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「悔しい…」
思惑がバレて、口をプッととがらせる私に、
「おまえから仕掛けようなんて、俺に通じるわけもないだろ」
銀河が唇を間近に迫らせて、したり顔で言う。
「だって…たまには、私の方からだって、あなたをドキッとさせたかったのに…」
口をとがらせたままで、ボソボソと恨みごとを呟くと、
「ふっ…くくっ」
と、銀河が喉の奥で笑った。
「悔しい…こんなの…」
もう一度、顔をうつむけて小さく呟く。
「悔しいだけじゃないだろ?」
すると、銀河が私の顔を覗き込んで、
「……俺を、愛してるって、言ってみろよ」
その紫色の瞳をじっと見つめ合わせた。
「……愛…してる」
気恥ずかしさに言葉を飲み込みつつ、ようやく声に出した私に対して、
「俺も、愛してるぜ、理沙」
銀河の方は、迷うことなく即座に答えた。
いつだって、揺るぎない思いに、翻弄されるのは私の方で、銀河には到底勝てなくて……。
だけどそれも、愛されている幸せなのかもしれないと感じて、私はその背中に腕をまわすと、再び落ちる彼のキスを受け止めた──。
-END-
※「超イケメン✧ホストクラブ」には、特別なストーリー編があるので、そちらへ続きます。