戦後の平和条約により、かつて激しく争い合った日本とアメリカは新たな同盟国となった。
その象徴として行われる軍事訓練には、両国のエースパイロットが参加している。日帝とアメリカもその一員だった。
戦時中、何度も戦場でぶつかり合い、お互いの命を奪い合った2人には深い因縁があった。
今ではその記憶が燻ぶる火種となり、顔を合わせるたびに険悪な空気を醸し出していた。
朝焼けに染まる滑走路に、すでに整備員たちの忙しない足音が響いていた。だが、搭乗予定の1人はまだ現れない。
☀️「……遅い。」
腕時計を確認しながら、日帝は苛立ちを抑えきれずに舌打ちをする。彼の前には、2人乗りの戦闘機が用意されていた。今日の訓練は軍事指導の一環として、かつて戦場で敵対したアメリカと共に行われる予定だ。
最新鋭の戦闘機が並ぶ格納庫の中で、日帝は目の前の一機をじっと見つめていた。手を滑らせるようにして触れると、冷たく硬い金属の感触が伝わってくる。
その鋭く洗練されたフォルムと秘められた性能を思い浮かべ、日帝の胸中に複雑な感情が湧き上がる。
☀️「…これがアメリカの戦闘機か」
自然と漏れた言葉が、虚しさを一層強くした。かつて日本が誇った零戦――その栄光の影で散っていった無数の命。そして戦後、自国の力を大きく削がれた現実。
☀️「……」
日帝は静かに目を閉じ、戦闘機の滑らかな外板に手を添える。それは懺悔にも似た仕草だった。
ようやく遠くから気の抜けた足音が近づくと、巨悪の元凶であるアメリカが姿を現す
🇺🇸「Good morning〜」
🇺🇸「相変わらず真面目だなぁ、日帝さんよ」
☀️「…遅刻をしておいて、その態度か」
🇺🇸「悪かったって言えば満足か?」
悪びれた様子もなく肩をすくめるアメリカに、日帝は眉をひそめる。
🇺🇸「それとも何か?日帝は俺に会いたくて会いたくて仕方がなかったってか?ん?」
☀️「……」
日帝は青筋を立てながらも、目の前のデカブツに殴りかかりたい気持ちをなんとか噛み殺した
☀️「…お前みたいな奴と同盟国なんて、本当に茶番だな」
🇺🇸「HAHAHA!それに関しては同感だ」
小競り合いは続くものの、2人は戦闘機に乗り込んだ。今日の訓練は日帝が前席の操縦を担当し、アメリカは後席から指示を出す形だ。犬猿の仲の2人、空に上がれば互いの不満が収まるわけもなく――。
滑走路から離陸すると戦闘機は青空へと舞い上がり、平和な風景を一望できる高度に達した。しかし、コックピットの中は穏やかとは程遠い。
🇺🇸「おい、高度をもっと上げろよ」
🇺🇸「遅れた分、時間を短縮しないとな」
☀️「気安く指図をするな」
些細な意地の張り合いと言葉の応酬がエスカレートする中、アメリカはふと、目の前の男の緊張した背中を見据えた
🇺🇸「お堅いねぇ…もっと肩の力を抜いてやればいいのに」
☀️「黙れ、それ以上無駄口を叩くな」
息の合った連携が求められる訓練においても、終始2人は罵り合いを繰り返していた。
上空1万メートル。予定通りの操縦をこなす戦闘機が旋回し、急上昇した瞬間、後席のアメリカはいたずら心を抑えきれなくなった。
🇺🇸「おい、日帝。ちょっと見てみろよ」
そう言いながら、アメリカはわざと日帝の肩を軽く叩いた。
☀️「…っ!なにをするんだ!!」
日帝は驚き、咄嗟に振り返ろうとするが、狭いコックピット内ではそれもままならない。
☀️「クソっ…!邪魔をするぐらいなら今すぐ降りろ!!」
🇺🇸「おいおい、そんなに照れんなって!」
🇺🇸「それに俺はお前の尻尾を追いかけるのが唯一の楽しみなんだ!そっちこそ邪魔をしないでくれよ!」
アメリカがさらに挑発的に言うと、日帝の顔に明らかな苛立ちが浮かんだ。
☀️「〜っ!いいかげんにしろ!!飛行中の油断は命取りだ!!」
日帝は声を荒らげながら怒号を飛ばすものの、その声にはどこか疲れが滲んでいた。
