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BIRDドクター《2》

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14

第14話 エピローグ

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2023年03月15日

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こうして俺たちはヨーロッパへ帰り

角砂糖のような白く、綺麗な病院で働いている。

それと同時に、俺と先生は

竜界にある医療大学の免許を取り

サーフィーは文化大学の免許を取った。

「あれから5年。随分と早いものですね。」

俺が綺麗な桃色の桜を見ながら言うと

サーフィーが答える。

「早いよね。これまでのことは

昨日のことのように覚えているよ。」

「でも、クルルと兄ちゃんが先生になるのか…。

未だに信じられない。」

サーフィーが悲しそうな嬉しそうな顔をした。

俺もサーフィーと同じ大学じゃないのは

寂しい。けどサーフィーも先生になるからなぁ…

多分、俺が先生だとしても永久の助手だ。

「お前も文化大学の先生だろ。

クルルは永久に助手だがな。」

先生がニヤリと笑う。俺もつられて笑った。

「俺は先生の助手ですよ。だから大学でも

医療術式の授業は先生がやってください。」

「俺は資料作りとかで充分です!」

元気に俺が言うと先生に軽く叩かれた。

「お前なんのために免許取ったんだよ。

お前は薬剤とかのことを説明すれば良い。」

「確かにそうですね!薬剤なら得意だし。」

俺が自慢げに言う。

するとサーフィーが鼻で笑った。

「外科医なんでしょ?薬剤師じゃあるまい。

もっと医療器具とか説明すればいいのに。」

「ま、俺は竜界の歴史をペラペラ言うだけだけど。」

サーフィーの言葉に『確かにそうだな』と

納得した。これからは先生と医者として

頑張らなければいけない。それぞれ違う人生を歩むのだ。

文化大学だったり医療大学だったり

勿論だが俺も先生もサーフィーも苦労する。

けど今まで体験した憂鬱よりも

経験よりも苦労するものはない。

愛する人が一度亡くなったとして

魔王と契約するほど生き返したいこともある。

生き返ったとしても、危険なことがあったり

喧嘩することもあるかもしれない。

けど、命を救う医者だから

善の心は変わらないのではないか?と俺は思う。

もしかしたら先生がいないと

俺やサーフィーは生きていないのではないか?

逆に俺がいないとBIRD病院は成り立たないのではないか?

サーフィーがいないと魔界との平和条約は

成立しないのではないか?

よくよく考えてみたら俺は支えられている。

全員誰かに支えられている。

命を救われているのだ。

だから俺は誰かを救う医者を育てたい。

医学を教えたい。きっと先生もそう思ってるはずだ。

サーフィーなんかは文化大学教師免許を取ったとき

自身から理由を言っていた。

「戦争の歴史や環境破壊の歴史は繰り返させない。

そのために文化を教え、守る必要があると思うんだよね。」

「クルルや兄ちゃんが命を救うなら

俺は守る側だね。その人が尽くした命は

無駄にはしないってことさ。」

その人が尽くした命や名誉を守り

後世に語り伝えるサーフィー。

やっぱり格好良い。

俺も含めて全員格好良い。

こんなに格好いい仕事なんて他にあるものか!

本当に自分を誇りに思う。

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