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#闇堕ち
るしゅ
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#探偵
橘靖竜
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霧島零は、いつも黙っていた。
紫のショートヘアを切り揃えたように整え、切れ長の瞳を細めて、ただクラスメイトたちを見つめている。169センチのモデル体型に、控えめなCカップ。
存在感はあるのに、声を出すことがほとんどない。
周りの生徒たちは「なんか怖い」「何考えてるかわからない」と陰で囁いていたが、本人はそれを特に気にしていなかった。
だって、頭の中はとてもシンプルだったから。
——みんなかわいい。
——みんなが大好き。
——みんなの下着も、裸も、見てみたい。
そんなよこしまな願いを、彼女は誰にも言えないまま抱えていた。
恥ずかしがり屋で、口下手で、自分から話しかけることなど到底できない。
だからただ、小説の本で顔を隠し、その隙間からクラスメイトたちを盗み見る日々を送っていた。
女子校の教室は、それだけで零にとっては天国に近かった。
スカートを翻して歩く姿、座位でわずかにめくれ上がる裾、立ち上がった瞬間に見える白い太ももの線。もう少しでパンティが見えそうで、見えない。
その歯がゆさが、かえって彼女を熱くした。
「……今日も、かわいいな」
心の中だけで呟き本のページをめくるふりをする。
そんなある日、零は夢を見た。
誰とも知れない存在が、脳の奥で直接語りかけてきたのだ。
『その願い、聞き届けたり』
目が覚めたとき、彼女は自分の身体に異変を感じていた。影の中に、入れる。
床に落ちた自分の影に意識を集中すると、するりと身体が沈み、視界が変わる。床下から上を見上げるような、奇妙な視点。
そして気づいた。
影の中にいるとき、自分は裸だった。
初めて影に潜った日、零は近くにいたクラスメイトの影に移動した。視界に飛び込んできたのは、純白のパンティに包まれた大きめの臀部だった。
布地の質感までくっきりと見え、甘い香りまで漂ってくる気がした。しばらくその場に留まり、じっくりと堪能する。
「……すごい」
次に移動した先では、豹柄のパンティが目に入った。大きなお尻を大胆に包むその柄に、零はすぐに気づく。
天宮咲良だ。白ギャル特有の健康的な肢体が、影の視点からでもはっきりとわかった。
さらに移動を重ねると、相沢結衣の黒い透けパンティ、鈴木愛莉の碧いレースの透けパンティが次々と現れる。色とりどりの下着が、零の眼前に展開されていく。
「やった……本当に、見られる……!」
影の中で、裸のまま小さくガッツポーズをした。
それからの生活は一変した。
授業中も、休み時間も、零は頻繁に影へ潜った。クラスメイトのスカートの中を眺めながら、自分の裸の身体に触れる。
Cカップの胸を軽く揉み、下腹部に手を滑らせ、パンティを観察する快楽と自己慰撫を重ねていく。
先生が生徒を指名しないこの学院では、誰も零が「いない」ことに気づかなかった。
成績は当然下がった。
それでも、彼女は幸福だった。
美少女探偵のスカートの中も覗いてみたが、ミントグリーンのパンティは可愛いものの、身体が華奢すぎてあまり興奮できなかった。
見た目は美少女なのに、少し残念だ——そう思ってしまう自分に、零は少しだけ複雑だった。
そんなある日。
「最近、本当に上の空ですけど、大丈夫でごぜぇやすか?」
突然、肩を叩かれた。美少女探偵だった。意味不明な語尾で心配そうに覗き込んでくる。
零は慌てて影から浮上し、素に戻った。
「だ、大丈夫よ……大丈夫だから」
「ならいいでごぜぇやす!」
探偵はそう言って、にっこり笑って去っていった。
それからだった。
どれだけ意識を集中しても、影の中に入れなくなった。能力が、きれいに消失していた。パンティを眺める日常は、あっさりと終わってしまった。
零はしばらく落ち込んだ。
本で顔を隠していても、もう以前のような興奮は得られない。
しかし、すぐに気づいた。
——体育の時間がある。
更衣室で、クラスメイト全員が下着姿になる。
ブラウスを脱ぎ、スカートを下ろし、ブラやパンティだけの姿を、普通に目視できる。
影に潜る必要など、ない。
零は初めて、体育の授業が少しだけ好きになった。
無口なまま、切れ長の瞳で更衣室の景色を静かに見つめる。
誰にも知られない、小さな生きがいが、形を変えて残った。
めでたし、めでたし。
コメント
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第41話読みました〜!💕 無口でミステリアスな零ちゃんの頭の中がまさかの…っていうギャップにびっくり!笑 影に潜って覗いちゃう展開はドキドキしたけど、すぐバレるわけでもなく、最後は更衣室という現実に活路を見出すずる賢さというか逞しさが面白かったです。能力消失後も「めでたし、めでたし」で締めるユーモアも好き。寡黙キャラの内面を描くのが上手すぎます…!次話も楽しみにしてますね🌈