🇺🇸「あーあ、こんなスピードじゃ、実践では何の役にも立たないし、敵に撃ち落とされるのも時間の問題だな」
早々に飽きたアメリカの小言の数々に、やがて日帝は無視を決め込み、黙々と操縦を続けていた
🇺🇸「さてと……ちょっとテストをしようか」
アメリカは身を乗り出し、操縦桿に指を伸ばす。
☀️「…!?、おい!!勝手に触るな!」
日帝の 抗議の声を無視して、アメリカはレバーを力強く引いた
☀️「なっ、?!」
日帝が声を荒げる間もなく、途端に機体がぐらりと傾き、急激に高度を下げる。日帝は慌てて操縦を立て直そうとメーターに食らいつくが、その顔色は次第に青ざめていった。
☀️「おい!!お前、薬でもやってるのか!?」
🇺🇸「HAHA!こんなのただのジョークさ、お前の腕前を試してやってるんだ!」
重力が日帝の身体を押し潰すように襲いかかり、肺から空気が抜ける、呼吸すらままならない。
☀️「っ…!お前と心中なんてごめんだっ!!」
日帝が必死に操縦桿を引き直し、辛うじて機体を安定させると、アメリカは背もたれにもたれかかりながら心底楽しそうに笑った。
やがて機体が急旋回から急降下に移り始めた時、日帝の体は明らかにおかしな反応を示し始める
☀️「っ……?!」
呼吸が不規則になり、日帝は胸を押さえた、心臓の鼓動が暴れるようにうるさい
🇺🇸「おい、どうした?」
アメリカの声が響くが、日帝は応えられない。度重なる急激な気圧の変化により身体が負荷に耐えられなくなったのだ。
☀️(……っ!、息が…………!)
呼吸を整えようとしても、肺が圧迫されるような痛みが押し寄せ、さらに状況は悪化していく
☀️「っ……、はっ、は……っ、く……!」
日帝の操縦桿を握る手が震え、視界が歪み始める。極度の緊張も相まって、日帝は過呼吸に陥っていた
🇺🇸「はあ?まさか、冗談だろ?」
後ろからアメリカが緊張感のない様子で声をかけるも、日帝は答える余裕もなく、ただ浅く荒い呼吸を繰り返すだけだった
🇺🇸「…ざまあないね、軟弱すぎるだろ」
最初は嘲るような言葉を口にしたアメリカだったが、前のめりになりながらブルブルと震える腕で操縦をしている日帝の状況の深刻さを理解すると、やがて険しい顔つきに変わっていった
🇺🇸「…ったく、ここで吐かれたらたまったもんじゃない」
舌打ちをしながらアメリカは機体をパイロットモード(自動操縦)に切り替え、前で項垂れている日帝の席に滑り込む。
酸欠により苦しげに震える身体を抱え自身の膝の上に座らせたアメリカは、日帝の顎を軽く持ち上げ、一瞬だけ躊躇った後にその唇を強引に塞いだ
☀️「んっ………!?」
朦朧とする意識の中、目の前の状況を冷静に受け止めきれない日帝はアメリカの腕の中で必死に藻掻く、しかし、うまく力が入らない身体の抵抗も虚しく、さらに深く口内を絡め取られていった
それでも、アメリカの深いキスにより日帝の呼吸は次第に落ち着きを取り戻し、アメリカが唇を離すと、日帝は息を整えながらも真っ赤な顔でアメリカを睨んだ
☀️「っ、き、貴様……!」
🇺🇸「おいおい…助けてやったんだろ?礼の一つも言えないのかよ」
そう言いながらも、日帝の羞恥と屈辱に満ちた表情に、アメリカは腹の底からぞわりとした感覚が湧き上がるのを感じていた
🇺🇸「…お前のそういう顔、久しぶりに見るな」
囁くような声に、日帝は不快感を露わにする。
そのままアメリカは腕の力を緩めることなく日帝を抱き寄せると、ついにはアメリカの中に眠っていた加虐心が顔を覗かせ、嗜虐的な笑みを浮かべた。
🇺🇸「なぁ…もっと楽しもうぜ?昔みたいにさ」
☀️「!?…ふざけるな!!離せ!!」
アメリカは弱々しい抵抗を無視し、日帝の制服の襟元を乱暴に引き下ろした。露わになった肌が汗に濡れ、かすかに震えている。
🇺🇸「…そうやって、必死にもがくお前が好きだよ。強がって、俺に逆らおうとするその顔がたまらなくいい」
