テラーノベル
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『忘却』
最近迄すっかり頭から消え去っていた、埃を被った悲しい記憶。
両親の葬式で、親戚の人達がヒソヒソと、私の此れからについて話していた
『あんな子、引き取りたくない』『気味が悪い』『気持ち悪い』
子供が嫌いな子の悪口を囁くかのように、私を「気色の悪いナニか」として見ていたあの人達が、とても嫌いだった。
でも、〈おじさん〉は違った
「君のママとパパに御世話になったから恩返しがしたい」と、微笑んで云った
おじさんはとても優しくて、温かくて、太陽みたいなそんな人だった。
でも死んだ。
亡くなる前日、神様にでも縋るように、おじさんは1人のリビングでこう云ったのが聞こえた
「私も子供達も…文月裙達も…助けて下さい…」
コメント
3件
おじ様...良い人
ああ、このエピソード、胸がぎゅっとなりました……。親戚の冷たい視線と、おじさんの温かさの対比が印象的で、特に「太陽みたいな人」という表現が、その後の祈りの言葉と重なってすごく切なくなりました。あの日、最後に聞こえた「助けて下さい」が、おじさん自身の苦しみを封印していた記憶の断片のように思えて、どうして忘れていたんだろうというタイトルがじわりと沁みます。何かを隠すように優しかったのかな……考えさせられる話でした。
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