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「しゃぶった方がよかったかと君は言ったんだよ。君は陸にごめんなさいするとき、そんなこともしてたんだね。せっかくのファーストキスを台なしにされて、悲しかったのは僕の方だよ。それでなかったことにしたんだけど、いけなかった?」
「陸に傷つけられたボクが夏梅を傷つけるなんて……」
「分かってくれたならそれでいいよ」
「よくない。これで突きまくってくれ。お父さんみたいに頬肉を突き破るくらい」
彼女が僕にジャンボフランクの串を渡して目を閉じた。
「いいの?」
「夏梅の気が済むまですればいい」
「そうさせてもらうよ」
彼女は怯えた表情を見せ、さらに固く目を閉じた。
「いくよ」
「うん……」
僕は自分の唇で彼女の唇を塞いだ。彼女は驚いたようにビクッと体を震わせたけど、目を開けることもなく僕のキスを受け入れていた。もちろん僕の気が済むまで続けるつもりだ。
何分かして、どんと音が鳴り夜空に花火が花開いた。でも花火が終わるまでの長い時間、僕はキスをやめなかったし、彼女も目を開けなかった――