アメリカの声は柔らかく、どこか優しささえ感じさせるものだったが、その中に潜む冷酷な支配欲が日帝の心を震わせた。アメリカの悪戯心に満ちた手が肩から腰へと滑り込む。
🇺🇸「ほら、もっと頑張って抵抗してみせろよ」
🇺🇸「まあ、お前がどれだけ足掻いたところで、結局は全部俺の思いどうりになるんだけどな」
ろくに解すことも無く日帝を貫いたアメリカの欲望は、日帝が抵抗すればするほど凶暴になり、日帝が喚き散らすのにも構わずにその腰を掻き抱いた。
機体が揺れる度に強烈な振動が日帝の身体を襲い、脳内がかき乱されるような痛みに耐えきれず、何度も意識が飛びかける
☀️「ッ、イ゛…!!?」
あまつさえ安定しない身体を支えようと下半身に力が入り、キュウキュウと轟く日帝の肉壁はアメリカを悦ばせる始末だった。
☀️「〜〜っ!?…はっ…!はっ……!」
🇺🇸「…っ!ハハ!俺より先にヨガってんじゃねーよ!このビッチ!」
☀️「…!?ち、ちが…!!」
震える身体でしがみつく日帝は苦し紛れにアメリカを睨む。反抗的な瞳を歪めるその姿に、アメリカは昂りながらも、どこか苛立ちを覚えた
🇺🇸「…ここをこんなにおっ立ててる奴が、何を言っても説得力ねーよ!!」
☀️「ア゛ッ…!?そこは関係なっ…!や゛め…っ!、!?」
アメリカは芯を持った日帝のそれを唐突に擦り上げると、日帝は握りつぶさんばかりのアメリカの握力に身を強ばらせながら、淫楽な刺激に腰を震わせ、善がり始める
☀️「!!、な、なンっ…!?ッイ゛、〜っ!!はっ、ぁ゛ッ…殺す、殺してやる!!お前な、ア゛ッ!?、んっ…!ひィ…っ!…ひッ!ぁっ!?」
🇺🇸「っ…いつまで経ってもお前は…!いいかげん素直に俺を受け入れろ…!」
☀️「っあ゛ッ!、んッ!く゛、っ!?はっ、!イっ゛、い、嫌っ…!ァ゛っ!!゛、ひ!?、ィ゛…た、たす、けっ…… っ!
日帝は絶頂の間際、細く掠れた声を零す。
アメリカの低い呻き声にかき消されるほど小さなそれは、誰にも届かぬ悲願と、誰かの名前だった。
しかし、日帝がその名を呼び終える前に、アメリカは日帝の中に熱く爛れた欲望を注ぎ込む
☀️「ひっ…!、ぁ゛…!うぅ……」
同時にアメリカの掌を白く汚した日帝は、全身を覆う脱力感と腹の中に注ぎ込まれる汚濁の熱に、詰めていた息を吐き出す。日帝はぐったりと項垂れ、未だ体の中で愉悦に浸る雄を感じながら、ゆっくりとアメリカの首に腕を回した。
🇺🇸「…!」
アメリカの首に絡む震える腕、身を預けるかのように崩れた身体…日帝の縋るような仕草に、アメリカの胸の奥でひどく満たされるような感覚が広がる
🇺🇸「……あぁ、そうだ、それでいい」
🇺🇸 「……俺を見ろ。俺だけを見ろ。…お前はもう、俺に縋るしかないんだ。…これで少しは分かっただろう?」
その声には、情火とも愛情ともつかない奇妙な響きが含まれている。そのままアメリカは日帝を強く抱き締め、その熱を全身で味わうように目を閉じた。
狭いコックピット内でアメリカに蹂躙の限りを尽くされた日帝は、未だ熱を孕んだ荒い呼吸を繰り返しながら、アメリカの上で小さく震えていた。アメリカは、その身体をまるで壊れ物を扱うような柔らかな仕草で抱きとめるが、その眼差しには狂おしい程の執着が滲んでいた。
膝の上でぐったりとする日帝を尻目に、アメリカは密かに操縦席横のコンソールに手を伸ばした。日帝が疲労で意識を散らしている間に、手際よく操作を始める。アメリカの指が軽やかに動き、ものの数秒で機内の録音データを回収した
そのデータをポケットに仕舞いつつ、アメリカの指が日帝の身体に刻まれた過去の傷跡をなぞると、日帝の身体がビクリと跳ね、眉を寄せながらキツく目を閉じた。その姿が、アメリカにとってはたまらないもので、再び熱を持ちそうな自身を自覚し、内心呆れ交じりの笑みをこぼした。
