「……っ、はぁ」
小さく息を吐いて、腕で目元を隠した。
なに、これ。
“練習”って、言ってたじゃん。
ドラマのためだって、そういう関係だって――
そこまで考えて、胸の奥がきゅっと締めつけられる。
期待してたみたいじゃん、俺。
それが、ちょっと悔しい。
ゆっくりと横を向く。
すぐ隣で、北斗が静かに目を閉じている。
さっきのことなんて、まるで何もなかったみたいな顔で。
その無防備な寝顔に、少しだけ安心するのに――
同時に、なんでか分からないけど、もやもやが消えない。
「……北斗」
小さく呼ぶ。
返事はない。
「ねえって」
少しだけ強めに声をかけると、北斗のまぶたがゆっくりと動く。
「んー?」
気の抜けた声。
その一言で、さっきまでの空気が一気に遠くなった気がして胸の奥が、ちくっとする。
「……ねえ」
さっきよりも声が少しだけ震える。
「あのさ、これ、練習…なんだよね、」
北斗がこっちを見る。
何も分かってなさそうな顔で。
それがまた、少しだけ腹立つ。
「だったらさ……」
言葉を探すみたいに、一瞬だけ視線を落とす。
「あんなの、しなくてよかったじゃん……」
思ってたより弱い声が出て、自分でもびっくりする。
指先が、ぎゅっとシーツを掴む。
うまく言えない。
でも、このまま何もなかったことにされるのは、なんか嫌で。
「……さあね」
「え?」
短い言葉なのに、その中に含まれた意味が読めなくて、思わず聞き返す。
「最初は練習のつもりだったけど」
ゆっくりとこちらに向き直る。
さっきよりも近い距離。
逃げ場を残さないみたいに、まっすぐ目を合わせてくる。
「今はもう、それだけじゃないかも」
空気が、変わる。
「…北斗?」
「ドラマとか関係なくてさ」
ほんの少しだけ照れたように笑う。
だけどその目は、冗談なんかじゃなくて。
「普通に、付き合いたい」
その言葉が、静かな部屋に落ちる。
雨音すら、一瞬止まった気がした。
「……っ」
「だめ?」
「……ダメなわけないじゃん」
気づいたら、そう口にしていた。
自分でも驚くくらい、迷いはなかった。
北斗の目が、ほんの少しだけ見開かれる。
そのあと、ふっと力が抜けたみたいに笑った。
「……そっか」
短い一言なのに、どこか安心したような響きで。
そのまま、さっきよりも自然な動きで距離が縮まる。
今度は、“練習”なんかじゃない。
触れられた手の温度が、さっきよりもはっきりと伝わってくる。
外ではまだ雨が降り続いている。
だけど、その音さえも気にならないくらい、部屋の中は静かで。
「慎太郎」
「ん?」
「…すき」
らしくない言葉に、少しだけ笑ってしまう。
「な、なに、急に…笑」
そう言いながらも、離れる気はなくて。
むしろ、さっきよりも少しだけ強く握り返す。
「おれも…すき…」
窓の外を流れる雨粒が、街の光をにじませていた。
ドラマのために始まったはずの関係は、
もうとっくに、それだけじゃなくなっていて。
そのことに、二人とも気づいている。
だからもう、確かめる必要なんてない。
ただ、隣にいるだけでよかった。
雨の音に包まれながら、
静かな時間が、ゆっくりと流れていった。
解釈違いあればすみません💦リクエストあればかいてみます✊🏻‼️sn右であればなんでもかけます🐻
1,522