【書き替えられた事件調書】
1998年10月23日18時10分、松が岬市あやめ通り一丁目、三ツ橋公園の東側道路で、木下初枝(62歳)が倒れているのが発見された。
第一発見者である近所に住む河田セイの通報によって松が岬市立病院に運ばれたが、頭蓋骨骨折、脳挫傷により、同日19時21分死亡が確認された。
現場の状況から、何らかの原因で後方に倒れた初枝が、コンクリート製の縁石に後頭部を強打したことが原因と見られた。
一緒にいた孫の木下琴子の証言により、事件当時、通りすがりの自転車に乗った男が、初枝に暴行を加えたことが判明。(当初、脳挫傷が原因と見られた鼻血は、この暴行による出血と見られる)
目撃者であった河田セイが、2003年2月に証言した内容によれば、男の自転車が、琴子にぶつかりそうになり、ライトをつけないことを指摘した初枝が逆上した男に暴行され、恐怖のあまり失禁した孫の琴子に駆け寄ろうとした初枝が、犯人に頸部を強く引かれたことにより後方に倒れ、縁石に頭を打ち付けた。
その後、脳挫傷により死亡に至った暴行致死事件であると立件された。
別の暴行事件で逮捕された男と、セイが証言する男の容貌に似ていた。当時着ていたドクロマークが描かれたパーカーは見つからなかったが、実家に保管されていた自転車が、目撃情報と酷似していた。任意でDNAを採取し、琴子のかんざしに付着していた血液のDNÅと照合したところ一致したため、2006年3月20日、木下初枝、暴行致死容疑で逮捕に至った。
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