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ガチャ
「 四季、この後用事あるか?」「おい一ノ瀬ェ、暇か?」「四季くん今空いてる?」「四季く〜ん!今遊べない?」「一ノ瀬、紫苑さんといいことしない?」
「「「「「…………は???」」」」」
で、今実質俺の取り合い中なんだけどそろそろちぎれるからやめてほしい。何?なんなの?もしかしてみんな結構俺の事好き?
「おい馨ぅ、ここは上司に譲れよ なぁ?」
「そういう真澄隊長こそ、部下に譲ってくれませんか?」
「………京夜。」
「ごめんねぇダノッチ、今回ばかりは譲れないんだよね〜」
「チッ周りがうるせぇな、こんなとこより俺と違うとこ行こうぜ一ノ瀬ェ」
もう無理。考えるのはやめる頭痛い。とりあえずみんなを落ち着かせることにする、俺の腕が悲鳴を上げてるから。
「ちょっとみんな落ち着けよ、どうしたんだよ。後暇とか言ってないし普通に予定があんだよ」(皇后崎と食べ歩き) その瞬間みんな手を離し、
「え?四季くん予定あるの?」
「四季、その予定誰かもいるのか?」
「は?なにそれ紫苑さん聞いてなーい」
「四季くん、それ僕も行っちゃいけないかな?」
「おい馨ゥ、さらっと一緒に行こうとすんな」
全員が一斉に喋るせいでなんて言ってるか聞こえない、俺は聖徳太子じゃないんだけど?!てかもうすぐ行かないと予定時間に間に合わない、早くなんとかしないと…
「ごめん!予定時間過ぎるからもう行くな!どっか行くならまた今度にしようぜ!じゃーな!」
と、逃げるために走っていこうとしたが急に腕をつかまれた。振り返ってみるとどこかすごいオーラが出ているみんなの姿があった。あ、やばい死ぬかも
「ねぇ、四季くん。その言い方だと誰かとどこかへ行くんだね?」
「ん、ん〜まぁそうだけど…」
「その相手って、誰?」
「え〜言わなきゃだめ?」
「「「言え」」」「言って」「言ってほしいな」
「…………皇后崎」
「「「「「…は???」」」」」
あ、終わった。言った途端みんなからどす黒い圧を感じる。ごめん皇后崎、遅れるどころじゃないかもしれない。ていうかなんでこんなに怒ってんだよ、もしかして俺のこと好きなのか?
「なぁ、もしかしてみんな俺のことが好「おい、予定時間何分過ぎてると思ってんだ」あ…皇后崎」
ガチャリ、といきなり入ってきた皇后崎はこの中にいるメンバーに思わず舌打ちをする、
「チッ、おい四季これはどういうことだ?」
「そちらこそ、どういうことだ?皇后崎」
「抜け駆けは無しっつったよなぁ?」
「ほんとだよ」
「そりゃあ許せねぇな」
「お前さっきいいことしないかとか言ってたよね?」
「それとこれとは別」
誰か助けてくれ、すごく重い空気になってきてる。
「とりあえず俺は四季と予定があるから、四季行くぞ」
「え、あっうん」
「おい待て、まだ話は終わってな」
バタンッ
「あーあ、逃げられちゃったぁ」
「チッ今度会ったら覚えとけよ」
「この俺を差し置いて…」
「………」
食べ歩きは普通に美味しかったし、十分楽しかった、だから忘れていたのだ、皇后崎も四季が……なことを…
「うわ!見ろよこれ!めっちゃ美味そう!!」
「あぁ、確かに”美味そう”だな」
「これ食べようぜ!!絶対うまい!!」
「………そうだな。」
「おばちゃん!!!これ2個ください!!!!」
そうして買った季節限定のクレープを今日は俺の奢り!!と言って皇后崎に渡す。もうこの時点で相当可愛いし襲いたい、たべたい、という欲望を必死に抑え、そのクレープを受け取り、食べる。
「そうだ、皇后崎もさ俺のこともぐもぐもぐ?」
