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大森くんが少し可哀想だけど可愛いと思ってしまう(´・ω・`)そして涼ちゃん優しい(>ᴗ<)続きが気になり過ぎる!!次回も楽しみに待ってます。
若井が行った日
昼前…俺は一人取材を終えオフだったりょうちゃんを無理矢理呼び出した
人の良いりょうちゃんは二つ返事で俺の指定した場所へと直ぐに駆けて来てくれた
りょうちゃんにも今回の一応このややこしいことを話しておいた方がいい
そう思って呼び出した…
いや、ただ俺の燻った気持ちを伝えておきたかっただけかもしれない
以前若井と共に来たラーメン屋で話す
秒で出てきた醤油ラーメンをお互い同時にすする
とかけていた眼鏡が曇った
「ねえ、りょうちゃん」
「…なぁに?」
りょうちゃんはラーメンを頬張りつつ返事をする
「あのさ…」
若井には思いを残したままの犬が憑依していて…と、色々複雑な事を俺なりに丁寧に話すとりょうちゃんは目を丸くしつつも真剣に聞いてくれた
「そんな…事ってあるんだ…」
そりゃそうだ
俺だってこんなファンタジーのような事が…って思った
でも実際起こっっているし俺の身に思いっきり降り掛かっている
ふう、と一息つきりょうちゃんを見つめる
「りょうちゃんには迷惑をかけることは無いけど一応知ってて」
俺はそう言っておいた
りょうちゃんはうんうんと必死に頷くと急に真剣な顔をつくり俺を見つめる
「元貴は大丈夫?」
りょうちゃんは俺を見つめ心配そうに言葉を繋げる
「…すごく痩せたよね?」
りょうちゃんはりょうちゃんなりに色々感じてくれていた様だ
俺は申し訳なく感じるも少し嬉しく思った
いつもだったら若井が気づいてくれるところだが今の若井は若井じゃない
でもりょうちゃんという心配してくれて人がいる…それだけで安心した
「…大丈夫だよ」
俺は嘘の笑顔をつくっておいた
「ねえ…元貴? 」
りょうちゃんは椅子に深く座り直すと
「…この後も仕事?」
「うん、まだ取材がある」
「じゃそれが終わったらどっか行かない?」
「え?」
「美味しいパンケーキのお店があるから一緒にいこうよ」
りょうちゃんにしては珍しく強引に誘ってくるきっと気をつかってそう言ってくれたんだろう
やっぱ、優しいな
「ありがと…りょうちゃん」
俺は素直に嬉しく感じ素直に笑顔が出る
「その後予定が入ってるから…ごめん」
「そっかあ…残念だなあ」
「ちょっと会ってくる」
「…え?」
俺は本来は言うつもりがなかった事を口にした
心配かけたくなかったけどつい出てしまった
「情報提供してもらった人にさ、会ってくる」
俺はぽつりと口にした
そうあの時
…教えてあげてもいいけど君は僕に何をしてくれるの?
