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本当は 。
××××年○月△日 。 兄が スペイン に 行った後 両親が 死んだ 。 事故だったらしい 。 突然の事でぼーっとする事しか出来なかった俺は 何時の間にか 黒い服を着せられて 線香と花の匂いが漂う式場へと連れてかれた 。 お経を聞いている中辺りを見渡しても矢張り兄の姿は無い 。 どうやら 他の人の話を聞くには都合が合わなかった様だ 。
そうして俺は母の親戚に預けられるコトになった 。 … 此処では俺の居場所は無かった 。 発言をすれば 手を上げられ 、 抵抗をすれば 熱湯を掛けられ 、 気分が悪ければ身体を売らせられ 。 食事が無かったコト何てしょっちゅうだった 。 兄を想って泣いたコトもあったが今ではすっかり慣れている 。 親戚はどうやら 兄のファンらしい 。 何時も比べられては 鋭い言葉を投げられていた 。
暫くして兄が帰って来た 。
嬉しかった 。 とても 。 だが 兄は 違った様だ 。 欠陥品 、 と 。 熱湯や暴力何かよりずっと痛かった 。
今まで は 兄が居るから我慢できた 。 兄にまでそう言われてしまっては存在価値が 無くなる気がして怖かった 。 … 初めて薬に手を出した 。風邪薬を20粒程飲む。頭がふわふわする感覚は兄に頭を撫でられている時かのようで 気持ちが良かった 。
「 ッ “ ぅ 、 … 」
でも其れは一瞬で崩れ落ちて。 吐き気で現実に引き戻されてはトイレへと駆け込む。之が俺の日課になっていた 。
「 助けて … 兄ちゃん 、 」
そう 泣く事は 多くなった 。 積み重なる暴力や火傷で増える 包帯 。 薬のせいで 爛れた喉 。 そして 身体を売らせられたせいで すっかり 純粋ではなくなってしまった身体 。 耐えられなくて 、 惨めで 。
月日 経ち 冬になった頃 青い監獄 、 ブルーロック という所に招待された 。 この地獄から抜け出せるのであれば 、 そう思って 家を抜け出して 向かった 。
暫く経って No.1 に なった 己 を 遠くのモニターで軽く見る 。 薬を飲んでいるせいか 何処か華奢な身体 。 傷跡 は 治らなく 跡となって残った 。 今日は 兄との試合 。 宿敵の隣に並んでは 向かいには 兄が居る 。 … 其れに 、 と 後ろの観客席に居る親戚 を見る 。 目が合っては どっと冷や汗が吹き出た 。 手を出してくる事ももう出来ない筈なのにまだトラウマとして 刻まれていた 。 残っていた __ 。
「 日本のサッカーを変えるのは 潔世一 あのエゴイストなのかもしれない 。」
その言葉に 心臓が大きく 鳴る 。 俺を見もせず 宿敵を見ている兄 に また見捨てられるかもしれない、 そう思うと胸が苦しくて堪らなかった 。 蹲っては こぷ、 と 血を吐く 。 何処かで 自身の名前を呼んでいる声が聞こえる気がする … 。
それを最期に俺の 意識は途絶えた 。