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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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○はじめに、見ていただきありがとうございます。

初心者個人の初めての作品になっています。誤字や間違った言葉使い、わかりにくいところがあるかもしれませんがご了承ください。

自分はあまり漫画や小説などを読まないので、他の作品と似てしまうことがあるかもしれませんが完全オリジナルです。

1部に暴言、暴力や危険な行為などのシーンがありますが、絶対に真似をしないでください。責任はとれません。

R18作品ではありませんが、暴言暴力、恋愛的シーンなど、小さなお子様には適さない場合があります。

こちらで登場するキャラクターは自分で考えてつけただけで、現実の人とは一切関係ありません。

画像、絵などはございません。

続きについてはある程度考えていますが、一部設定が変わる場合があります。

お楽しみいただけると嬉しいです。


0

○あらすじ

普通の日本人は髪や目の色は黒、もしくは茶色。

でも、髪や目の色が黒や茶色ではない人も少なからずいる。

でも、ある時あの事件が起きたことで髪や目の色が黒や茶色ではない人々は危険だと言われこのような特徴のある人々を人狼と呼び、嫌った。

その後、人狼と呼ばれる人々が次々と誘拐され、ある島の、ある実験施設に閉じ込られ、残酷な実験体にされてしまった。

この実験により、人狼には普通の人間の数倍の能力や筋力などがあることもわかった。

この結果は多くの人々に知れ渡り、恐怖に満ちてゆく。

まだ小さな人狼に対して暴力を振るったり命を狙う人々も現れた。

でも中には人狼を周りの人たちに知られないように、大切に育てようとする人も少なからずいる。

しかし、ある時実験施設に閉じ込められ、実験体にされた人狼が暴走、施設から脱走し多くの人々が殺される事件が起こる。

複数の人々は島から離れることができ、その後暴走していた人狼は射殺された。

だが、2度も人狼による大事件が起きたことでよりいっそう危険視された。

その後、この島に戻る人々はおらず、しばらくは無人の島になった。

それから数年後、この島はとある人々により、輝きを取り戻した。

この島はそれから幸の鳥島と呼ばれ、傷つき苦しむ人々が集まる島として生まれ変わった。


|嘘をつかない人狼①

狼は大切なもののために牙をむく


1


鳥の鳴き声や眩しさで意識が戻る感覚がする。

ゆっくりと目を開けるとぼんやりと白い天井が見える。

何が起きているのかよくわからないまま、上半身を起こそうとする。

だが、体が重く感じるのと痛みも感じて起き上がれずすぐ倒れる。

首を動かし、左右を見てみるがここがどこか、ここで何をしていたのかわからない。

思い出そうと考えた瞬間、頭を握り潰されるような、そして針で刺されるような強い痛みが襲ってきた。

『ううっ…』

と声にもならないような何かが口から出る。

その後頭を抱えてうずくまり、ゆっくり痛みが引いてくるのを待つ。

結局何も思い出せないまま。

もう一度ゆっくり起き上がり、あたりを見回す。

すぐ近くに綺麗な花束や果物が置いてある。

僕は一つの部屋の端にあるベッドで眠っていたようだ。

さてどうしようか、

とりあえず手すりを握り、立ち上がる。

上手く力が入りにくいがゆっくり歩く。

自分の手を見てみると全体的に細く、少し震えている。

『・・・』

そういえば、自分のことすらわからない。

自分は一体何者?

