・📡×💊の要素があります
・キス表現有り
・地雷の方はここで引き返してください
・誤字、脱字がありましたら難なくお申し付けください
・読者の皆様が不快になるようなコメントはしないでください。最悪の場合ブロックすることとなります
上の部分を了承されたのならどうぞ。行ってらっしゃいませ。
「あ、そうだ。レダーさん、今夜空いてますか?」
『え、あ、うん。特に起きてる人数少ないと思うから大型もしないはずだけど、なんで?』
「あ、いや、ちょっと空いているのならご一緒に行きたいところがあってですね…」
ぐち逸と恋人になって初めてのお誘いが来た…!と思ったら、今夜空いてるか聞かれて、行きたい所が行きたいらしい。まぁ、ぐち逸と行く場所はどこでも楽しいからいいけどさ
『ふぅーん、分かった。スパロー準備して待っとくね。』
「あ、ありがとうございます!」
「すごい…ですね」
山の上にポツンとあるbarの中は薄暗くて、壁のところどころにあるステンドグラスから月の光がうっすらと入ってきている。
『あ、カウンターある、行こー。ぐち逸』
「え、あ、はい」
優しく手首を掴まれ、カウンターの方へ向かう
[いらっしゃいませ。ここは今日の1日のみ開店いたします。どうぞ、ごゆっくり…]
『え、今日だけなんすかー?じゃあ、楽しもうね、ぐち逸?』
「そうですね、」
カウンターに座るとレダーさんは帽子を外し、綺麗で真っ黒な髪が薄暗いライトで照らされる。黒い髪に比例するように映る黒い瞳。何処か深海味がある、その中には自分を鏡のように映す…やはりレダーさんの瞳は好きだ。改めてそう思った。
『なにー?w そんなまじまじと見られると俺でも少し恥ずかしいんですけどー?』
「あ、すみません…少し綺麗だな、と」
『今更ぁー?』
ふと思った、自分なんかが貴方を愛してもいいのだろうか。レダーさんを愛していいのだろうか。自分は薬の製造所に記憶を無くして気を失ってしていた。そのあとは近くにあったスマホの中にtarao taraとYojiro Rader…2人の名前があって……今思えば自分の事は自分すらよく分かっていない。それならばレダーさんも分かっていなのでは?
そう考え始めるとストッパーが外れたように言葉を連なる口と涙が出る目が止まらない。
「レダーさん、」
『んー?どうしたぁ?』
「私は……貴方を愛していい存在なのでしょうか?全ての記憶がなく、昔のことは何一つ覚えていません。そんな、ことも知ら、ず、に、私は、、、貴方を愛せるの、で、しょうか…?」
『え…泣いて、え?』
「正直、私には、、あなたを愛せる資格な、、どありま、せん。あなたは、私じゃ、、、勿体無い方で、す。」
「私なんかよりも、、よっぽど、、、、良い方がいますよ…」
なぜこんなにも胸が痛いのだろう。繋げる言葉が出てこない。レダーさんには警察時代からの名残で仲間が居て、新しい仲間も居て…全てに恵まれている人だ。その点私は記憶も失っており、これといった頼れる仲間は居ない。私のスマホに名前が登録されていた関係だ。もう…突き放してくれたら、これで、、終わりにしよう。の生活も、レダーさんからロスサントス貰った愛も、この関係も、全て、全て。忘れよう。
そう思っていると前にいたレダーさんの顔つきが変わる。まるで怒っているようだ
『誰がそんなこと言った?ぐち逸よりいい人が居るって?居るわけないじゃん。ぐち逸は俺が出会ってきた人の中でダントツにかわいい。それだけは言える』
「け、けど…!」
『なに?「まだ出会ってないだけです」とか言いたかった?残念。言わせないよ。俺は好きなのがぐち逸なんじゃなくて、ぐち逸だから好きなの。』
あぁ…この方こういう方だ。どんな自分でも愛してくれる。そんな優しい方だった。
『だからさ…今度からそういうこと言うのやめてね?いや、考えもしないで。今度そういうこと考えたら「いやだ」って言うまで身体で分からしてあげる。分かった?』
「あ…は、はい。すみません…」
『うん、分かればそれでよし!あ、てかぐち逸ってお酒呑んだ?』
「いいえ、まだ飲んでいませんが?」
『そっか、それならこれ呑んでよ。』
「え、ど、どれですか?」
『話してる時になんか目の前に置いてあったカクテル。ほら、呑んで。』
ぐいぐいとこちらにグラスを勧めてくる。透き通っているがすこし黄色味がかかった色だ。
『じゃあ、有難くいただきますね。』
ごくごく、とグラスに入っているカクテルを飲み進む。
『とても。美味しいです』
「……ふふ、やっぱ好きだなぁ」
『なにか…言いましたか?』
「いやー?なんでも。それよりさ、ぐち逸。一旦外の空気吸いに行こ?」
『…あぁ、いいですよ』
さっきと同じように優しく手首を掴まれ、ドアの方に向かう。
店から出ると山の頂上だから、というのもあって夜のロスサントが綺麗に光る。空に映る星を見ていようだ。きれいだな、と思っているとレダーさんから声が掛けられる。
「ぐちぃつ」
『はい、なんでしょうか?』
さっきのバーで何を呑んだかは知らないが、珍しくレダーさんがぽわぽわしている。相当強いお酒を呑んだのか、結構の量を呑んだのか。私に知る容姿もない。
「こっちむいて」
『はい、どうしました?』
ちゅ、とリップ音が静かな山の中に鳴る。酸素を求めてと散々体に叩き込まられたのもあって自然と口を開ける。にゅるにゅるとした、レダーさんの舌が口の中に入ってきて口内を荒らされる。
「ん、、ふっ♡…まっ、れ♡、んふ、♡」
頭の後ろに手を置かれる。突然のことで私がびっくりしないように気遣ってくれたのだろうか。そんなことを考えていると満足したのか、レダーさんがゆっくりと唇を離す。
『ぐち逸。家帰ろ?今すぐでもいいからぐち逸が欲しい』
「…ふ、えぇ。私もレダーさんが欲しいです。」
2人で乗ってきたスパローへ向かう。ふと空を見上げると、宇宙が私たちを見守るように星が輝いていた。
カクテル名:アラスカ
意味:「偽りなき心」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!