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「太宰さん!今日は七夕ですね!」
後輩の敦からそう言われ、太宰は今日が七夕ということを思い出した
「あぁ、そうだったね」
「忘れてたんですか?」
「まぁね…あまり興味ないし」
死にたい太宰に七夕などと云う行事は、どうでも良い事だ
「敦くんは短冊に何か書くのかい?」
どうでも良い事だが人の願い事は気になるのが太宰である
「はい!」
「何を書くんだい?」
「えっとですね……お茶漬けを沢山食べられますようにって書きます!」
「敦くんらしいお願いだね」
太宰はなんとも敦らしい願いに柔らかい笑みを浮かべると、探偵社に七夕の日だけ飾れる笹の葉に向かって歩出した
「皆沢山書いてるのだね?」
「1人1枚とは言われませんでしたからね」
「ほぉん……どれどれ国木田くんの短冊は……」
俺の理想通りに毎日が過ごせますように
「国木田さんらしいですね」
敦は短冊を見ながら苦笑した
「そうだね〜…あ、鏡花ちゃんは……」
お豆腐、沢山食べたい
「ふふ…だってさ?敦くん」
「え……僕ですか?!」
「乱歩さん……」
「お菓子が沢山欲しいとかですかね?」
社長に褒められたい!お菓子沢山欲しい!事件が沢山舞い込んで来ますように!!
「乱歩さんと言えば…らしいけど……」
「書きすぎて、ちょっとぐちゃぐちゃですね……」
敦と太宰は乱歩の短冊を見て苦笑しながら他の人の短冊を見ていく
「皆、自分らしい願い事だねぇ」
「そうですね……あっ」
「どうしたんだい?」
敦は突然思い出した様にポケットから短冊とペンを取り出すと、太宰に向かって差し出した
「これ、1人1枚は必ず書くらしいですよ」
「あぁ…私はちょっと……」
「ダメですよ!社長が言ったことですから!」
「……それなら仕方ないね」
太宰はその言葉を聞いて諦めたのか、短冊を見ながら何を書こうか考えている
「どんな願い事を書くんですか? 」
「ん〜…やっぱり美女と心中かな」
「こんな日にそれですか?」
「こんな日だからだよ」
「せめて他の願い事にしませんか?」
敦がそう言うと太宰は「仕方ないなぁ」と言いながら何かを書き出した
蟹がいっぱい食べられますように。
「やっぱりこれかな」
「これはこれで太宰さんらしいですね」
「ふふ…だろう?」
太宰は探偵社寮の窓から空を眺めながら誰に伝える様に独り言を呟いていた
「今日は快晴だから、天の川が良く見えるよ」
「今日は探偵社で短冊を書いたのだよ?」
「君は、そっちで子供達と何か書いたのかい?」
太宰は探偵社から持ってきた1枚の短冊に何かを書き始めた
「……叶わないと分かっているけど、書くだけなら…自由だろ?」
3人でもう一度、話したい……
セーフ!!ギリギリ七夕すぎてない!!セーフです!_( ˙꒳˙ )_これ以上書くと雰囲気ぶち壊しになるんで帰ります(ᵔ▾ᵔ)ノソレジャ