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太宰「隠零ちゃん、自分の異能について何か知っていることはある?」
隠零「知っていること、で、すか?」
隠零「………出ておいで、黒鵜(くろう)」
黒鵜「________隠零、ヨンダ?」
隠零「….うん、この人達に自己紹介してくれる?」
敦「っ…ぅ、、ひっ」
隠零が呼んだのは、人ではない、生きてもいない。
___________死神だった。
顔や手は骸骨で、体にはオーブのような黒いコートを纏っている。
其れに、あまり風も吹いていないと云うのに、コートの端は、ゆらゆらと重力を無視して揺れている。
骸骨は、声を出しているが、骨である口が動いていなかった。
まるで、どこからも声を出していない様に。
黒鵜「黒鵜ト云ウ、隠零ノ異能ダ、隠零ヲ傷ツケル奴等ヲコノ世カラ消シ去ルコトガ使命、隠零ノ命ガ尽キルマデ守リ続ケルコトガ使命デアル、隠零ヲ傷ツケルノナラ殺ス」
谷崎「よ、ろしくお願い、し、ます……っ!」
感情も何も感じない目。
探偵社に向けられたのは其れだった。
谷崎が「ヒッ」と声を上げる。殺されると思ったんだろう。
隠零「……黒鵜は、私が小学1年生の時からずっと、一緒なんです、黒鵜のことは、お母さんにしか、話してなくて」
隠零「_________試しに、そ、そこにあるペンで、私、を刺そうと、してくだ、さい」
敦「え…….、、、では__________」
敦が刺そうとすると、
カラカラカラッ
敦「え」
何が起きた?
探偵社のみんなは目を白黒させる、何が起こったか分からないのだろう。
探偵社員全員が音のした床を見る。
そこには___________、
谷崎「ペンが______……」
敦が試しに刺そうとしたペンが真っ二つに折れていた。
その時、この場で先に声を出したのは_________、
黒鵜「隠零ヲ傷ツケルコトナドサセヌ、今回ハ試シダガ、次ハナイト思エ、次ハ殺ス」
敦「ひっ……」
黒鵜はペンに何をした?
簡単なことだ。
ペンを二つに切断し、刺せないようにしたのだ。
この様に、隠零に手を出そうとすれば、1分で命を落とす。
絶対に悪用されてはならない、
最恐で最悪な殺戮の異能だ。