あの時のやり取りが耳にずっと残る
りょうちゃんは不安そうに俺を見る
「その人って…信頼出来る人?」
りょうちゃんに問われる
俺は俯きつつ答える
「…わかんない」
タダで教えてくれるなんて有り得ない
そんな事だろうと思っていたから別にいい
でも嫌な感じが俺の中で渦巻く
だから直前にりょうちゃんに会って気持ちを落ち着かせたかった
「約束したからちょっと行ってくる」
俺はそこで顔を上げりょうちゃんを見る
りょうちゃんは何故か泣きそうな顔になっていた
なんでりょうちゃんが泣きそうになってんだ
そんなりょうちゃんはおもむろに着けていたシルバーのネックレスを外すと
「元貴…ちょっとだけ屈んで」
そう言われ頭を前に倒すとりょうちゃんは身を乗り出しそのネックレスを俺につけた
「これ…」
「僕は元貴と一緒だからね」
りょうちゃんは目を潤ませつつ笑顔をつくり俺にそう言った
お守りって事か… りょうちゃんらしいな
俺は笑いをこらえるとぐい、と身を乗り出す
「ねえ、りょうちゃん」
「…え?」
「今回の件が落ち着いたら二人だけでそのパンケーキ食べに行こ」
りょうちゃんもついてんじゃん
大丈夫…大丈夫だって
俺はそう自分に言い聞かせる事にした
*
ひとつの店で食事を提案した
外観も店内も申し分ないその場所は風磨くんに教えてもらった場所だった
30分も早くに着き俺は店内の広い個室の座敷に座り緊張しつつ待つ
俺も人並みに緊張するんだな…
白のシャツに黒のジャケットを羽織り前回よりかラフな格好にした
きっと…長い夜になるだろうからダメージの少ない眼鏡にしといた
りょうちゃんからもらったシルバーのネックレスが首元で光る
遠くから足音が更に緊張感が増す
スっと襖があくと同時に 俺は立ち上がった
「来て頂いてありがとうございます」
と、その人を強く見つめ言う
「嬉しいね、誘ってくれて」
その人は嬉しそうに言う
余裕だな…悔しいな
こんな風に感じている時点で俺は負けている
「失礼するよ」
その人は座敷に上がると胡座を組み向かい合って座る俺をじっと舐める様に見つめる
「今日はラフな感じなんだね」
「…駄目ですか?」
「いや…いいね、眼鏡の君もすごくいいよ」
目を細めそう言う
「そういえば…知り合い君はもう一人の君に会えたのかな?」
若井が会いに行ってるもう一人の俺の事
素直で可愛い…俺とは全然違うもう一人の俺
きっと今頃楽しく過ごしているんだろう
「…多分会えてると思います」
俺は不確定の事を言うとふふ、と笑う
「大森くんの力になれて嬉しいよ」
以前接待で知り合ったこの人は不意に現れた
折角思い出さない様にしていたのに
「僕は君の知りたい事を全て知っているよ」
そう言った
え…タイミングが良過ぎないか?
俺は不審に思いつつもどうしても知りたかった
だから…
「”俺“の居場所を教えてください」
と聞いた
これで若井が救われるんだ…そう思った
*
その人は日本酒の入った瓶を俺に見せる
「今日は沢山飲むよね?」
アルコールを無駄に摂るといい事はないのは重々承知だ
正常な判断が出来なくなるから
だが今日の俺には断る権利はない
「そうですね…頂いて良いですか?」
俺はグラスを差し出すと日本酒を並々と注がれた
*
それから2時間程会話はそれ程なく食事を楽しみつつもかなりのハイペースで酒が続く
こんなに飲んだのは久しぶりだ
何合…いや、何升…飲んだんだろう…
頭がグラグラし顔が火照ってしょうがない
決して酒は弱い方ではないのだが目の前にいる人は全く変わらないペースで呑んでいる
くそ、ザルじゃん…
そんな俺の想いを知ってかその人は微笑みつつ
「あと1杯くらい呑めるよね」
そう言って空いたグラスに酒を注ぐとおもむろに小瓶を取り出し中の液体を数滴入れた
すぐにそれが何かわかった
媚薬…だ
「どうぞ」
俺の前に差し出され静かにそう言われると躊躇した
これを飲んだら俺はどうなる?
俺が俺じゃ…なくなる?
