タッタッタッタ
階段を駆け上がる
最上階まで、体力を振り絞って
そして屋上の扉を開けると
雨音『さく、や、?ハァハァ』
咲夜『、、、よく此処が分かったわね』
雨音『口調なんて、我慢しなくていい、、、』
雨音『何で、そんな所に、、、居るの、⁈』
咲夜は屋上の柵の上に座っていた
“今から自殺をする”なんて言ってるかの様に
咲夜『最期は好きな自分のまま死にたいの』
咲夜『だからさ、?』
雨音『最期って、⁈自殺、するの、⁈』
咲夜『ニコ、そうだよ?』
咲夜『私、もう嫌になっちゃってさ、笑』
咲夜『生きるの、、、疲れちゃったわ、笑』
雨音『咲夜ッッ‼︎待っッッ_____‼︎』
咲夜『待ってって、何でそんな事言うの?ポロ』
雨音『え、?』
咲夜『我慢しなくていいんでしょ、⁈ポロポロ』
咲夜『なら、もう楽に、、、させてよ、ポロポロ』
柵の裏側に咲夜が降りて、
足場がない所に咲夜が足を掛けた
雨音『咲夜ッッ‼︎ポロ』
咲夜『雨音、、、元気でね、ニコ、ポロポロ』
雨音『さくやッッ‼︎ポロポロ待ってッッ______』
咲夜の姿が無くなる
咲夜が屋上から落ちた
キャァァァァァッッ!!
大きな悲鳴と同時に
私は屋上から下を見下ろす
そこには咲夜の死体があった
雨音『さく、や、、、ポロポロ』
タッタッタッタ
階段を駆け降りる
咲夜が落ちた所へと、走って
雨音『咲夜、、、咲夜ッッ‼︎』
声を掛けても、返事なんてない
咲夜が倒れている所には
意図的に散ったかの様な月下美人が落ちていた
前に教えてくれたよね、月下美人の花言葉
『はかない美』『ただ一度逢いたくて』
前に見せてくれたよね、咲夜の泣き顔
月下美人は夜に一瞬だけ咲く
それと同じ、咲夜も夜に一瞬だけ泣いた
初めて見た咲夜の泣き顔
“ずっと忘れないから、もう一度逢いたくて”
コメント
1件
逢いたいんだー