ふらふらと歩きながら反対側にある扉へ歩く。

そして少し悩みながらもドアを開ける。

その先、左側はすぐ壁があった。が、右側は長い廊下が伸びている。

道が伸びている右側へ向かって歩くと1人、男の人が少し離れた扉から出てくる。

そして男の人がこちらに気付き、驚いた表情を浮かべながら歩み寄ると、

『目を覚ましたのですね。体調はいかがですか?』

男の人が優しい声でそう言った。

『……大丈夫です』

大丈夫なのかわからないまま、僕は小さな声でそう言った。


その後、診察を受けた。

特に身体の方に異常はないと言われたが、

自分の名前や自分が何をしていたのかなど質問に答えることが出来なかった。

男の人【新田[ニッタ]先生】の言っている言葉は分かるし、自分も話すことはできる。

だが、自分の名前もこれまで何をしてきたのかもわからないし思い出せない。

先生が言うには、どうやら記憶喪失とのことらしく、何かしらのきっかけで思い出すことがあるらしいが、全く思い出せないということもあるそうだ。

『さて、君の名前だけど思い出せそうかな?』

『……いえ、思い出せないみたいです…』

あまり深く考えるとまた頭が痛くなるかもしれないのと元々頭が回らないのもあって思い出せそうになかった。

『君の名前は[アカガネ.アマ]、アカガネが苗字でアマが名前らしいのですが…』

え、らしいのですが?

どういう意味だろう。

『この名前は君のお友達から聞いた名前でね、どうやらその友達がつけた名前で本名ではないそうです。』

???

あれ?

『えと、本名ではない…では本名は……』

新田先生は難しそうな顔をしている。

『本名はその友達もわかっていないそうです。でも…君のような子だとそういったこともあると思います。』

先生が何を言っているのかわからない。

僕のような人だと本名がわからないこともあるって…

『ぼ、僕は普通の人とは違うのですか?』

少し大きい声を出したため喉が痛む。

先生は困った顔をする。

『この話は長くなるから別の場所で話そう』

先生は僕に肩を貸して立ち上がり別の部屋に入る。

その部屋の真ん中にある椅子に案内され、

『麦茶でいいかな?』と訊かれる。

僕は返事をして先生が麦茶の入ったコップを持ってくる。

そして僕の前のテーブルにコップを置いた。

『アマ君、君が聞きたかったのは自分が普通の人間かどうかについてだったね?』

僕はその問いに頷く。

別の部屋で、長い話をすると言うことだけでなんとなく予想はついている。

覚悟は…ある程度できている。

『結論、君は普通の人間だ。』

え???

普通の人間なんだ…

まぁそれが一番いいんだけど…

先生は続けて、

『でも、これは“私から見て”であり、周りからだと普通の人間としては見られていないことが多いだろう。君は、君たちは特別な存在だと言われています。』

特別、

先生を見ればその特別が良い意味ではないことが分かる。

先生はポケットから鏡を取り出すと僕の方に向ける。

『君の髪や目の色は黒でも茶色でもない、ほとんどの人は髪や目の色は黒か茶色なんだ。』

先生の髪や目の色は黒っぽい色だった。

でも、鏡に映る自分は、違った。

『昔…30年ほど前までなら珍しい色だと言われるだけで終わったけれど、あの時からそうではなくなってしまった。』

『あの時?一体何があったのですか?』

僕たちが普通ではなくなったきっかけは何なのか。

それは、

『八本木人狼殺人事件』

長い名前で覚えずらそうだが聞いたことのない言葉だ。

八本木人狼という人が殺されたのだろうか。

『人狼と呼ばれる人々が八本木という場所で500人ほどの人を次々と殺害した大きな事件で…』

人狼が?500人もの人々が殺された?

『人狼、こう呼ばれる人々は…髪や目の色が黒や茶色ではない人のこと、君と同じような特徴のある人のことなんだ…』

っ..!

