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「おはよー凌ちゃん」
「、あ、おはよ」
補習も、残り3日になった。
「凌ちゃん、今日はこっちに座ってもらってもいいかな、、?」
沙羅ちゃんは、私がいつも座っている右隣の席、沙羅ちゃんの後ろの席を指さして言った。
沙羅ちゃんはきっと、私が萩原のことを好きだということにも気づいている。
「、、、うん」
私は少し笑ってそう言い、席をひとつ横に移動した。
「はよ」
「あ、おはよ」
教室に入ってきた萩原が、私が座っている席の横で止まった。
「なんでそっち座ってんの?」
「あ、いや、まあ、なんとなく」
「おはよ萩原くん」
「ああ、おはよ」
萩原はいつも通り、沙羅ちゃんの隣に座った。
1限目は化学だった。
「じゃあちょうど4問で4人だからこの列いこうかー、篠田、花田、池井、本村な。周りの人と相談OKだぞー」
「萩原くん1問目わかる?」
「うん」
沙羅ちゃんが萩原の机で問題を解き始めた。
見ていると辛くなるので、あまり見ないようにした。
「ありがと萩原くん」
沙羅ちゃんは問題を解けたようで、前の黒板に向かった。
「花田」
名前を呼ばれ顔を上げると、萩原が私にプリントを差し出してくれていた。いつも私が萩原に聞くからだ。
他の3人はほぼ黒板に書き終えていた。
書き終えて席に戻ろうとする沙羅ちゃんと一瞬目が合った。
「、、いや、もうすぐ解けるから、大丈夫」
まあ、しっかり間違えていた。