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後半に入ってからも、会計は萩原が担当した。全くミスすることもなく淡々とこなしている。
「やっぱ頭いい人は計算も早いんすねえ」
「え、なんでいんの」
酒井が客としてうちの店に来た。
「仕事手伝ってもらってんの、朝からずっと」
「へえ朝からいたん、全然気づかなかったわ」
「、、酒井早く注文」
「えーっとこれ4つで」
「1040円です」
萩原は一度も前を見ずに会計を進めた。
「あざーす」
「後で叱っとくから」
萩原は何も言わずただ仕事を続けた。
他クラスのアイスクリーム屋が1時間限定で全品50円に値下げするらしく、そっちにお客さんが流れて行ったため少し暇になった。
「りょうー!」
「おおー由依」
由依が両手いっぱいに食べ物を持ってやって来た。
「これ!全部あげる!お店回れてないでしょ」
「え、まじで?ありがとう」
「今お客さん来てないみたいだし食べちゃお!、、、あ、萩原もいる?」
「いや」
「いや萩原せっかく来たんだしさ、由依の奢りよ奢り」
「いらねえって」
まあまあ、と私はパックに入ったたこ焼きを強引に受け取らせた。
「あ、私今から50円アイス行ってくるんでじゃあね」
由依は急いでアイス屋の方に走って行った。