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桜8
wki side
俺が病院に到着するとすぐに看護師さんがmtkの場所へ案内してくれた 。
〈 こちらです !! 〉
看護師さん自身も物凄く焦っていたのか歩くのが早かった 。
『 はあ 、、 はあ … はあ 。 』
走ってきたせいで呼吸が荒い 。 どうにか正常にしないと …
〈 こちらの集中治療室にいらっしゃいます … 〉
案内された集中治療室へ入室する 。
そこには今まで見たこと無かったmtkの残酷な姿があった
『 m … tk 、、 。 』
俺は言葉を失った 。
昨日まで笑いかけてくれていた可愛い笑顔はかき消され静かに目を瞑るmtk
mtkの白く綺麗な腕には昨日よりも点滴が刺さっており酷く痛々しい 。
『 mtkってこんなに細かったけ … 』
よく見てみると顔も青白く全体的に血色が良いとは言えない 。
俺はただただmtkの痛々しい姿をぼーっと眺めることしか出来なかった 。
酷く無音な世界にmtkの心音のみ脳に響く 。
mtkが苦しんでる間 、 俺は何も出来なかった 。
そんな自分に無力さを感じた 。
一度 、 mtkのことを考えると止まらない … 考えていると突然mtkの心音が乱れ始めた 。
『 mtk … ?? mtk !! 』
俺はすぐにナースコールを押し 、 廊下を歩いていた医師に声をかけた
医師は焦った表情でmtkに心臓マッサージをし始めた
『 mtk っ !! 』
『 起きろ っ !! 』
『 まだ寝ちゃダメだ !! 』
医師やナースの人が処置をしている中 、 俺は声をかけることしか出来なかった 。
非常事態であっても何も出来ない自分にまた無力さを感じ思わず涙が流れた 。
『 … ぅ 、、 ぐ 。 』
出来る限り声を押し殺して泣いた 。
心臓マッサージを開始して少し経ってから医師から詳しい説明をされた 。
医師によると 「 もうこれ以上の施しようがないです … 後は彼の体力したいです 。 」 とのこと 。
俺は医師の説明で初めてmtkが余命宣告されていたことを聞かされた
『 … なんで っ 、、 言ってくれなかったんだよ 、 。 』
mtkの心音は決して正常とは言えない 。 現状は所々 、 乱れている状態 。
その状態が朝まで続いたが 、 一向に彼が目を覚ます気配がない
もう逝ってしまったのか不安になるが心音は動いている 。 それだけが今の安心出来る状況 。
『 mtk … っ 。 』
俺がそっとmtkの手を握りしめると弱々しい握りが返ってきた 。
『 っ !! mtk … ?? 』
「 wki … ごめんね 。 」
「 wkiと 、、 一緒に … っ 、 桜見たかった 、、 」
きっとこれが彼の最期の気力だったんだろう 。
彼は綺麗な涙を1粒流し、息を引き取った。
午前7時48分 。 mtkがこの世を去った 。
『 mtk … 』
名前を呼んでも 、 もうmtkの元気な声は返ってこない 。
『 … mtk 、、 大好きだよ 。 』
不意に日差しが俺とmtkを照らした
外を見ると先日まで蕾だった桜が咲いていた 。
医師から初めて聞いた余命宣告は酷く悲しいものだった 。
〈 彼の余命は桜が咲く頃なんです 。 なのでもう差程長くないかと … 〉
でも 、 同時に思ったよ 。 mtkにぴったりな季節だなって …
風に乗って桜の花びらが揺れる。
『 … mtk見て 、、 桜だよ 。 綺麗だね 。 』
そっと手を握るとまだほんの少しだけ貴方の 、、 mtkの温もりを感じられた 。
“ 桜が咲く頃には “
ー fin ー Thank you.