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僕とあの子…どこかで…
うーん…分かんないなぁ、夢かな〜?
その間に、彼は自己紹介を始める
「僕はぺいんとって言います、あだ名ですが」へぇ〜あの子もあだ名があるんだ…何でぺいんと?
とか考えてる内に彼は僕の隣に来る
「僕、この子の隣の席が良いです」
え!?そんな事ある?普通先生が決めるやつ
じゃないの?
「あぁ、いいぞ」
あ、いいんだ?なら僕も良いけど
って言うか、何でこの子は僕の隣に来たいって 言ったんだろ…
あ!もしかしてこの子も僕と会った事が ある気がして…?
あはは…なーんて、そんな事無いか…
「ねぇ、君」
わっ!?いきなり声かけられた!びっくりしたー
僕は返事をする
「な、何?」
すると、僕が思っていた事まんまの言葉が返ってきた
「変な事言っちゃうけど、僕と君って…どこかで会った事ある、かな…?」
!!こ、これは!何が起こってるんだ?もしかして、本当に僕たちって会った事あるのかも?
「ぼ、僕もそう思ってたんだ…!」
そう返すと彼は嬉しそうに言う
「やっぱりか〜!」
僕も思わず笑顔になる
あれ?僕、いつぶりに笑ったかな
とわいわいしていると、先生が一つ咳払い
「話は休憩時間になー じゃ、授業始めるぞ」
つまんないもん算数なんて…
「じゃ、この問題を自分で解いてみて」
分かる訳無いじゃんこんなの
ふと隣を見やると、例の彼も頭を抱えている
けど、しばらくして彼ははっとした顔で
ノートにスラスラと答えを書く
す、凄い…
これは普通に感心した、だって僕、書く気すら無かったから
「じゃあ、誰か発表してくれ」
と先生が言う
すると、
「はい!」
とぺいんと君が自信たっぷりの顔で言う
「お、じゃ頼むぞ」
「3ですか?」
その数秒後、ぷっと吹き出す声が聞こえた
どうやら違うらしい
「残念だな…でも、ナイスチャレンジだな」
その授業の後、僕はすぐに彼の席へ
と言っても、すぐそこなんだけど
「3ってw」
と僕がバカにすると、彼は言う
「え〜?3でしょ?」
「違うって」
楽しいな…って、これもいつぶりかな
「ぺいんと君って…面白いね」
自然とそう言えた、だって本当に面白いから
「言われた事ないよ、問題間違えただけで面白いって」
確かにそうか…
普段笑わないから、笑わせてくれたら
その人がもう面白いって僕の中で決まってたんだなぁ…と気づく
そこで僕はこの子と相性が合うかもと、勇気を振り絞って言った
「ねぇ、僕と友達になってくれない…?」
こんな事言うのは初めてだから、どんなふうに言えば良いかなんて分からなかった
けど、この子とは、ぺいんと君とは絶対に友達になりたい、いや、なった方がいい気がした
「うん、もちろん!よろしく…えっと…」
あ、そう言えば、名前言ってなかったな
「僕もあだ名なんだけどしにがみだよ、よろしくね」
すると、彼は僕のあだ名については何も言わずに
「しにがみか〜よろしくな!」
「うん!」
僕にとっての初めての友達、そう思うだけで心が浮き立った
これから楽しみだなぁ…!
その日から、僕の毎日は変わっていった
変わらないはずの僕の白黒の日常が、虹色に彩られていくみたいだった
学校に行けばぺいんと君がいる
それだけで嬉しかった
そしていつかの日
ぺいんと君が言った
「ねぇ、しにがみ君、俺たちが大人になったらYouTuberになってみようよ!」
大人か…僕はどんな風になってるんだろうなぁ
僕はそこまで気にもせず
「うん」と答えた
あれから2年
僕らは小学6年生になっていた
親にスマホを買ってもらえた僕は
るんるん気分で学校へ向かう
そして教室に入る
「あ、おはよーしにがみ君」
彼は今日も挨拶をしてくれる
だから僕も返す
「ぺいんと君おっはよーう」
ぺいんと君とはもうすっかり大親友だ
友達はぺいんと君以外いないけど
十分なんだよな
ぺいんと君がいれば
「何だよその挨拶w」
何気ないこう言う会話が楽しいんだよね〜
「しにがみ流挨拶だよ?おっはよーうだよw」
「何だよそれw」
あー楽しいなぁ
そして、ぺいんと君がふと聞く
「しにがみって中学どうすんの?」
予定しているままの事を僕は伝える
「このまま公立で上がる〜」
「じゃあ俺と一緒だな」
そもそも僕は絶対公立って決めてたからね
「じゃあ高校も一緒かなー?」
「それは分かんないけど」
「ずっと一緒だといいな!」
「だね〜」
学校終わりには いつも通り下校し、家に着くと
親から驚愕の知らせが…
「…え…?」