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유키에
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K
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みかん
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コメント
1件
うわ、このエピソードめっちゃゾクゾクしました…!「選ばれた」って言葉と「被験体」って呼称の落差が怖いですね。コナンがただの人質じゃなくて、観察対象として監禁されてるって気づく流れ、伏線の貼り方が丁寧で好きです。ライルとの短いやりとりも、無駄がなくて緊張感が伝わってきました。続きが気になりすぎます!
地下施設
ゴウン……
ゴウン……
機械音が響く。
コナンは壁にもたれながら考えていた。
(俺を攫うこと自体が目的じゃない。)
(じゃあ何のために――)
その時。
ガタン。
壁の向こうから何か重い物を動かす音が聞こえた。
(まただ。)
ここ数時間で何度も聞いている。
規則的に。
同じ方向から。
(搬入……)
(機材……)
(計画開始まで24時間。)
頭の中で情報が繋がる。
そして――
違和感。
(待てよ……)
コナンは目を細めた。
(俺を攫ったなら普通は身元を確認する。)
(尋問もする。)
(だが誰もしていない。)
それどころか。
ライルたちはコナンをほとんど放置している。
監視は厳重。
だが接触は少ない。
まるで――
「ここにいること」そのものが目的みたいに。
(……まさか。)
コナンの背筋が冷える。
(俺がここにいること自体が必要なのか?)
数分後。
再びドアが開く。
ライルだった。
食事を置く。
それだけ。
だが。
今回は少し様子が違った。
ライルの腕に薄く傷がある。
服にも埃。
何か作業をしていたらしい。
コナン 「忙しそうだな。」
ライル 「……。」
コナン 「計画ってやつか?」
ライルの動きが一瞬止まる。
ほんの一瞬。
だがコナンは見逃さない。
ライル 「余計なことを考えるな。」
コナン 「図星か。」
ライル 「……。」
コナン 「俺を利用して何をする気だ?」
ライル 「言うと思うか?」
コナン 「さあ。」
コナンは笑う。
わざとだ。
相手を揺さぶるために。
ライルはしばらく黙った後、
ぽつりと言った。
「お前は賢い。」
「だから選ばれた。」
コナン
(選ばれた……?)
ライル 「それだけだ。」
ガチャン。
ドアが閉まる。
静寂。
だがコナンの脳内は激しく回転していた。
(選ばれた。)
(ただの人質じゃない。)
(身代金目的でもない。)
(組織は俺に何かをさせるつもりだった?)
その時。
監禁部屋の天井スピーカーから声が流れた。
雑音。
ザー……
ザー……
そして。
知らない男の声。
『テスト開始。』
『被験体番号Kの反応確認。』
『記録を開始しろ。』
コナン
「!!」
被験体。
その言葉が頭に刺さる。
(被験体……?)
(俺のことか!?)
声はすぐに途切れた。
どうやら誤送信だったらしい。
しかし。
コナンには十分だった。
(そういうことか……)
(俺は人質じゃない。)
(組織は俺を観察してる。)
(計画のために。)
コナンの表情が険しくなる。
ここで初めて。
本当の危機感が湧いた。
組織はコナンを知っている。
思った以上に。
そして。
コナン自身が知らない目的のために利用しようとしている。
(冗談じゃねぇ……)
(そんな好き勝手させるかよ。)
暗闇の中。
名探偵の目が鋭く光る。
そしてその頃――
地下施設のさらに奥。
複数のモニターに映るコナンの姿を見ながら、
誰かが静かに笑った。
「やはり気付いたか。」
「予想より早い。」
その人物はモニターを見つめる。
そして静かに告げた。
「だがもう遅い。」
「計画は止まらない。」
続く――
ーENDー