舞台は繁華街。五条悟が用事を終えて街を歩いている。周囲は平和そのものだが、その背後には呪詛師の影が忍び寄っていた。
五条はいつものように軽い調子で独り言をつぶやく。
「最近、上層部も呪霊も大人しいな。まぁ、たまには平和も悪くない。」
しかし、突如として空気が変わる。周囲の人々が一瞬にして消え去り、街全体が異空間に飲み込まれる。
五条は笑みを浮かべたまま立ち止まる。
「なるほど。これは特級呪具の仕業か…面倒なことになりそうだね。」
呪詛師が姿を現す。中背でやせ細った男が、黒いローブをまとい、呪具「絡繰門」を掲げていた。絡繰門は禍々しい気配を放ち、円形の巨大な扉の形をしている。
呪詛師:「ようやく会えたな、五条悟。」
五条は肩をすくめながら言う。
「いきなりこんな歓迎なんて、僕は人気者だね。それで、君は何が目的?僕とおしゃべりでも?」
呪詛師:「目的はただ一つ。お前を封印し、上層部に引き渡すことだ。」
五条は薄笑いを浮かべたまま、ゆっくりと呪詛師に歩み寄る。
「封印? それ、できると思ってるの?」
呪詛師は叫ぶように呪文を唱え、絡繰門が激しく震え始める。扉が徐々に開き、そこから異次元へと通じる吸引力が放たれる。
吸引力に飲み込まれまいと、五条は術式を展開する。無限の術式が呪詛師と絡繰門の動きを一瞬にして止める。
「この程度で僕を封印しようなんて…甘いね。」
しかし、呪詛師は不敵な笑みを浮かべる。
「そう簡単にはいかないさ。絡繰門は、お前の術式を分析して進化する!」
すると絡繰門が光を放ち、五条の術式に干渉を始める。無限が徐々に崩壊し、五条の動きが止まる。
五条は小さく舌打ちをする。
「へぇ…ちょっとやるじゃないか。」
最強の術師である五条悟が、絡繰門の力に引き込まれていく。最後の瞬間、五条は小さく微笑みながらつぶやく。
「これ、ちょっとピンチかもね。」
呪詛師は五条が完全に封印されるのを見届けると、満足そうに扉を閉じる。
「これで終わりだ、五条悟。」
五条がいなくなったことを知った山本麹と七海建人たちは愕然とする。
山本:「五条さんが…封印されたって?」
七海:「最強の彼がいなくなると、戦力的にはかなり厳しい状況だ。」
山本は拳を握り締める。
「僕らが何とかしなきゃ…!」
七海は山本の肩に手を置き、穏やかに言う。
「焦るな、山本。まずは情報を集める。それに、彼は簡単に負けるような男じゃない。」
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