やがて戦闘機が地上に降り立つと、ハッチが開き、冷たい風が2人を迎えた。ぐったりと疲弊した日帝は、一歩踏み出すたびに足元がふらつき今にも崩れ落ちそうだった。
案の定日帝がバランスを崩し倒れかけたその瞬間、アメリカの腕が咄嗟に日帝の身体を支え、自身に引き寄せるように抱きとめた
🇺🇸「っおい、大丈夫か? 」
珍しく温情を滲ませながら話しかけるアメリカ…けれども次の瞬間、日帝はその手を冷たく振り払い、力強くアメリカを突き放した。
☀️「触るな!!!」
日帝のその行動にアメリカはわずかに驚き、目を見張った。先程までの弱々しい姿とは打って変わったように、日帝の瞳には冷徹な怒りが宿っていた。
🇺🇸「おっ!?と、…お前さぁ…人がせっかく…」
アメリカはおもわずその先の言葉を詰まらせる、日帝の手に、先程回収したはずの小さな録音データが握られていたからだ。
日帝がその視線に気がつくと、距離を取りながらもそのデータを見せつけるように掲げ、冷ややかな目でアメリカを見据えた。
☀️「…どうせ後で楽しむつもりだったんだろう?この変態が」
挑発的な笑みを浮かべる日帝にアメリカの顔色が変わる。しかし、日帝は怯むどころかさらに煽りを強めた
☀️「これが世界に公開されたら流石にお前もただじゃ済まないんじゃないか?…なあ、世界のヒーローさん?」
軽蔑と嘲笑が入り混じるその言葉に、小さく舌打ちをしたのも束の間、すぐにふっと笑って、アメリカは余裕の笑みを浮かべた。
🇺🇸「……相変わらず生意気な奴め」
🇺🇸「今も昔も、そうやって……まあ、いい。…せいぜい利口な判断をしろよ」
アメリカはそう言い残すと、日帝に背を向けながら、ゆっくりとその場を立ち去った。
アメリカの姿が完全に見えなくなると、張り詰めていた緊張の糸が切れ、 膝が折れそうになるのを何とか堪えた日帝は、握りしめていた録音データを見つめた。その手は小刻みに震えている。
☀️「っ……大丈夫、大丈夫、大丈夫… 」
☀️「……あの頃に比べたら、こんなこと…大したことじゃない…」
震える声で何度も自分に言い聞かせる。胸の中に渦巻くのは、果てしない屈辱と僅かな安堵、そして、今でも鮮明に蘇る過去の記憶
――戦時中、無数の若い命が散り、仲間たちの最期を見届けるしかなかった自分。爆撃の音と肉の焦げる臭い、そして、罪のない国民達の叫び声…それらが不意に頭をよぎり、地面が揺れていると勘違いする程の震えに思わず自身の身体を抱えながら、日帝はその瞳をぎゅっと閉じた。
☀️「…っ!はっ…はっ………はー……」
ふと、涙が一筋、日帝の頬を伝う
しかし、日帝はその涙に気づかないふりをして、震える足を無理やり前に進ませた。
☀️(……明日は国連の会議…今夜中に資料をまとめて…それから、あの国の件も進めないと…)
日帝は頭の中で明日の予定を反芻する。
やるべきことは山積みだ――こんな所で、立ち止まるわけにはいかない。
☀️「その前に早く…この汚れた体を清めたい…」
冷たい夜風が頬を撫でる中、日帝の視線の先には、愛する国と、その国民達の幸せな未来がぼんやりと映る。日帝はゆっくりと深呼吸をしてから、国を背負う者としての揺らぎない決意を胸に、確かな足取りでその未来へと向けて歩き始めた。
コメント
7件
はわ…天才を見つけてしまいました…!! どれだけ時間が過ぎても過去の因縁は絶えず残り続け、特に日帝さんに深い傷を刻んでいるんですね…。アメリカさんも異常な程の執着心を抱いており、まさに私の理想のアメ日帝でした!! 屈辱的な事をされても前に前にと前進しようとする健気さと儚さが素晴らし過ぎます😭💕
何度読んでも最高です❣️ 緻密な描写で紡がれる濃厚なアメ日帝を見られて幸せです、本当にありがとうございます😭❤ あぁぁ…国の未来を思いながら折れそうな心を必死に奮い立たせる日帝さんが痛ましくも愛おしい……
最高です!