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「きれいな星は一番汚い嘘を吐く」
僕は、今日も普通の生活を歩んでいるであろう。
名前は…分かんない?のかな。
これですら確信が持てない自分に迷っていた。
だって、わかんないことはどうしようもない。
親も、友達も、親戚のことも。なーんにも覚えていない。
いわゆる、記憶喪失? なのかもしれない。
こんな世界で嘘を吐く人間はたくさんいるだろうけど、僕はどこからが嘘なのかを理解できなかった。
誰かの期待に目を背けて生きるだけでいいのだろうか。
この路地裏で息を潜めるような生き方で良いのだろうか。
今日の食べ物も十分に当たらないことは分かっていた。
もっと豪華な生活をしている人もいることも分かっていた。
でも、僕は自分がそうなろうとすると嫌なんだ。
この感情が偽物だとしたら、僕の命一つでどれだけの人が悩んで、苦しめられたのだろうか。
そう考えてしまうと、いつも怖い。
でも、決定的なことが一つだけ、あった。
自分がなんだろうと、他の人に話しかけられたことがないこと。
僕は、このまま、生涯を終えてしまうのだろうか。
この数十年くらいで、終わらせることは出来ない。
どうすればいいかわからないから。
僕は、今日もお空を見上げた。
そしたら、自然と、綺麗な桃色のお花が咲いていたのかもしれないし、青色のお花が咲いていたかもしれない。
よくわからないけど、空想で自分だけの世界で劇を作りたかった。
その劇は、「喜劇」だったら、みんな幸せだな。
その世界は生きていますか?
自分の手で、作った劇の世界は、美しく見えるのだろう。
他人からすると小さなものなのだろうけど、僕は大きな翼のように、裏表無い、白くて美しい世界が広がることを夢見た。
静かな人間。だった。