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2話
※自分で言うのもなんだけど、
いい話ができたと思う。
※ランマシュ風味……?
部屋に戻ったマッシュはフィンと顔を合わせるのが気まずかった。
「マッシュくん……大丈夫?」
フィンはマッシュを心配し、声をかける。
「ごめんね……急にいなくなっちゃって……」
「ううん!全然!何処か具合が悪かったの?
ランスくんも驚いてたし……」
「……実は僕……!」
αが苦手なんだ。
そう言おうとしたが、
口からは出てこなかった。
その様子を不思議そうに見つめるフィン。
(フィンくんもランスくんも心配してくれたのに……何で僕は言えないんだろう)
心の中でマッシュは自分を責め立てた。
「ごめん……今は言えないけど、いつか……!」
「うん……言いたくなったら言ってね。
いつでも待ってるから」
そう聖母のように微笑むフィンに
マッシュは罪悪感で押し潰されそうだった。
「ランスくん。昨日はごめんね」
「いや、俺も不躾に触ろうとして悪かった」
翌日になり、マッシュはランスに謝りに行った。
「これ、お詫びのシュークリーム」
「あ、あぁ。ありがとう」
シュークリームを渡されたランスは
動揺したが、素直を受け取ってくれた。
(昨日のこと、聞かないんだな……)
そう思ったと同時に
「……ランスくんは優しいね」
と、咄嗟に口に出ていた。
「は……?急にか?」
「あ、やべ」
急いで口を紡ぐマッシュに対し、ランスは
はてなマークを頭上に出し、不思議そうに、
マッシュを見た。
「いや、なんか優しいなって思ったから……
昨日のことも何も言ってこないし」
マッシュがそう言うと、
ランスはため息をつき、
「そうゆうのはな、黙っておくもんなんだ」
「そうゆうもんですか……」
「まぁ、だが……あの時は少し傷ついたな」
そうぶっきらぼうに言うランスに
自然とマッシュの口角が上がった。
「うん、ごめん。
もうランスくんのこと避けたりしないよ」
微笑むマッシュにランスは目を見開いた。
「お前、笑えたんだな」
「む、失礼な。僕だって、人間だもん。笑うよ」
少しむくれたマッシュに
「そんなに怒るなよ」
ランスはそう言い、ふ…っと笑った。
「ランスくんだって笑うじゃん」
「そりゃ俺も人間だからな」
少し沈黙が流れ、両者、見合って笑いだした。
「良かったね。マッシュくん」
そこには影で見守っている、
フィンがいたんだとか……