「…あ?なんて?」
「だから?皇后崎も俺のこともぐもぐ」
「食べながらしゃべんなよ聞こえねぇ」
「もぐもぐ…ごくん で皇后崎って」
「お前、付いてんぞ」
「?何が?」
そうやってこいつに付いているクリームを取って口の中にやる、なるほどこれは美味いな。
「な、な…」
「あ?なんだよ?」
そこでようやく気付いた、こいつの顔が
真っ赤なことを
「…は?」 ギュンッッッッッッ
「何すんだよ!!!こういうのは好きな人っ、恋人とかにするやつだろ!!!」
「…四季、ちょっとこっち来い。」
「っ何、え?ちょっと?!」
そう言って誰もいない路地裏に連れて行かれた。丁度2人くらい入るその路地裏になぜ急に連れて行かれたのか、桃がいたのか、など思ったがどうも様子が変だった。
「おい、四季。」
「…なんだよ?」
「お前俺を誘ってんのか?」
「…………………は???」
こいつは何を言っているのだろうか?誘ってる?頭沸いてんのかコノヤロー、どこにそんな要素があったんだよ。
「もう、無理だ我慢できねぇ」
そう言った皇后崎の唇が俺の唇に重なろうとした瞬間、何者かが間に入ってきたここ2人くらいが限界なのに…
「おい、何してんだぁ?こんなところで」
「真…澄、隊長???」
「チッ邪魔が入った。」
それはそれはもうブチギレのご様子で、しかも間ということは二人の唇が真澄隊長の頬にあるということである。心なしかこっち側から見ればご機嫌そうだが、皇后崎の方からは機嫌最悪何をするかわからないくらいの勢いである。
「テメェさらに抜け駆けしようとしてんじゃねぇよクソガキが」
「知らねぇよそんなもん、早いもん勝ちだろ」
そんなバチバチの2人を他人事のように見ていると後ろから手が出てきて2人に気を取られてる俺を強引に引っ張って路地裏から出した。
「一ノ瀬ェ、な〜にやってんの」
とニヤニヤしながらも抱きついてくる紫苑がいた。
真澄隊長の時に言っとけばよかったが今言う。何故ここにいるのだと。
「えっな、なんでここにいるんスか?」
「えー?なになに?それ気になっちゃう?」
今度はチャラ先がでてきた。なんなんだホント
「皇后崎も男だ、いつ理性が壊れるかわからない」
「…ムダ先」
ということはあともう1人………
「大丈夫?四季くんなんにもされてない?」
やっぱりいた。最後は馨さん、もう目に見えてる。
「…皇后崎は、どうなんの?」
「「「「あいつは…」」」」
その後、皇后崎は真澄隊長にボコられ不貞腐れながら帰ってきた、わぁ…あんなでっかいたんこぶ見たことない。
「大丈夫か?皇后崎」
「…………………」
「というわけだ一ノ瀬、こいつが悪いことをしたお詫びと言っちゃなんだが夜、奢ってやんぜ?」
「…まじ?!?!やったぁ!!」
一ノ瀬は単純すぎて気付かなかったが、6人の目が光って獣のようになっていた。
すっかり夜になり、一ノ瀬はこれでもかと6人を待っていた。奥の方から足音がして目をやるとそこには丁度待ち侘びていた6人がいた。でもなんだかピリついてる様子で、四季が「みんな!!!」というとピリついた空気が一気にほんわか温かくなった。
「行くぞ一ノ瀬ェ」「お待たせ四季くん」「待たせたな四季」「フン…」「やっほー紫苑さんに会いたかった?」「四季くんお昼ぶり〜!」
一瞬四季に犬のような尻尾が見えたのは気の所為だな、と6人は思ったが、なかったことにした。そして全員合流し、どこへ行くか考えている。そこで焼肉に行くことになり、みんな喜んで外に出るのだった。
「今日は俺の奢りだ、何でも食え。」
「えーー!まっすーが奢るの珍しい!!」
「うるせぇだまれお前だけ自分で払うか?」
