テラーノベル
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目黒は安心した。渡辺が酷い目に遭ってなくて。
ただ、機嫌は悪いし、やっぱり後ろから声を掛けると怒る。
目黒ーいいじゃん。もう怒んなくて。
渡辺ーばか、あれから会ったんだよ。で、言われた。
目黒ーなんて?
渡辺ーあぁ、君はあのグループかぃ?君なんかいたかなぁ。だと。
目黒ー無視すればいいじゃん。
渡辺ーグループは知っているのに俺は知らないんだぞ? 俺って何?
あっさり知らないと言われたら、落ち込んだ。
そんなに目立つ方じゃないから、仕方ないけど、一応メインボーカルなのに、知らないなんて。
目黒が聞いて来た。
あの人は城崎専務の下で働き専務と同じく渡辺を嫌っている。
嫌がらせだ。
また渡辺が辛い思いをしなくていいように目黒が、「次に何かしたら社長に言う」と言ってきた。
渡辺ーばか、事務所の偉い人にそんなこと言ったらだめ。
目黒ーいい。翔太くんをいじめて楽しむ人たちは許さないから。
渡辺ーお前まで、嫌なことされたらどうする?
目黒ーだから、社長に言う。
渡辺は、そっと目黒の腕の中に入ってきた。
抱きしめられて、涙を流す。
辛い思いをするのは渡辺だけでいいと思っている。
目黒にまで嫌な思いをさせたくない。
渡辺ーお前は何もするな。
目黒ー翔太くんだけ辛い思いするの違うから。
渡辺ーでも・・。
目黒ーだめ、一緒に闘うんでしょ?
渡辺ー・・お婆ちゃんと約束した。
目黒ーそう、だから、何があっても俺にちゃんと言って。
渡辺ー一緒に闘ってくれる?
目黒ー何かあった?
渡辺ー専務と一緒、お前いらないって。
目黒ー全く〜!
渡辺ー俺の存在意義は?
目黒ーメインボーカルだよ?いなきゃだめに決まってる。
渡辺ーんっ・・んっ・・。
目黒ー辛かったね、気付くの遅くてごめんね。
練習日。
目黒は皆んなに話した。
怒る者がほとんど、後呆れてる。
ラウールが渡辺を抱きしめる。
小さな渡辺はすっぽりラウールの腕の中。「大丈夫、大丈夫」と言っている。
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