「 ひッ … 」
気がつけば自分は日本さんを殴っていた 。
「 ぁ 、すんません 、ちゃう、ちゃうよ、、
違ッ 、自分は!!!!! … ッ 、
すんません、痛かったですよね 、」
彼に寄り添うように傍に行こうとしたら 、
日本さんは腕を盾にして自分を庇っていた 。
「 … は?? 」
なんで?ねぇ、なんでなん、自分はこんなにも日本さんと一緒におって、
寄り添って、、他国のアイツらよりもずっと傍におんのに!!
日本さんをお世話しとったのが長い中国だって、
一緒におる時間自体は自分の方が上に決まってんねや。なんでアイツらを選ぶん 。
お願い、怖がらんでや 、ちゃうんや、そういう意味ちゃう !!
離れて欲しくないんよ、親のように思ってる日本さんを 、
孤独にしとうない 。
「 近づかないでくださいッ !!!」
彼が悲鳴をあげた 。あー 、やめてや、
なんでなん 、信用してや 。
「 なんでや 、日本さん 、自分は日本さんを慕って今まで跡をついて歩いてきたんよ、?
それなんに 、ッ …
他国の奴らんことは嫌いになっても
国民だけは嫌わんでくださいよ!!!!」
「ッ… 怖いんです 、私はここまで子を愛し、
育ててきた我が子に 、
こんなにも踏み躙られッ 、もうどう愛せば良いのか分かりませんッ 、
それでも愛し続けろというのですか 、?」
「 それが国ってもんやろ 。
日本さんは中国はんを愛しとんのか?」
「 … 私は …」
!? 驚いた 。彼の口から血が流れ出ていた 。
「どないしたん !?血がッ !殴ってもうたから!?
ほんますみません 、怪我をさせるつもりやなかったんです 、!!」
彼の血を拭っても血は止まらなかった 、
「 日本さn(( 」日本さんの吐いた吐瀉物が目に入る 。
「 え 、」あれは吐瀉物やなかった 。吐血やったんや。
「 あ 、アンタ次は何してん!?」
「 何もッ 、何もしてないですッ 、違ッ 、
……ッ 、な 、ぐらないでください 、
分からないのです 、私も 、何が起きてるのか、」
「 … 医者呼びましょう 、」
「 それだけはやめてください!!!!」
彼の必死の声がどっと響き、自分の鼓膜を振動させた。
「 なんでや、
アンタこのままやとホンマに!!!」
「 いいじゃないですか 、笑
死ぬことはないんですから … 笑 」
また殴ってやろうかと右手がぐっと力が入ったが、
その怒りは恐怖へと変わった。
真っ黒な目 、黄色いハイライトも、見えない 。
アジア人の目が黒いのは当たり前だが 、
この目は 光というものを通さず、
瞳の中はぐちゃぐちゃで、何が写ってるか分からない。
墨などの色では無い 。もっと、深く暗く、重い 。
「 ッ 、変わってもうたな 、日本さん 。」
「 貴方の望んでる日本は 、どの日本ですか 、?
常時にこにこしてなんでも許してくれる日本?
静かで暗いが穏やかな日本 ?
いつも自室で自サツ行為を繰り返す日本 ?
布団に蹲って泣いている日本 ?
それとも日帝の方ですか ?笑
… どの日本です ?笑 」
「 … 笑ってる日本さんが 、自分は 、好きです 、」
嗚呼 、本音を言ってもうた。
「 そうですか 、笑 」
彼も、呆れたように笑った後にいつものニコニコした日本さんに戻った 。
「 おいでくださいませ 。」
そう言って自身の膝をぽんぽんと叩き 、
その指示通りに膝枕になった。
「 ッ 、ちゃう 、ごめんなさい 、ほんまッ 、」
「 … 何を泣いているんですか 。
大丈夫ですよ 。大阪さんは頑張っていますよね。
偉いですよ 。私はちゃんと見てますから 。」
涙が溢れ出てきた 。これは日本さんじゃない。
違うのに 。本当の日本さんはどれなんや 、
俺の好きな日本さんは 、どれや 。
自分が望んでいる日本さんは 、
嘘の塊で出来ているのに 。無理させてもうてる。
血の付いていない方の手で頭を撫でられた。
日本さんからは 、哀愁と悲痛の匂いが感じられた。
今のアンタは何を思ってるんや。
何を思ってその笑顔ができるんや 。
「 日本さん 、もうええよ 。」
「 … 何がでしょう 笑 」
「 自分が間違ってたんです 、」
その言葉を発した時と日本さんの顔は憎しみに溺れた女の顔をしていた 。
「 え 、」
誰だろう 。何故 、
「 どうされました? 」
… あれ 、戻って… 自分も頭がおかしくなってもうてるんか 、?
あかん、脳裏に日本さんの不気味な笑みが忘れられひん 。
怖い、怖い怖い怖い怖い 。
「 … ぎ 、業務に戻らへんと 、笑
失礼しました 、」
そそくさと部屋を出ていった 。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い 、
震えが止まらんかった 。そんな所を東京に見られてもうた 。
「お前 、何かあったか ?」
「 日本さん … ホンマに終わってまう 、
日本さんさんがッッ !!!
終わってまうッッッ !!!!!」
彼の肩を両の手で掴み譲った。
彼は困惑した顔をして「とりあえず 、落ち着こう」
その後の晩になっても 、震えは止まらなかった 。
コメント
4件
自分が無理してでも 相手の「好きだ」と言ってくれた自分になったのにそりゃ、「自分が間違ってました」なんて言われたら嫌だろな〜
1コメ!!!!このストーリー大好きです! 今回も最高でした!!続き楽しみに待ってます!!!