桃青
偽愛
きゃぁ、桃くん今日もかっこいー!♡
ねぇ、一回も恋人つくんないじゃん?私と付き合おうよ…
えー!私も私も!桃くんの恋人立候補する!
あー、まただ、今日もやってる。
よく飽きないよなぁ
そんなことを思いながら僕が見つめているのは、幼馴染の男友達、桃。
親同士の仲がよかったこともあって、僕らはこの17年間ほぼ毎日顔を合わせてきた。
いわゆる“腐れ縁”
今も毎日大体一緒にいるくらい仲はいいけど、高校生になってからそうは行かない。
整った顔に高い背
運動も勉強もできる。
そうだよな、そんな彼がモテないわけないもんな…。
どちらかと言えば“可愛い”の方に分類される(と友達によく言われている)僕は、背も小さくて、女の子に告白されることは一度もなかった。
噂によると「青くんは可愛すぎて男として見れない」「自分より身長小さいと彼氏っていうか弟としてみちゃう」だとか言われてるらしい。
牛乳毎日飲んでるのにな…
あーあー、僕も桃くんみたいなかっけー男になりたかった!!!!
心の中で彼に嫌味を言っておく
『こーろんっ!♡』
背後から腕が伸びてきて、僕の体を引き寄せ抱きしめた。
「…桃くん」
「急に抱きつくのびっくりするからやめてって、いつも言ってるでしょ!?」
桃『えー、だって青これするとビクッて反応してかわいーんだもんっ♡』
はあ、まただよ…
僕が呆れているのはさっきの女子たちよりもこっちの方だ。
毎日毎日、こいつは僕に抱きついてくる。
距離感大切にしろよ!!
青「…で?」
「これはどういう状況ですか。」
桃『んー?どうもこうもないだろ…』
青「なにが嬉しくて桃くんの膝の上に座らなきゃいけないんだよ!!!!!!!!!」
桃『おれ青が膝にいないとさみちいんだもん🥺』
青「てめぇは寂しさを埋めてくれるような女子が周りにたっくさん飛んでるじゃねぇかよ」
桃『なぁに?ベタベタしてる女子たちに嫉妬してんの?かわいーね』
青「違いますぅ、女の子たちにモテモテのあなたに嫉妬してるんですぅ〜!!」
みてくださいよこのくっつき様!!!
おかしいでしょ?おかしいよね!!
女子にはいっつも塩対応なクセに!
桃『はー青すきすきだいすきかわいいかわいいちゅき』
青「…どの辺が?」
桃『顔、身長、声、ツンデレなとこ、恥ずかしがり屋なとこ、抱き心地全てにおいて完璧だと思います。』
青「…まじきしょい、」
桃『って言う割には耳まで真っ赤だけどね?』
青「っ、うざ、//」
こんなデレデレなのに余裕があって、何考えてるかわかんなくて…
ほんとなんなの!!!
青「…恋人がほしい」
桃『どしたの急に、思春期?』
帰り道、当たり前のように隣並んで歩きながら、僕はぽつんと呟いた
青「そうだよ思春期なの!」
「思春期な青くんは恋人といちゃこらしたいの!」
桃『そうだねーおれもほしい』
『虫除け』
青「は?」
桃『え?』
青「ん?」
桃『お?』
青「むし…よけ、?」
桃『いっつも俺に群がってくる害虫、うざいんだよねー』
…害虫?
今この人女の子たちのことを「害虫」って呼びました?
青「…ありえないきらい」
桃『…ごめん反省した以後発言に気をつける』
『だからすきって言って』
青「すき」
桃『まさかの言ってくれた』
『かわいい』
桃『…んね、青』
青「なあに?」
桃『つきあお』
青「…え?」
この何考えてるかわかんないピンク頭の言い分は、
【恋人がほしい青と、女の子から逃げるために恋人を作りたい俺ってお似合いじゃね?】
ってことらしい。
僕はもっと柔らかくて…儚くて…そんな恋人を想像してたのに!
