コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
初投稿…といいたいところですが、実はこの垢BL大好き人間の裏垢です!(知ってる人いるかな笑)これはlncurable diseases and cud cursesの続きです!
アテンションはないです!( °ᗜ°)ハハッ
『凄い‼︎天才少年だよ‼︎』『まじあの歳でラ・カンパネラ弾けるの天才だよ。』『あんな綺麗な音、見たことない‼︎』
笑って先生とファンが言っている画像。
『ガチで何あいつ。イキってるだけじゃん。』『ガキのくせに。』『あんなやつと戦ったって意味ないよ。行こ行こ。』
同年代の人や先輩が言っている画像。
全部がバラバラに刻まれていて、割れたガラスみたいになっている。ここは俺がいたい、『楽しいところ』じゃない。いやだ。来ないで。
そんな中、一筋の光が見えた。手を差し出して、俺の手を握ろうとしている。
『綺麗な音だね!もっと聞かせてよ!』
初めて、俺が心を開いた人。
潔世一は、ピアノが大好きでした。
寝ても覚めてもピアノを弾くことだけを考えていました。幼い頃に事故に遭って耳が聞こえませんでしたが、繊細で美しい音を出せる両手でピアノの道を駆け巡り、コンクールでも沢山の賞を取っていました。
そんな世一は、同年代の人達よりもピアノの上達が素晴らしく速く、小学生の時には一ヶ月もあれば大体の曲が弾けるぐらいになっていました。でも、そんな世一の才能を妬み、恨む人だって沢山います。ある時世一は、オーストリアでピアノのコンクールがあった時、同年代の子が、舞台から上がってきた世一を階段から突き落としました。幸いなことに手は骨折しませんでしたが、世一は足を複雑骨折し、全治二ヶ月の重傷を負いました。
それからというもの、世一はネットで自分の名前が載っているとビクリ、と肩を震わせ、ネットを開けなくなり、外で自分の名前を呼ばれると、走って逃げたり、時には過呼吸になってしまうこともありました。
世一は、たまに思います。この世に自分を理解してくれる人は両親以外いなくて、その両親も自分を煩わしく思っているのではないのかと。
勿論両親はそんなこと思っていませんでした。世一がそう思うだけで、両親は世一の好きなようにしていいと思っているし、世一の意見を優先させたいと。でも、世一は怖かったのです。自分は異常者かもしれなくて、自分ほど狂っている人はいないのかもしれないと。それを思う日々がない日はありませんでした。だから…だから、誰かが声を掛けてくれたるのはとても嬉しくて、喜ばしいことだったのです。
…たとえ、それが偽りだったとしても。