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第4話:::再発
⚠️注意⚠️———–
・キヨヒラ
・病み
⚠️——⚠️———-
[kiyo Side]
なるほどな…、ヒラは俺が嫌いだったのか。
…嫌いならなんでそんな泣きそうな顔で「嫌いだ」って言ってるんだ?
分かりやすいんだよ。
h「キヨは全部持ってるくせに…ッ」
ヒラが言ってること、実は本心も混じってるんだろうな。確かに俺はこっちの道じゃなくても良かった。公務員、サッカー選手でも。
でも…それでもこの界隈に足を踏み入れたのは…こーすけ、それにバイト組だったヒラとフジ。お前らが居たからだ。楽しかったからだ。
k「全部持ってる奴なんて居ない。」
自分で言ったことだけど…その通りだと思う。
俺だって出来ない事がある。それは人間なんだから当たり前だろ?ヒラもそうだ。
h「ッ…ごめん……キヨ…」
謝って欲しかったわけじゃない。ただ…話してほしかった。
抱きしめようか迷ったけど……今のヒラはそんな事望んでない。そんなのは一目瞭然だ。
今のヒラは…俺を嫌悪してるように見える。ただそうじゃないのも分かってる。
[hiraSide]
今キヨと居たら…本当に俺はキヨのことが嫌いになってしまう気がした。「全部持ってる奴なんて居ない。」何度考えても引っ掛かってしまう。
俺は朗読しか………、
ぁ…そっか…、アテレコですら…俺はキヨより劣ってるんだ…。昔しっかりやってたのに…そんな俺をゆうに超えるキヨ…。
h「『全部持ってる奴なんて居ない』、?(ボソッと)」
k「…ぁ、?あぁ…」
h「…キヨは自分を過小評価しすぎだよ。」
k「何言ってんだよ…それはお前も…」
h「俺は昔から朗読やってきたのに!!!!実況始めてからアテレコし始めたキヨに追い抜かれて、!!!」
k「俺なんかよりお前の方が…」
h「俺は!!!」
h「あの時…ッっ…」
h「キヨに……ッ」
k「ちょっと…待て、待て待て。」
h「…何、?」
k「あの時って…あれだろ?俺が開始早々キレ演技したやつだろ?」
h「そうだよ…それ以外に何があるって……」
k「あの時俺が勝ったのは『官能小説 用語辞典』の方であって…真剣勝負の『童話』はラーヒーが勝ったろ?」
h「それは…そう…だけど…」
k「あんなのどこがいいんだよ!!!www」
h「視聴者はそっちを求めてたでしょ…。」
k「『茎の長いマッシュルーム』だっけ?あれ…ww一般人が聞いたら相当気まずい単語だろww」
k「とにかく。お前が勝ったのは浦島太郎で、俺が勝ったのは官能小説って違いがあんだよ!!ww」
h「……でも…」
k「それに、『茎の長いマッシュルーム』ってな……」
h「ちょ…言わなくていいから!!!!」
そうだ…。キヨはいつもこう。俺に気を遣う。
分かってるんだ…。キヨが実況中のアテレコする時と、俺との勝負の時で読み方が違うこと。
手を抜いていたのか面白さを優先したのか分からないけど…その気遣いが俺に刺さる。
どこを取っても才能しかないキヨが羨ましいよ。