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ぇ、やばい泣きそう、…
2人とも両片想いこじれすぎじゃんでも一途なのはすごいなぁ! 記憶取り戻せるかな? 2人ともがんばれ!
や ば ー い 🥹🥹🥹 こ の 感 じ す き す ぎ る 😺😺 続 き あ る な ら ま っ て る 🙌🏻♩️
愛して やまない 。
翠 × 黈
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翠 『 みこと ちゃん 。 俺の 事 、 忘れて良いからね 。 ( 笑 )』
数年前の、寒い冬の日。俺は、 大好きだった クラスメイトに 告白した 。
告白なんて 柄じゃ無かったけど、 3学期から 転校 する 彼に どうしても 気持ちを伝えずには居られなかった。
そして この言葉は 、 深く俺の心に 刻み込まれた ままだった 。
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水 『 みこっちゃん さ ~ 、 ( 呆』
黈 『 なによ ぉ っ .ᐟ.ᐟ』
水 『 恋人 できましたー みたいな 話は 無い訳 !? 職場で 良い人 居ない 訳 !?』
耳に響く声で暴れているこの男は 、 俺の大学時代の親友だ 。
黈 『 そんなん、おらんよ、、。』
水 『 、まだ忘れられへんの .ᐣ』
こさめちゃんには 、 昔 、 俺の高校時代の話をした事があった。
黈 『 考えたって、会える筈 無いんよ 笑』
水 『 その人に 振られたら、みこっちゃんは 諦めるん .ᐣ 』
黈 『 好きかどうかも分からへんな~、』
黈 『 というか 笑 なんでそんな聞いてくるん笑』
水 『 ただ単に みこっちゃんの 恋バナ 聞きたいんよ ~ .ᐟ.ᐟ 』
水 『 いつも みこちゃん は 聞き専 やん .ᐟ.ᐟ』
黈 『 する話が 無いねんから 笑』
そんな言葉を聞いて、心底呆れた様な真似をするこさめちゃん 。ちょっと位、 いじわるしてもいいかな。なーんて。
水 『 一生童貞 宣言って訳 .ᐣ ( 呆』
黈 『 ……もぉ それで ええよ 、。』
黈 『 なんで 恋バナ = 破廉恥な 事なんかも 意味わからんけどな 。』
水 『 ええやんか ~ 、.ᐟ』
桃 『 ……お2人さ ~ ん、休憩時間 、 後ちょっとですよ 。』
黈水 『 すみません っ !』
桃 『 恋バナなら 俺 も 混ざりたい ~ ♡』
この人は俺らの部署の上司 。
歳はそんなに離れて無いらしいけど、凄くしごでき。それに、優しい。完璧なる社会人なのだ。
水 『 蘭 先輩 、 恋バナ あるんですか ~ ? 笑笑』
桃 『 うわ、こさめ めっちゃ 失礼。』
黈 『 笑笑』
桃 『 みことも 笑わないで !?』
桃 『 俺、 恋人 居るし ~ !』
水 『 物好きな 人も おるんですね 。』
桃 『 お前 減給で 良い .ᐣ』
水 『 すいまーせん !!!』
謝る気は無い笑顔を 出せる こさめ ちゃんは、皆からの 愛されキャラ。
なんで俺といてくれるんやろな と 思ったこともある。
2人が恋バナしてる間に、 さっと 会社戻っておこ。
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上司 『 お、 黈世。戻ったか。』
黈 『 あ、はい っ 。 なにか ありましたか .ᐣ』
明らかに 物々しい雰囲気が漂っている オフィス。忙しなく先輩達が キーボードを叩いていて、戦場と 表しても良いくらいだっあ。
上司 『 取引先との間のトラブルでな、。 』
上司 『 誰か1人でも良いから そっちの 社員を寄越せというのが、向こうの 願いなんだが。』
そう言いながら俺の方を見てくるということは、俺に行けって 事なんやなと 解釈する事にする。
黈 『 俺、 行きますよ。』
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言わなきゃ良かったと 今更後悔する。
取引先は、正体不明の若手デザイナーが1人で経営しているアトリエだった。
俺の会社は、一般的に見れば大企業だが、重役が 芸術好きな 為、こうして 大企業には相応しく無い( 言い過ぎ ) こぢんまりとした アトリエとも 契約 しているのだ。
黈 『 ……アトリエ翠。間違い無いな。』
ドアが開く。
翠 『 あ、○○商事の 人 .ᐣ』
黈 『 ぇ。』
かつて 、 俺が大好きだった人の声と 酷似していた。
黈 『 はい 。○○商事の、黈世と 申します。』
はやる気持ちを抑えながら、 俺は 名刺を渡した。
翠 『 あ ~、 名刺とか 大丈夫。お固くならないで ください 笑』
さぁ入ってと 手招きされ、俺はアトリエの 中に足を踏み入れる。
そこはまるで、向日葵の 様な 黄色で溢れた絵と、誰か 1人 を 描いたであろう 絵が 所狭しと 並べられていた。
これは、うちの 重役が惚れ込むのも 無理は無い。
