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昨日見た夢そのまま書いた。私田中()
愛してるぜ。まいはにー❤︎
「梵天の首領と思われる白髪の男が飛び降りてから一週間、梵天による被害はパタリと無くなり、…… 」
俺は警察官を勤めている田中というものだ。警察官を続ける以上、危険は付きもの。それでも、平和に定年までやり過ごそうと思っていた。
「田中、少しいいか。」
「は、はいっ!」
突然先輩に呼び出され、俺は体をビクつかせた。いつもは陽気な先輩の声色が、なんだか沈んで聞こえたからだ。
「お前の課が変わる事になった。異動だ。」
「はぁ、何処へでしょうか。」
「梵天の、…すまん、」
言いかけて先輩は口を閉じた。
「っ、…梵天、」
「上の人がな、俺からも断ったんだが駄目だったよ。」
梵天取り締まり課。ここに配属され、死んだ先輩が、後輩が、同僚が幾ら居るだろうか。梵天に関われば死。警官内では暗黙の了解となっていた。
「まぁ、やるからには最期まで努めますよ。これでも警察官としてのプライドがあります。」
梵天とは。
急激に勢力を上げてきた日本最大の犯罪組織。賭博、詐欺、売春、どんな犯罪も裏には梵天が居ると言われているが、警察ですらその内情を把握出来ていない。
だがここ一週間、梵天の首領とおぼしき人物の死後は被害範囲が激減している。このタイミングで梵天を潰す、と言ったところか。
「ここだな、」
薄汚れた廃ビル。かつて梵天のアジトとして使われていた噂のあるボーリング場だ。
ここに梵天が潜んでいる可能性は低い為、後衛は外に潜み、俺がアジト内へ入ることとなった。
アジト内へ1歩踏み入れたとき、人影をみた。
「よぉ、日本警察は優秀だな。」
「ぁ 、… 。」
美しい顔だと思った。ピンク髪に口元には傷。手配書の通りの顔のこいつの名は 、
「 ぉま 、っ」
「梵天No.2 。三途春千夜だ。」
自分の息が荒くなるのを感じた。落ち着け、千載一遇のチャンスを逃すな。
俺は拳銃のセーフティを外し、三途に向けた。
「なぁ警官サンよ、名前聞いていいか?」
やけに大人しいこいつに違和感を覚えた。銃すら構えず丸腰だ。
「た、田中だ 。」
「、田中サンよ。最愛の人が死んだ悲しみが分かるか?」
落ち着いた口調で話す三途。眉を下げた寂しげな表情に、俺はまた美しいと思った。
「…、分からない。」
「俺も知らなかった。」
三途の虚ろな目に泣きそうになる。
「俺は今まで命令された仕事は難なくこなしていた。殺しもだ。」
そうだ、こいつはあくまでも凶悪犯。
「でもそれは梵天の為じゃない、すべてはマイキーの為だ。」
マイキー、首領の事だろうか。
「で知った、大事な奴が死ぬ悲しみをな。今まで奪った命を初めて後悔したよ。」
それから三途は思い出話のように梵天を語った。怒った九井は怖い、だとか灰谷兄弟が仕事をサボる、だとか。
「…首領を愛してた。」
呟きながら外を眺めている。
「だから首領と、マイキーと同じ場所で今日死ぬ。」
「ぇ、…… 。」
「梵天の首領に続き、No.2と思われる人物も転落死。警察は引き続き梵天の捜索を行い、…… 」
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約1200文字お疲れ様でした🙇♂️🙇♂️🙇♂️