テラーノベル
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いけない恋。
誰しもが一度は経験したことがあるんじゃないかな。
ふわっとした。
根がない恋。
でもね、そんな軽々しい恋じゃない。
僕の恋は、いけなくて、執着心が強くて、叶わない恋。
振り向いてくれればと思えど、今の関係を壊したくない。
「りょうちゃん。」
「ん〜?どうしたのぉ…?」
無言で君を抱きしめても嫌がる素振りも見せず、抱きしめ返してくる。
君の胸に顔を埋めるように。
泣き声が聞こえないように。
とんとん。と一定のリズムで背中を摩ってくれる。
決して理由を問わない。
君の寛大な心。
「好きだよ、….離れちゃだめだからね、、」
「ふふ、僕も好きだよぉ…ありがとぅ」
君の「好き」はきっと僕の「好き」とは違う。
でもいいんだ。
偽りでも、友情でも、僕に与えられた「言葉」は想像じゃないから。
「ほんとに…?」
顔を胸に埋めているせいで、くぐもった声で問う。
「…本当だよ。」
「…じゃあさ、キスしてみてよ。」
涙と鼻水で濡れた顔を上げて、目を見つめる。
「えっ…」
「….うそだよ。そ、」
捨て台詞を言いかけたその途中、唇に暖かくて、柔らかな感触がそっと触れた。
「….っぷは、…信じてもらえた?」
「….」
何だろう。
初めてのキスは、嬉しさ、照れとかとはまた違う。
不思議な感情。
りょうちゃんは悪くない。
それなのに、僕の右手はりょうちゃんの頬を傷つけていた。
「….っつ、….ごめん。」
「っはあ、…はぁ、、」
投げやりになって、りょうちゃんを押し倒す。
リビングを飛び出て、自室に駆け込む。
「はぁ゛っ、はぁ…」
体がぶるぶる震えてきて、目から涙が溢れてくる。
自分の淋しさを埋めてもらうために、わざわざ深夜に足を運んでもらったのに。
暗い道を辿って来てくれたのに。
「好き」の真偽を確かめるために、キスをしてくれたのに。
平手打ちの上に押し倒し。
最低。
そんな言葉で片付けてしまってもいいのだろうか。
きっと深く傷つけてしまったのではないだろうか。
情けない。
自分勝手。
「見捨てられるぞ。」
頭の後ろから聞こえてくる、もう1人の僕の声。
ああ、儚く散ったな。
これ以上干渉してはいけない。
これからの「好き」は決して”恋”ではなく、”友”のほうではなくてはならない。
想いを殺し、生きていく。
そのうち、新たな恋が芽生える….から。
….芽生えるのかな。
皆様、大変長らくお待たせしました。
ななです。
新作っ!!!
やった。
実はですね、10話は続きますねん。
コメントしてね。
お話ししてね。
気軽にね。
頑張ったんです。これでも。
これからもよろしくお願いします🙇🙇
コメント
16件
おぉ〜…新作、見落としてた💦 新しいテイストのお話だ! ななの奥深さを測りかねるね✨ さぁ…どんな展開なんだだろう… ビターテイストか…甘く焼けるような舌触りか… 楽しみだなぁ✨
ななちゃんの新作!初手から波乱な出だしにワクワクします。次の展開も読みきれないので続きが楽しみです。
え新作だ!!!?? キスしてくれてきゃーーってなったのに平手打ちして押し倒してて好き😿 どうなるのかなぁ新しい恋芽ばえるかな!!!😿 続き楽しみ〜!!🎶