凄く気持ち良くなって身体全体が敏感になって…
相手のことを欲しくなる
俺も…そうなってしまうのか
震える手で俺はそれを手に取るとゆっくり飲みほした
こんな俺だが実際媚薬を口にしたのは初めてだった
心臓がドクドクするのがわかる
いつ俺が変わってしまうんだろうと思うと気が気じゃない
コントロール出来なくなっていってしまう自分が…怖い
次第に身体が熱を帯びてくるのがわかった
熱い…身体が熱くてジンジンする
呼吸が荒くなり目が潤む
そしてどうしようもなく…欲しくなる
やだ…いやだ…
「…効いてきたね」
その人はゆっくりと俺の目の前までくると俺を嬉しそうに見下ろす
俺は潤んだ目でその人を見上げた
「エロいね…顔をそんなに上気させて…僕を誘ってるのかな?」
その人はとても興奮していた
目の前にあるその人のズボンの中の自身は大きくなっており窮屈そうにしている
その人はジッパーをさげるとそれを外気にさらけ出した
既にそれは透明なねっとりとした液体を先端から滴り落ちている
「…食べるよね」
俺に向かってそう言う
俺は躊躇う事無くその人の大きなモノに手を添え舌を這わせた
根元から先端まで舌先を使って舐めあげる
しばらくその行為をし次はそれを口に含んだ
口腔内で舌を使って先端を中心に丁寧に舐め上げていく
ぴちゃぴちゃ…と部屋中にいやらしい音が響く
「ああ…凄く上手だね…気持ちいいよ…」
そう言うとその人は直ぐに俺の口の中へと射精した
俺は吐き出そうとしたが部屋を汚す訳にはいかずそれを全て飲み込んだ
「偉いね…全部飲んでくれたんだ…」
俺は息を整えつつ口元を手で拭う
「代わりに直ぐにイかせてあげるよ」
俺の体を後ろ向きにさせ四つん這いにさせるとゆっくり覆いかぶさってきた
耳たぶから首筋へと舌を這わせる
舐めつつも左手でシャツの中に滑り込ませると突起に触れる
「あ…っ」
俺はびく、と身体を震わせた
くりくりとそれをつまみ刺激する
その人は空いた右手で俺のベルトに手をかけズボンと下着をおろした
俺のだくだくになったモノに手で触れると俺の身体は一段と震えた
「ああ…っ」
先端を擦ると直ぐにその手を上下に摩る
俺の身体がしなった
耳も乳首もモノも全ての性感帯を刺激されておかしくなりそうだった
イク…っ
そこで摩っていた手を止められもうすぐイクって所で止められた
俺はやるせない気持ちに襲われ息を切らしつつ背後の人を見る
「やっぱだめだよね、イッちゃったらここを汚してしまう」
わかってる…でもイキたい…
こんなギリギリで止められるなんて…苦しくて苦しくてしょうがない
ひくひくと声を震わせるながら俺は…言う
「場所…変えませんか…?」
その人は嬉しそうに言う
「…じゃあうちにおいでよ」
そう言われ俺は抱え込まれる様に店を出た
こうなるのを解っていたかの様に待っていた車の後部座席に乗せられる
肩を引き寄せられ俺はその人に持たれかかる
俺はずっと熱く…ジンジンする身体を抑えるのに必死だった
✳︎
その人の自宅に着くと甘い匂いに包まれた
まるで蕩けそうな甘い香りだ
「おいで」
そう言われ俺はふわふわした感じをもちつつ誘われるがまま奥の部屋へと行く
そこには一際大きなベッドがあり押し倒されるとキスをする
「ふ…っ」
舌を絡ませキスをしつつその人の手は俺のズボンと下着を器用に脱がせ中心に触れる
その先端を刺激し上下に擦るとずっと我慢していたものが一気に放出された
やっといけた…
俺は朦朧としつつも次の行為をぼんやり見つめる
膝を折り大きく足を広げられ俺の中に長くぶっといモノがずず…っと奥まで差し込まれる
「あ…!」
その人が腰を動かすとそれが俺の奥深くへとくる
何度も何度も突き上げられる
俺はあまりの快感にその人の背中腕を回し爪を立てた
「可愛いね…」
俺を間近にし目をしっかり見つめそう言う
俺が…可愛い?
違う… 俺じゃなくてもう一人の俺の方が可愛い…のに
「君が…1番可愛いよ」
目を離さず言われ俺の心が揺さぶられる
こんなに愛を囁かれて熱くて濃いセックスをして
こんなの初めてかもしれない
愛されたい…俺だけを見ていて欲しい
特に最近はそう…強く思っていた
熱いものが俺の中へ放出されると一気に倦怠感に襲われた
「…っ、は…ぁ」
その人はそんな俺を優しく抱きしめる
そして俺の顔を両手で包むと唇を重ねた
「ん…っ」
甘い声が漏れる
お互いの舌を絡ませキスを楽しむ
ちゅ…っと名残惜しみつつ唇を離すとその人は俺の耳元に顔を寄せ甘く甘く…囁いた
「愛してるよ…僕の元貴…」
甘い香りと共に俺の心が少しずつ支配されていく感覚がした
20250406