SAID(T.R)
君の瞳には誰が映ってんのかな。祐希さんみたいに大人っぽかったら、俺も君のタイプやったんかな。有志さんみたいに明るくて、誰にでも人気やったら君は振り向いてくれとったんかな。⋯君に素敵な文章を贈ることはできないし、君より年下、かっこだってつかない。なんなら可愛がられる担当タイプ。君のタイプからは程遠いだろう。今更考えても仕方ない。人間性は変えられないし、顔も身長も変えられない。ただ、今の君は俺だけを見てくれてる、と自信がある。いや、無いのかも。今別れを切り出されるかもしれない、明日かもしれない。君の瞳に他の人が移ってるんじゃないのか、心配で四六時中君を考える。君で頭がいっぱい。ああ、今この時も、君に包まれたいと思う。この心配を一時でもいいから、消してくれないだろうか。ねえ、小川さん。俺の愛に気づいてる?俺だけ見てて。それだけを願ってるよ。会いたい、会いたくてたまらない。⋯まだ、起きてるかな。
───会いたい。
SAID(O.T)
昨日からずっとお前のこと考えてる。キスした感覚が、まだ、残っている。思い出すだけで頬が熱くなる。嬉しかった。ただその気持ち。正直、お前は大人っぽい祐希とか、ノリが合う西田とか、そういう奴らの方がタイプかと思っていた。愛嬌という言葉すら見えない俺でいいのだろうか。藍は、どういう奴がタイプなんだろう。今度誰かに聞こう、それとも本人に⋯?と頭の中で考えていたら貴方からの通知。続けて電話がかかる。
“───もしもし。”
“小川さん、会いたい。”
“え、あ、今?藍の家行こうか?”
“いや、もう小川さん家の前。窓開けてみて。”
窓開けろって、こんな真冬に外居んの?急いでベランダの窓を開ける。すると、下で手を振るお前。お前が、「小川さん!」と喋ると、はあっと、白い息が出る。その笑顔に本の数秒、見とれてしまっていた。
「あ、おい。早く上、上がってこい。」
「⋯はは、今行きますね。」
チャイムがなる。扉を開けると彼がこんばんはとさぞ当たり前かのように来る。家にあげて、暖かい飲み物を出そうとリビングへ向かおうとするか否や、お前が抱き着いてくる。すると無理やり顔を向けさされ、激しい口付けをされる。
「ん、は、ぅふ、⋯んん゛、」
「⋯は、ぁ、ぅん。」
さすがに息継ぎが出来なかったので、ギブ。という事で名残惜しいが藍の背中を叩く。
「っ、おい、急に何すんだ。」
「何って、笑 キスですよ。したかったので。」
「したかった、って、会いたい、キスがしたいだの、我儘だな。」
「小川さんだって、気持ちよさそうにしてたじゃないですか。ベランダから顔出した時も、嬉しそうだったし。笑」
「なっ、そんな、ことない、し。」
「焦ってます?まあ、明日休みですし。今日泊めてくれませんか?」
そしたらお前が、耳元で、“小川さんも気持ちいことしたいでしょ?”と。正直、したい。超したい。ああ、欲が出る。そして、腕を引っ張って、お前にそっと口付けて。
「お前がしたいなら、してやるよ。」
となぜか強気で言う。というか言ってしまった。お前は悪戯っぽく、まるで目の前の獲物に食らいつくように笑っている。そのまま流れでベッドまで移動される。勢いよくベッドに押し倒されて、藍は髪をかきあげる、そして噛み付くような勢いで激しい口付けをする。
「んッ、ぅ゛、ら、ん゛❤︎ ちょ、ッと、ッんぁ゛❤︎」
「⋯ん、ふ、ぅん゛❤︎」
「す、゛❤︎ すと゛っぷ、ッ、❤︎」
そう言ってお前を自身から離れさす。歯止めが効かない、気持ちい。快感から逃れられない。服が乱れて、息が上がる二人。狭い空間。