僕と同じ…

『この事件が原因で人狼と呼ばれる人々は危険だと言われた。そして人狼はこの島にあった実験施設で実験され、一般的な人間の数倍の能力、筋力などがあることが分かったそうだ。』

『・・・』

手の震えが強くなる。

喉が詰まったような感覚。

自分がしたわけではなくともショックだった。

『申し訳ない、傷つけたかったわけではないんだ。ただ…これが現実、君のような人が普通ではなくなった理由です。』

僕は何も言えなかった。

『でも君はあんなことをするような人ではないと信じている。君は悪いことを悪いとわかっている、アマ君なら大丈夫ですよ。』

先生は優しくそう言った。

少し、違和感がある言い方。

でもそれを訊く気分ではない。

僕はまだ一口も飲んでいない麦茶を見つめた。

コップに手を伸ばし、麦茶を少し飲んだがほとんど喉を通らす、味がしない。

コップをテーブルに置いた。


それから少しして気持ちも落ち着いてきた頃、

『次は君の過去について君のお友達から聞いたことを話そう。』

記憶をなくす前の自分。

どんなことをしてきたのだろう?

『えっと、まず君のお友達の名前は[アカガネ.コハク]さんで銅色の髪と琥珀色の目をもつ、君と同じ歳の子、君とは東京の小さな学校で出会ったそうだ。』

アカガネコハク…銅色の髪と琥珀色の目…

ふわりと、何か思い出せそうな気がしたが完全には思い出せない。

ん?アカガネ?

『あの、アカガネって僕の苗字と同じですけど、どういうことですか?』

先生は困った顔をして、

『コハクさんも本名ではないそうで、アカガネコハクという名前はアマ君、あなたが名付けたそうです。』

とおっしゃった。

そうなの⁉︎

驚いた。まさか自分が友達の名前を付けただなんて。思いもしなかった。

『そしてアマという名前はコハクさんが名付けたそうで苗字はコハクさんと同じアカガネにして欲しいとのことで決まったそうです。』

そういうと、先生はスマホを取り出して、

『アカガネは銅色の銅、アマは甘いの甘、コハクは自然石の琥珀と書くそうですよ。』

銅色の髪と琥珀色の目…銅琥珀…

僕は友達に雑な名前をつけてしまったみたい、

「(´・ω・`)」

そして僕は、甘いの甘か、

え?

『えっと、甘君が初めて琥珀さんと出会ったのは学校で、2人とも小学3年生になった頃、甘さんが琥珀さんの通う学校に転入してきたそうです。琥珀さんは人狼ということで酷くいじめられていたそうですが、甘君が助けたことから仲良くなったそうです。』

人狼というだけでいじめられるのか。ひどい

な。

でも逆の立場だったらどうだろうか?

『甘君と琥珀さんは同じクラスでほぼずっと一緒にいて、いじめられた時はいつも甘君が助けてくれたそうで、』

『-琥珀さんが…自ら命を断とうとした時も助けてくれたとおっしゃってました。-』

・・・!

琥珀さんは悪いことをしてないんじゃないのか?そこまでひどいとは…

『それからしばらくして周りの人々により君は琥珀さんと離れ離れになってしまったそうです。でも甘君は少なくとも1人の命を救いました。君なら人狼と嫌われている人々の印象を変えることができるはずです。』

今の僕にもできるだろうか。

『こちらは琥珀さんからの手紙です。』

と、先生が一枚の手紙を取り出す。

『琥珀さんは君に会いにこの島へ来ています。』

僕は先生が取り出した手紙を受け取る。

可愛らしい手紙だ、広げてみると、

〈 甘ちゃんへ♡

元気ですか?私は甘ちゃんに会えて元気です。私は甘ちゃんに会いに来てたけど、ちょっと怖くなっちゃって、今は会いに行けないの、ごめんね。17時くらいに蛍の星通りにいるから会いに来て欲しいな。また甘ちゃんの笑顔を見たりたくさん話したりしたいです。

琥珀より✿ 〉


『(//∇//)』

恥ずかしい。

『女の子からの手紙、どうですか?』

先生は少しからかうように言う。

エッ!、女の子だったの⁇

もう一度手紙を見る。

『☆¥$○*〒%!』

顔が熱っぽく感じる。顔が赤くなっているのだろう。

流石にこれは、

は ず か し い デ シ ョ オ ォ ォ ォ ォ ォ ! ! !

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