「すいません何でもないです。」
なんやかんやあり、肉がきてそれを食べる。大人はお酒を飲み、子どもはジュースを飲む。チャラ先を見て思うが意外にもチャラ先はお酒が弱くすぐ真っ赤になっていて、真澄隊長、ムダ先は案の定酔う気配が微塵もない馨さんも紫苑さんもお酒は強いみたいだ。
そしてびっくりしたことが1つ、チャラ先はキス魔だったということだ。真澄隊長やムダ先は慣れていて華麗に避けているが馨さんや紫苑さんは少し動揺しながらも避けている皇后崎に至ってはガン無視である。俺は可哀想だなと思い、チャラ先とずっと話していた。
「みんなひどいよぉどうしてちゅーしてくんないの?」
「んーチャラ先ってちゅーどこにすんの?」
「ほっぺとか?」
「あ~なら、俺のほっぺちゅーしていいぜ」
そういった瞬間全員が俺の方を振り向き、
「「「「「一ノ瀬、四季(くん)それ本当(に)(か)?!?!」」」」」
京夜にいたっては口をぽかんと開けて放心状態である。
「んー本当っちゃ本当」
一同がざわざわしだした。無蛇野なんて目を見開いているし、真澄隊長は少しポーカーフェイスが崩れている。え?どういうこと?ほっぺにちゅーなんて幼稚園でやったことくらいはあるだろうに。幼稚園通ってたか知んないけど。
「ほっぺにちゅーなんてみんな一回はすんだろ」
「いやみんなではないけどね?!」
「紫苑さんちょっと心配になってきちゃった」
「お前俺の時もそうだったけど危機管理能力どうなってんだよ…」
「頭どうなってんだよクソガキ」
など次々に言われ、ムッとした四季が京夜の頬を両手で掴んで
唇にキスしたのである
その瞬間パリーンと何かが割れるような音が聞こえて見てみると無蛇野のグラスが割れていて、手が震えている。真澄隊長は今にも人を殺しそうなオーラを放っている。馨や紫苑は見たこともないくらい目を見開いていて、皇后崎は明後日の方向を向いている。そのとき、京夜が俺の手を掴み
「結婚しよう。」と言ってきたのである。
「………………………………チャラ先相当酔ってんな」
びっくりしすぎて逆に冷静になった。「結婚しよう」だなんて、そんなの自分に言うセリフではない。言うなら可愛い女の子や美しい女の人に言う言葉である、決して俺なんかに言っていい言葉じゃない。
「…………今日はもうお開きだこいつも相当酔ってる」
「あぁ、そうだな」
「帰りましょう」
「……………」
「…帰るか〜」
もう大分遅いのもあるし、京夜が何をするかわからないという理由もあり、帰ることになった。帰る途中、「なぁ、チャラ先のあの言葉ってホント?」と何気に気になり聞いてみたらみんな食い気味に「「「「「俺も結婚したい」」」」」とみんなに言われた。
「え?誰と?」
「「「「「お前と」」」」」
真っ赤になった。大体予想はついてたけどいざ言われると恥ずかしすぎて逃げ出したくなる。それを必死に我慢し、理由を聞いてみた。が、みんな理由をかたくなに言わない。まぁ別に言わなくても気持ちは伝わってくるのだが…
「もうバレちまったから言うがこれから覚悟しとけよ一ノ瀬ェ」
「え?」
「バレちゃったらしょうがないよね?紫苑さんもぅ待ちくたびれちゃった。」
「今まで散々我慢してきたけどこれからは本気でいくから覚悟しといてね?」
「生徒と先生という関係ではあるが俺はお前が好きだ。その気持ちに逆らいたくはない、だからこちらも本気でいかせてもらおう」
「まぁ俺はこいつと同室でいつでも会うけどな」
「「「「チッッッッッ」」」」
あの馨さんだって舌打ちしてるから本当のことなんだろう。今度こそ四季は絶望するしかないのであった。