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『秘 め る 想 い』
🐻×🐧(カイド)
面白い程目の前で繰り広げられる恋愛模様。
テレビドラマなんかより刺激的で飽きない
。
さっきまで喧嘩してたはずの2人がもう手を繋いでたり、同室なのをいい事に毎日お盛んだったり、大人な関係気取ってる2人が居たり…
毎日がドタバタラブコメ。
それを「面白くない」と本気で呆れてる奴がいる。
ギョンスだ。
「あーやだやだ。また見ちゃったよ、ジュンミョニヒョンとセフナのキスシーン。」
ギョンスが舌を出して不快そうに部屋に入ってくる。
俺は毎日この言葉を聞いている気がするな。
またか、と笑いながら隣のベットに倒れたギョンスを見た。
片方だけ差したイヤホンを取って音楽を消す。
「毎日毎日ほんと飽きないよね、あいつら。見せられる方の身になってほしいよ、全く」
ブツブツと不満を呟いて唇を尖らせた。
その顔がいかに可愛いか、本人は気付いてない。
「みんな仲良くていいじゃん。悪いよりマシだと思うよ」
「…良すぎるから困ってんじゃんか」
はぁ、と大きく溜息をついたギョンスはなにか悩んでいるらしい。
聞いてあげるべきか、気付かないふりをするか。
「…だってさー、ジョンイン考えてみて?今はいいよ、でもこれからもし、万が一、別れなんか来てみろよ、グループ内でなにもなかったふりで一緒にいられるもんかなー?」
聞いて欲しかったんだね。
ギョンスは腕を組んで首を傾げた。
横たわった体を起こしてギョンスに向き合う。
ねぇねぇ、俺だったらね。
他の奴等が別れてギクシャクとかどうでもいんだよね。
俺には関係ないし。
お前も誰か好きなやついるわけ?
別れることが怖いから「好き」だって言えないの?
なんだよ、その女みてぇな感じ。
「…あのさー、先を怖がってたらアイドルなんかやれなくね?クソ真面目の優等生でいたって終わる時は終わる。この仕事、ずっとやってられる保証なんかどこにもねーんだ。だったらあいつらみたいに好きなもん見つけてワーワーやってる方がよっぽといいと思うけど。」
白目を剥き出して驚いた顔を見せた。
「まさかまさかの答え。…ジョンインが肯定的なんて…びっくり」
「肯定的とかそーいうんじゃなくて、たださー、あいつらが今幸せそうだからそれでいいじゃんっていう、ね。」
「俺考え過ぎ?」
ギョンスの額に人差し指を弾いて「考え過ぎ」と答えた。
笑いながら額を押さえて照れた顔を見せる。
可愛い、と思ってしまったことは心の中に秘めておこう。
この声を漏らしてしまったらまたこのオンマは眉間に皺を寄せて悩み出すに違いない。
唯一、この男が愚痴る場所がなくなってしまうのは俺も嫌だから、
ギョンスに対する恋とか言う想いはしばらく封印することにした。
いつまで持つか分からないけど…