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「夏」 作者 連星
それは、夏のとても暑い日のことだった。
今でもよく覚えている。
クーラーの効いた部屋。
母が声をかけてきた。
「おばぁちゃんの家に行くから支度しなさい」
おばぁちゃんは好きだ。
ご飯も美味しいし、やさしい。
だが、おばぁちゃんの家は
地方の田舎でクーラーもないような家だった。
暑いから家から出たくない。
しかし、おばぁちゃんには会いたい。
そこでふと思い出したのは
小さい頃、縁日で出かけた神社の”石”だった。
その石は不思議なもので、普通の石よりもはるかにひんやりと冷たかった。
何を思ったのかその石を持ってから
おばぁちゃんの家についていくことにした。
ーーー序章 [完]ーーー