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その後ホテルへとついた僕はチェックインをしていた。
「お部屋はどうしましょう?」
「2……」
僕が喋りかけた瞬間、横にいたシロが僕に割り込んで答えた
「一部屋でお願いします!」
頭が真っ白になった。そんな僕を差し置いてスタッフが進行しようとした為、僕は必死で止める。
「ちょっと待ってください!」
「どうしたの?」
「どうしたのじゃないよ! なんで一部屋なんだよ!?」
「そっちのほうが値段安いし……」
「冗談はよしてくれよ! 僕らは異性だよ?」
「まぁいいじゃん! どうせこれから一緒に旅する仲じゃない!」
その勢いに押されてしまった僕は渋々、一部屋での宿泊を了承してしまうのだった……
***
「夜飯何か食いたいものあるか?」
「なんでもいいよー」
「おいおい、案外『なんでもいい』が一番困るんだよ?」
「そうは言われても、食べたいものがないんだもん」
「わかったよ。嫌いなものとかないんだろ? こっちで適当に頼んじゃうよ」
「私、トマト無理ー」
「先に言ってくれ!」
シロと談笑しながらスマホで、出前を探す。それにしても、
「トマト、か」
「うん? どうかした?」
「いや少しね。僕の旧友と嫌いな食べ物だったからつい」
「あーそういうこと!」
「夜ご飯ラーメンでいい?」
「うん、いいよ!」
注文を済ませた僕はベッドへと倒れ込んだ。一日目なのに凄く疲れたなぁと思いながらベッドの柔らかさを堪能していると、シロが立ち上がった。
「ちょっとお風呂入ってくるね」
「飯前に入る派なんだ」
「ううん、正直どっちでもいい」
着替えを持って風呂場に行くとき、シロは思いがけないことを口にするのだった。
「覗かないでね?」
微笑みながらシロが投げかけてきたその問いに少し動揺してしまったが、冷静を装いながら答えるのだった。
「あ、当たり前だろ」
***
風呂、夕飯を済ませた僕らは電気を消し、それぞれのベッドで横たわっていた。
「寝れない……」
そう、隣のベッドにはシロが、女性がいるのだ。女性と手を繋ぐこともできない僕からしたら、この状況で寝るというのはとても難しいことだったのだ‥‥‥