凛ちゃんのお葬式のシーンです。
潔side
凛が死んだ。
今日は葬式、ブルーロックメンバー、凛の両親、凛が通ってた学校のやつら、そして凛の実の兄、糸師冴。
空気が暗い、重い。
そりゃそうだ。
自分が愛してた人が死んだらそうなる。
凛は知らなかっただろうけど、みんなが凛のことを恋愛対象として、好きだった。もちろん俺もだ。
氷織は一番近くで、誰より最初に凛のことを見ていた。
氷織の顔は、暗く、死んだ人のような目をしていた。
氷織のせいではない、そんなことを言いたいけど、今の氷織は疲れはてている。氷織は声をかけてほしくないと思う。
「お願いします」
潔「はい、」
…凛、俺はなにも出来なかった。
ごめんなぁ…ごめんッ。
謝っても絶対許してくれない。俺もこんな自分嫌いだ。謝ることしか出来ない。
もう、会うことはないだろう。
だけど、またいつか会える日が来るのなら。
潔「凛、またな(ボソッ」
…みんな、やっぱ苦しそう。氷織は今にも泣き出しそうだ、
泣いてもいいと思う。氷織は十分頑張った。
凛の今まで。
冴「ッ…」
冴「…凛の友人、もしくはブルーロックのメンバー、母さん、父さん」
冴「俺の弟、凛の葬式のために忙しい中来てくださりありがとうございます」
冴「凛は、幼少期の頃からヒーローではなく、怪獣にはまっていました」
冴「この通り、少しずれたような、子供にしては変な人柄の凛」
冴「そんな凛は、俺の真似ばかりし、俺の性格と似てしまいました」
冴「俺にとってもとても可愛らしく愛おしい弟」
冴「なのにッ俺ッは」
冴「弟にッ…酷いことを言い、突き放してしまいましたッポロッ」
…冴も辛いのだろう。自分の大好きな弟に放った最後の言葉が、弟を傷付けてしまう言葉だ。兄として、辛いだろう。
冴「…ッ欠陥品、面倒くさい弟」
冴「俺の言葉で、凛は精神的に病んでしまい、辛い日々を送っていたのでしょう」
冴「母さん、父さん、弟にこんな酷いことを言う兄で、ごめんなさい」
冴「そして、凛の友達、ブルーロックのメンバー達も、」
冴「迷惑を掛けました、」
冴「…ありがとうございました」
式の終わり。
潔「ッ…冴」
冴「…あ?」
潔「凛の顔、見なくていいのかよ」
冴「嫌いな兄に顔なんざ見てほしくねぇだろ」
潔「凛、それでもお前が認めてくれるように頑張ってたんだぞ?」
潔「凛も、冴のこと、好きだったんだ」
冴「ッ」
冴「…しょうがねぇな」
トコ…トコ…
冴「ッ…」
冴「ごめんなぁッ」
冴「こんな兄ちゃん、嫌いだよな…」
冴「嫌いでもいいから、死なないでくれッ」
「大丈夫、俺、兄ちゃんのこと、好きだよ」
冴「ッ!?」
冴「凛ッ」
シーン…
冴「ポロッ…ポロッ」
潔「お、見てきたか?」
冴「なぁ…」
潔「?」
冴「凛は、俺があんな酷いこと言ったから…」
冴「死んだんだよな…?」
潔「は…?」
冴「俺のせいでッ」
潔「そんなわけねぇだろッ」
冴「…帰るわ、俺」
潔「あ、ぁ」
ばちら「大丈夫かな?冴ちゃん」
潔「え、ばちら!?」
潔「お前、辛くねぇのかよ」
ばちら「ん~?辛いよ」
ばちら「でも、いつもの俺じゃなきゃ、凛ちゃんびっくりしちゃうじゃん!!」
ばちら「泣くのは家に帰ってからだよ」
潔「そう…か」
家に帰って。
潔、
潔「凛…」
潔「弱いとこ見せたなッ」
潔「本気で凛のこと好きなんだ」
潔「また、生きて帰ってこいよニコッ」
ばちら、
ばちら「ッ…ポロッ」
ばちら「凛ちゃん…俺、泣いていいよね?」
ばちら「俺、凛ちゃんのこと好きだよ」
ばちら「なんで死んじゃたのぉ…」
千切、
千切「…はぁ、」
千切「ポロッ」
千切「足壊れたときと同じ気持ち…」
千切「俺そんなに凛のこと好きだったのかよ…」
千切「凛ともっとサッカーしたかったなぁ…」
凪、怜央、
凪「…ねぇ、怜央」
怜央「…どうした?」
凪「大事な人が死んじゃうって、こんな気持ちなんだね」
怜央「…そうだな」
凪「俺が、潔達と組んだとき、怜央、どんな気持ちだった?」
怜央「え…?」
怜央「…悲しかった、悔しかった」
怜央「憎かった」
凪「俺、今そんな気持ち」
凪「凛が死んで悲しいし、悔しい」
凪「犯人が憎い」
怜央「…同じ気持ちだ、俺も」
氷織、
氷織「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
氷織「なんでッ!!!」
氷織「なんでッポロッ」
氷織「守れんやったッ」
氷織「僕のせいでッ僕のせいでッ」
氷織「ごめんッ凛君ッ」
氷織「ごめんなぁ…ッ」
冴、
冴「あぁッポロッ」
冴「うッ…」
冴「お”ぇッ…ビチャッ」
冴「ヒッグ、ポロッ」
冴「俺がッ…俺が兄ちゃんじゃなかったらッ」
冴「凛はッ」
冴「もっと、幸せな人生送ってたのか…?」
冴「俺がッ…凛の兄ちゃんだったからッ…俺のせいでぇッ」
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