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nmmnです。🐙🌟×👻 🔪となっております。地雷の方、上記の内容のどちらかでも分からない方は、閲覧なさらないようお願いいたします。ご本人様とは一切関係ありません。
🔞なし
ただのあまあまイチャイチャ
今回含まれる特殊(?)な要素
→Dom/Subユニバース
『🐙🌟』Dom ,「👻 🔪」Sub
初のバースものです。筆はリクエスト以外取らないと言ったものの、書きたい欲が出てしまったため短編で供養します。とはいえ要素は相変わらず薄いです。
なお、駄作はDom/Subユニバースはにわか寄りです。お許しください。
解釈不一致を少しでも感じた際は、無理せずブラウザバックすることを推奨いたします。
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『どうかした?』
「いや?」
『いやって…そんな見られたら穴空くって』
先ほどからじっと顔を見つめてくる彼。何も無いは嘘だろう。そう思い聞いてみるも本人はこの様子。
『ねえ、そんな見られたらゆっくりできるものもできないんですけど』
「お前が気にすることじゃねえよ」
『はあ?』
こちらをガン見しておいて気にするなとは無茶苦茶だ。
『まじで、いいのね』
「なんだよいいのねって」
『小柳くん、“Come”』
「は、」
突然のコマンドに驚きながらも、彼は恐る恐るといった様子で俺の前にやってくる。
彼を見つめたまま自身の膝をぽんぽんと叩くと、彼は少し眉根を寄せた後ゆっくりと膝の上に跨った。
「おい、やめろって」
『本当に嫌ならセーフワード言えばいいでしょ』
「い、や…」
『まあ“きらい”なんて言葉セーフワードしといて、そんなポンポン言われたら困りますけどね』
「言わないと思って決めたんだよ」
『信頼ってやつ?』
「やっぱ言っちゃおうかな」
『うわ、最低だ』
「なあ、はやくして」
『わがままなSubだなあ』
「いいから、こんだけ近くに来てやったんだぞ。褒めろよ」
可愛げのない言い方。けれど彼から褒めろなんて言うのも少しとろけている証拠。
『いい子だね小柳くん。よくできました』
「ん、」
褒めると同時に頬を撫でてやると、気持ちよさそうに目を細めながらすり寄ってくる。これは意図的か、はたまた無意識か。どちらにせよ可愛いパートナーの姿に自身の欲求が満たされるのを感じる。
『小柳くん、さっきなんで俺の顔見てたの?』
「んや、それは…」
『そんな言えないこと?』
「そういうわけじゃないけど」
『“Say”』
「っあ、目、見たくて…」
目、そういえば彼は虹彩フェチだと語っていたことがあったか。独特な癖だなと思ったのを覚えている。
『俺の目見て楽しいの?』
「うん、綺麗だから」
ほう、これはなかなか気分がいい。
『小柳くん、“Kneel”』
「ぁ、」
オレの膝から降りてぺたりと床に座り込む彼。ソファに座る俺からすれば見下ろすかたちになる。これが俺にとってはお気に入りであった。
『“Good boy”小柳くん』
「うん、」
褒められたことで嬉しそうに口角を上げ、ふわふわとした返事をする彼。普段の狼の鋭い眼光はどこへやら。
『小柳くん、“Look”』
「へ、」
『命令、聞けませんか?』
「き、きける、けど」
美しい月を思わせる双眸がゆらりと揺れる。言いつけを守って目は逸らさずにいるものの、床についた手は強く握り込まれ、口からははくはくと浅い息が漏れている。おまけに赤くなった頬がとてもいじらしい。
『俺の目見たかったんでしょう。ずっと見てていいですからね』
「ぅ、ん」
自分が見てきたくせに、こうなると照れてしまうのは何故なのか。彼の瞳が左右にゆらり、そしてはちみつを煮詰めたようにとろり。動揺しているくせにだんだんと柔らかくなる表情。
『なんで俺の目見るのが好きなの?そんな綺麗なの、フェチからしたら』
「いゃ、うん…」
『なに、気になるじゃん。“Say”』
「お前の目綺麗だし、俺を見ると、瞳孔開くから。その、俺のこと、好きなんだなあって、なる、っていうか」
『は、え?』
こちら側がダメージを負うのは想定外だった。たしかにパートナー、恋人となる中でよく目が合うようになったとは思っていたが、まさか。
『ずっと瞳孔見てたの…?』
「うん。あと、虹彩」
『ああ、それは癖ね』
「ねえ、おれ、ずっと見てるし聞かれたことにも答えたんだけど」
『あ、ごめんごめん。いい子だね小柳くん、命令聞いてくれてありがと』
「よし」
何故こちらがよしと言われているのか、悪い気はしないけれど。
とはいえ無自覚、というかほぼ自身では制御不可能な事実を突きつけられ動揺する。そんなところにまで感情が出るなんて、人体の神秘だと大袈裟に感心してしまう。
しかし、その話が本当ならそれは小柳くんも同じはず。人の身体がそうなのだから、人の姿をとっている彼もまた同じであるはずだ。 今度よく見てみよう、いや、今でもいいか。
『小柳くん、もういっかい“Come”』
また膝の上を叩き、彼を乗せる。
『“Good boy”力入る?』
「っは、なめんな」
本当にまだ平気そうな彼を見て、ひどいけれど少しがっかりなんて。俺のパートナーは多少とろけたくらいじゃ全てを委ねるまではしてくれない。
『ほんと…こんな強い狼が守ってる西の街は安泰だなあ』
「お前も頑張れよ」
『へい…』
まだまだ俺は大丈夫ですってか。上等だ、たっぷり可愛がってやろうじゃないか。
『小柳くん、“Kiss”』
僅かに固さが残る動きでゆっくりと彼の唇が触れた。 上唇を食むよう薄く開かれた口に舌をねじ込む。
「ん、ふ、ぅむ、んっ」
『“Look』
「ゃ、ぁ」
『わあ、ほんとだ。瞳孔大きくなった』
「ちょ、ばか、やめ、」
『こら、逸らしていいなんて言ってないですけど』
「ぅ、〜〜〜っ」
キスをしていた口から漏れる息がかかるほどの距離で、孤高の満月を拝むことができる幸せたるや。
彼に好きだと言ったり頬を撫でたりするだけでさらに広がる瞳孔。いいことを聞いたものだ。
『ふっ、もういいよ。“Good boy”』
「っは、はぁ」
『たしかにこれいいね、ハマりそう』
「勘弁してくれ」
『あは、むりでーす』
「…なあ」
『なに?』
「やんねえの?」
『んふ、やりたいんだ』
「いや?」
『“Say”』
「っ、やりたい、甘やかして、ほしい」
『はぁい、よく言えました。いい子、えらいね』
「ん、さいあく」
『はーいまずはお風呂からですよー』
最悪なんて言いながら、嬉しそうに褒められてるくせに。なんてことは言わずにお風呂の準備をする。
服を脱ぎながら、ちらりと彼の瞳を見てみたりして。
彼には怒られてしまったけれど、やはり俺もハマってしまいそうであった。