「⋯ッふ、小川さん。気持ちいくせに、何言ってんすか?ここまで来て辞めるとか、ありえませんから。笑」
くそ、顔が良すぎて。これで“嫌だ”なんて言うやつがどこにいる。グルグル頭の中で考えてたら、お前が急にズボンの中に手を入れるから。
「⋯ッ、?!❤︎ ふ、ぅん゛、❤︎ ぁッ、❤︎」
自分の甘い声聞いて、変な声が出るもんだと思った。なんだか、甘ったるい、声。急いで口元を手で抑える。
「小川さん、かわいい声聞かせてくださいよ。」
そう言って手をどける。お前はまるで楽しそうな顔をしていて。ふと、暗くて顔があまり見えないなと思い不満気な顔をした。
「ん、ぅふ、゛んッ、❤︎ ら、んッ゛❤︎」
「どうしたんすか?嫌でした?」
“そんな顔して”と言いながら俺の頬を撫でる。
「らん、の、゛ッ❤︎ 顔よく、ん、ッ、❤︎ ふ、見えない、から、ぁッ゛、❤︎ 」
「別に見やんくていいですよ、多分俺今、超ダサいんで、笑」
「⋯ぁ、う、゛ッ❤︎ ん、でも、ッ❤︎ 」
「そんな事より、集中してくださいよ、ッ❤︎ 」
手の動きを早めて、俺の口に激しいキスを落とし、首筋へ噛み付く。
「⋯いッ゛❤︎ ぁッ、゛!❤︎ は、げし、ぃ、ぅん、゛ッ❤︎ ィく゛ッ、ぁ゛あッ、❤︎ ~~~~ッ、゛!❤︎ 」
「⋯ンは、小川さん、」
“ちょーかわいいですやん”と耳元で呟いてきて。それにさえ感じてしまう。肩がゾクゾクとして。もっとしたい、もっと、もっと貴方に触れたい、と欲情がかき乱される。そしてお前の首に腕を回して深く口付ける。するとお前が舌を絡めてくる。
「ッは、ぁ、んッ、❤︎ は、ぁ、゛んぅ゛ッ❤︎ 」
ぷはッ、とやっと息を吸う。気持ちい。
「小川さん、可愛い。ほんまに、もう我慢出来ん。」
「⋯ん、我慢しないで?藍ので、もっと、もっと俺の事気持ちよくして。俺が藍の事しか見れなくなるくらい、気持ちよくして?」
「ッ、ほんま、泣いてもしりませんよ?笑」
そう言うと口付けながら、自身の下にお前の温もりを感じる。入ってくるのが分かる。気持ち悪いくらい快感を感じる。
「あ、ぁッ゛!、❤︎゛ィ、く、゛❤︎ きもち、ぃッ゛❤︎ 」
「挿れただけでィくん?笑 かわいい。」
ぐちゅ、ぐちゅ、と一定のリズムで音が響く。だんだんスピードが早まる。
「んッ゛、ぁ゛あッ❤︎ ら、ん゛ッ、❤︎ 」
「気持ちい?」
「ぅ、ん゛、❤︎ きもちッ 、゛ぃ、❤︎ ぁ、ッ!!❤︎ ら、ん゛そこ゛ッ、んぅ、❤︎ ら、め゛ッ、❤︎ 」
「⋯ッふ、ん、ここですか?」
ダメなとこに突かれたような、身体全体が痺れるような気持ちよさに背中を反らす。
「⋯ッ?!!?❤︎゛あッ゛、ぅ゛、ふぅ゛ん、ぁ゛❤︎ 〜〜〜ッ、❤︎ 」
「ンは、小川さん、腰浮いてますよ。」
息を吸うのも忘れるくらい、気持ちい。お前とずっと繋がってたい。
「は、ぁッ゛、❤︎ か、は、ッ゛ぅん、゛❤︎ 」
「小川さん、ッ、俺もうィくんで、抜きますね、ッ⋯❤︎ 」
「ぁ、う゛❤︎ ら、め゛ッ、❤︎ ナカ、出して、ッ゛?❤︎ 」
お前を抱き締めて、離れないように、そしたらお前の余裕のない顔が目の前にあって、目が合って、そのまま深い口付けをして。
「⋯ッ、かわいい、ィく、ッ゛❤︎ 」
「ん、゛ぅ、ッ❤︎ は、ぁ゛、❤︎ ぁ、ナカ、あったかい、゛❤︎ 」
「大好き、智。もう俺しか見やんくていいよ。もう、ほんま、大好き。愛してるから。」
「俺も、大好き。藍、愛してる。」
そして、再度深い口付けをする。今度は幸せ、愛してる。という気持ちを込めて。
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