翠 『 引きました 、 .ᐣ 笑』
黈 『 ぃっ いえ、 .ᐟ.ᐟ 凄いな 、 と。』
黈 『 思わず 見蕩れて しまいます 笑』
翠 『 そうですか 笑』
黈 『 あの、いつから 絵画活動を.ᐣ』
翠 『 …記憶が 、ぼんやりとしかないんです。』
翠 『 高校生の 時 、脳の病気で、手術したんです 。記憶は 元々無くなるっぽかったんですけど、一時的なものだから、 また治るよ って言われてました。』
翠 『 でも 、 戻らなかったんです。俺。』
翠 『 少しは 戻りました。だけど、自分が 大切だった 人の 事が 、ぼんやりとしか 思い出せないんです 笑』
分かってる。俺の高校の時好きだった人ではない事なんて。だけど、 聞かずには 居られなかった 。
黈 『 高校名って 教えて頂いたりできますか .ᐣ』
翠 『 六奏学院です。3年2組。仲良かった子の名前も覚えてます。でも、1人だけ 思い出せないんです。』
俺と 同じ高校 、 クラス 。 事前にプロフィールから、同じ歳だと言うことは探っておいた。
黈 『 黈世って 、 分かりますか。』
黈 『 高校の時、 同じクラスでした。』
翠 『 ……すみません、思い出せないです。』
黈 『 ですよね 、 笑』
ああ、やっぱり覚えて貰えてなかった。
気まずさを隠すために、新たな話題を出す。
黈 『 この絵に描かれている人って、どんな人なんですか .ᐣ』
恥ずかしそうに躊躇ったあと、翠さん、いや、すちくんは 教えてくれた。
翠 『 高校の時、俺が好きだった人です 。』
翠 『 向こうから告白してくれたんですよ。』
翠 『 でも、俺 記憶無くなっちゃうから。告白断っちゃって。 』
黈翠 『 俺のこと、忘れていいからね』
黈 『 ……ですよね。』
翠 『 超能力者ですか お兄さん 笑』
黈 『 平社員です 。』
翠 『 面白いな、 黈世さん。笑』
黈 『 ありがとうございます 笑』
翠 『 ……契約、ほんとは しなくて良いんです。自分の 好きなように この人を思いだして 絵を描いて 。お金儲けなんて、これっぽっちも考えてないから。笑』
黈 『 今日 俺を 呼んだのは これを伝える為ですか .ᐣ』
翠 『 そうです 笑 ごめんなさいね、わざわざ 来ていただいて。』
黈 『 大丈夫です。』
翠 『 にこっ 笑』
笑った顔が、ずっと変わってない。
高校から、俺の好きな人は変わってないよ、すちくん。
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翠 『 いやぁ黈世さん、お話が 面白くて笑』
黈 『 いやいや 笑』
翠 『 俺の 好きだった人、、、いや、好きな人も、みことさんみたいな 人ですよ。』
黈 『 そうですか .ᐣ 笑』
翠 『 そうですよ 笑』
翠 『 真っ直ぐで、心を曲げないけど我儘で 可愛い人でしたわ 笑』
だって、俺だもん。
すちくんが 好きだったのは、俺だもん。
黈 『 その人、すちくんの 絵を 好きって絶対思ってますよ 笑』
翠 『 そう。……うん、そうだと嬉しい 笑』
翠 『 いつか、思い出せるといいな。』
すちくんの記憶が戻る確率は、幾つなのだろう。多分、少なくとも俺の事は 一生思い出してくれない。
貴方が俺を振った事は、 貴方也の優しさだったし、貴方はどうやら俺のことが好きみたいだし。
……長い間引っかかってたけど、その事実さえあれば良い。
黈 『 じゃあ、そろそろ 帰りますね。』
翠 『 そっか 、 そんな時間か。』
黈 『 今日は 素敵な絵 見せて頂いてありがとうございました!』
翠 『 いえいえ、 寧ろ 下らない話 聞いてくれて ありがとうございました 笑』
翠 『 人と こんなに 話したの、 久しぶりなんです。』
黈 『 俺で良ければ、 いつでも連絡 ください。笑』
黈 『 飛んで来ますから。笑』
翠 『 笑 、じゃあ そうします笑』
黈 『 すち、くん。』
黈 『 』
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水 『 みこちゃ ーん !お仕事 お疲れ様!』
黈 『 五月蝿いん やけど、 ? 笑』
水 『 ん .ᐣ』
黈 『 どうしたん .ᐣ』
水 『 なんか あった .ᐣ』
水 『 みこちゃん、 にやけてる。』
黈 『 ぉ わ っ ⸝⸝』
水 『 え 、なになに ᵎᵎᵎ』
黈 『 言わへんけど っ ⸝⸝』
黈 『…… 俺 、 もう一生片想いかもやけど、好きな人、できた、。』
水 『 ふぇ 、 !?』
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黈 『 すち、くん』
黈 『 俺の事、いつか 思い出して欲しいな。笑』
翠 『 え 、 ?』
黈 『 ……なーんて。』
黈 『 さよなら っ ᵎᵎᵎ笑』
一生独身でも良い。一生童貞でも 構わないから。一生君を好きでいさせて欲しい。
愛してやまないから。
すちくんに背を向けた時、 そう強く思った。