でもなんか知らんけどめちゃくちゃ真剣にお願いされてノリでOKしちゃった()
青「でも…恋人ってなにすればいーの?」
次の日の休み時間、僕は彼に聞いた
桃『んー、距離近かったりハグしたり?』
青「…普段と変わらなくね」
桃『俺たちもともと恋人ってこと?』
青「それは違う」
桃『食い気味やんかなし』
「ねえ桃〜♡」
桃『うわきた』
『青、ちょっとごめんね』
『嫌だったら後で殴っていいから』
ちゅッ…
青「んっ、!?」
女「っへ、」
桃「…俺、こいつと付き合ってるから」
女「な、ななっ!?」
桃「青、俺のこと大好きでさぁ」
桃「君たちが俺に近づくと嫉妬しちゃうのね?」
桃「だからぁ、あんま関わらないで欲しいなって♡」
女「っ〜〜!!」
「かわいい…」
青「え?」
女「桃くんおめでとう!!!!青くんのこと絶対幸せにしてね!!」
桃「うん、もちろ〜ん」
青「なんかわかんないけど撒けた、?」
桃「ごめんね青、嫌だったっしょ」
青「…!////(思い出した)」
「べつに、/」
桃「あれれ青さん、顔真っ赤ですが?」
「かわいいねぇうれちかったの??♡」
青「ち!が!う!!」
「びっくりしただけ!!」
桃「お願いしてくれればキスぐらい何回でもしてあげるよ?」
“キスぐらい”って…
青「この【自主規制】が…!!」
桃くんと付き合って(仮)から数週間後
最近、桃くんに触られるたびになんか胸がドキドキして…
前の僕じゃないみたい
仮でも付き合ってるからってきすもはぐもかわいいも言ってくれるけど
なんかあっちはすっごい慣れてて…
ほんとに僕はただの偽彼女でしかないんだろうなぁって
そんなことぐるぐる考えたらめちゃくちゃ辛くて…
ぎゅ
青「っわ、びっくりした」
桃「ただいま」
※青くんの家
青「ちょっと、合鍵は非常時だけって言ってんじゃん!」
「インターフォン押してくれたら出るってば!」
桃「怒ってんの?かわいい」
「手洗ってくる」
数分後
ソファーでゴロゴロしてる
青「…桃くん」
桃「んー?」
青(ちゅッ
桃「ん、」
ちゅ、ちゅくっ…
青「ぷはっ」
桃「どしたん急に?」
青「桃くん…っ(ぽろ」
桃「へッッ!?!?青!?」
「なんで泣いてっ!?」
青「桃くんはぼくのこと好きじゃないんだぁっ…(泣」
桃「はぁ、?」
青「桃くんは女の子から逃げるために仕方なく僕と付き合っただけで」
「僕のことなんかほんとはこれっぽっちも好きじゃないんでしょっ!!泣」
桃「…w」
「青さ、もしかして」
桃「あの言葉本気にしてたん?」
青「だって、!」
桃「俺付き合う前からずっと青のことしか見てなかったし」
「ずっとだいすきだったよ」
青「へ、でも偽だって言ってたじゃん!!」
桃「あーーー、」
「俺、あの時ただただ青と付き合いたくて」
「あんなだっせぇ嘘ついちゃった」
桃「ごめんね?」
桃「改めてっつーか、」
「青」
「偽じゃなくて、本当の彼女になって…くれませんか、?」
青「っ〜〜!!」
「ばかぁぁああ!!泣」
青「すきっだいすき!!」
「桃くんは僕のだもんっ!!」
学校
桃「あの、青さーん??」
「膝の上乗られてると俺動けないかなって…思うんですけど…」
青「むり、桃くんと離れたら死ぬ」
青「桃くんすき。だいすき」
桃「んー、どこが好きなの?」
青「ぜんぶ。」
桃「ふ、知ってる」
青「桃くんが僕のこと好きなのも知ってる」
桃「当たり前だろ」
「愛してるよ、世界一」
はあはあははあはあはあははあはあはあはあ
かわいいかわいいかわいいかわいいかわいい
桃青すきすきすき
自給自足したかわいい
狂ってるのも好きだけどらぶらぶいちゃいちゃ甘々も好き
今日投稿めっちゃするやんって思っただろ?
明日から無浮上だからサービスですよ!!
あと一個投稿しますよ!!桃青!!!!
コメント
4件
いっぱい投稿うれしすぎる!!😭💗 まじでぱすちゃんの青桃、桃青生きがいだー!!!!!(