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これは、私と彼が心中するまでの物語である
皆さんも、好きな人や大切な人に置き換えて読んで頂きたいです
彼の家のベッドで横になりながらお互いスマートフォンを見ていた。
彼のスマートフォンからは都市伝説や恐怖体験を機械的な音声で喋り、解説するYouTubeが流れている。
いつも私が気になってしまい結局は一緒に見ている。
2人で横になり一緒の画面を見る。
基本的に無感情な彼がその動画を見ている時だけは楽しそうなので、私はその時間が好きだ
付き合っていないし、彼はきっと私に何の感情もない。言わばセフレみたいなものだ
私は彼のことを今まであってきた人間の中で1番尊敬していて、愛している
彼は頭がいいので、私みたいな人間とは釣り合わない。
それを承知の上で、どうしても彼の興味を引きたかった。
好きでもない音楽を聴き、好きでもない小説を読み、好きでもない食べ物を食べ、彼の好きな物全てを好きになろうと思った
浅はかな考えなのはわかっているが、少しでも彼の視界に入りたかった
私は今まで何度彼に告白してきたかわからないが、それを全てかわされている。
なのに体の関係だけもってしまった
私はそれだけでも幸せだった。
行為中は彼の頭の中はきっと私だけなんだって、そう思えたから
彼のスマートフォンから『心中』というワードが流れてきて、私はいつもの「付き合おう」と同じくらいの気持ちで「一緒に死ぬ?」と聞いた
彼から返ってきた言葉は私の感情を酷く掻き乱した
嬉しい、悲しい、怖いが、主な感情だったと思う。
彼は「いいよ。心中しよっか」と、私に言ってきた
心中というのは私の中では愛するもの同士がというイメージだったので、彼にも聞いてみた
「いいの?私なんかが心中の相手で」
私は直ぐに消極的且つ自分を卑下する言い方をして守りの姿勢に入った。何を言われても傷つかないように
だが、彼の言葉は私の言って欲しい言葉だった
「君だから、いいんだ。」
私は嬉しかった。
彼の期待に応えたいと思った
だが、私に死ぬ勇気などない。
その場は軽く「約束ね」と言って終わらせてしまった。
彼の期待を裏切りたくない一心で、色々な方法について調べてみた