微笑むアキトに向かって、ソーユは言う。
「…………ねえ、アキト。お前は、なんなんだ」
アキトは答えた。
「タヨキミのリーダーであり、キビアイのNo.2。あとは普通の高校生だよ、ソーユ」
気持ちの悪い声だ。
「……その声で、名前を呼ばないで」
「なんで。心外だな、なんかした?」
気持ち悪くて、優しい声。
彼が必ずしも自分の味方ではない、騙されてきたのだとわかった今でも、彼の声は耳に深く溶け込む。
「…………アキト。お前さ、自分が何言ってんのか、理解しとるんか」
「うん。だから言ってる、俺はタヨキミのリーダーであり───」
「──おい!」
ツキミはアキトの言葉を遮って、怒鳴った。
「であり、やないわ!今のお前はリーダーなんかやない!ただのクズや!」
激昂に対し言葉が優しいのは、彼の自身の持つ優しさだろうか、あるいは、”元”仲間への躊躇だろうか。
アキトは何も言わない。ユヅルも喉を枯らしたのか、喋らなくなってしまった。
沈黙が訪れたあとに口を開いたのは、ユズキだった。
「アキト…………」
「ユズキ」
「あぁ、気持ち悪いので喋らないでください。裏切り者があなたであるということ、わたしたちは知っていました。理由があるのですよね、アキト」
「……………………」
「……何か言ったらどうですか。変わりませんね」
「いや、お前が黙れって…………」
「おぉい、喧嘩すんなって!!…………やっと、揃ったじゃねえか」
カエデは、少し寂しそうに笑った。
「またこの四人で集まれて、私は嬉しいよ…………形はどうであれ。なぁ、ユズキ、アキト、ユヅル……」
───私らの友情に、壁はないだろ。
三人は口を開かない。その静寂を埋めるように、カエデは続けた。
「…………アジトで、イヌイの言葉聞いてさ。ぽんちゃんだなんて、そんなアホみてぇな名前、アキトしかいないって……そんなわけない、信じたくねぇけど、でもその時、私思っちまったんだ…………あぁ、ユヅルは孤独じゃねえんだ、アキトがいれば……もしかしたら、戻れるかも、って。私ら、まだやり直せる……ユズキは賢い大学入って、私らは働いて、四人で一から、タヨキミやキビアイのことなんか忘れて………………」
一呼吸おいて。カエデは泣きそうな顔で、にっこり笑う。
「なあ。どうにか、ならねえのかな…………」
相変わらず何も言わない三人と、力の抜けたカエデ。
しびれを切らしたツキミが、とうとう叫んだ。
「なあ、四人だけの話せんといて~!!もうダメや、なんでルナがそんなべっぴんさんなのかもわからんし、なんでアキトがそっちに立ってるのかもわからんし、なんでユズキが、アキトが嘘ついてること知ってたのかもわからんし、なんでカエデが泣きそうになってるのかも、なんもわからん!!…………だから、馬鹿なオレにもわかるようにさぁ、説明してくれよ!!!」
「……ぼくにも、説明してほしい。アキト…………お前の目的は、なに?なんでダブルスパイをしたの?」
カエデとユズキ、ユヅルを一瞥したあと、アキトは呟く。
「………………決めた。元々、今日実行するつもりはなかったんだけど……いい機会だし」
アキトはそう言って───腰から、短刀を抜いた。
「…………!」
慌てて、ツキミとソーユは身構える。普段デスクワークをしているアキトが、武器を持ったところを見るのは初めてだ。身長と顔立ちのせいか、その姿は酷く恐ろしいものに見える。
「あ…………」
カエデは絶望したような表情で、右手に持った鞭を握り直す。
(違う……………………)
こうなることは、わかっていた。
いくら願ったって、過去は消えない。ユヅルが今まで手にかけた人数が減ることはないし、アキトが完全にタヨキミ側になることはない。
割ってしまったガラスは、もう、元の形に戻ることはできない。元は同じものだけど、互いの形がちぐはぐだから、くっつくことも難しい。そしてガラスを片付けなければ、踏んで怪我をする。
(それでも、私は…………)
あの頃の四人が、忘れられない。
あぁ、本当に───
「───キビアイなんて、入るんじゃなかったな」
諦めがついたのか、カエデは無気力に顔をあげた。
よく晴れた秋の日。
冷たくなってきた風が、まだまばらに緑色の街路樹を揺らした。冬用に変えていないスラックスの隙間からも風が吹いて、体の芯がきゅっと縮む。
暖かい太陽の下、風だけ冷たくてなんだかちぐはぐな気分だ。高く鳴く鳥の声も、高くなった空によく響く。
「カエデ、おはよう」
背後から聞こえた声に振り返ると、いつもの自転車に乗ったアキトが、耳を赤くして微笑んだ。
「おう、はよ」
「あ、青信号終わる」
前を見たら、少し先の信号で、青緑色の光が点滅していた。
アキトがぐんとスピードをあげたので、私もそれを追いかける。風になびく青髪が、空の青によく馴染んで、自転車をこぐ音が気持ちよく感じられた。
「ねえ、数学の課題やった?」
「あぁー…………クソ、忘れてた。思い出させたからには写させろよ」
「いーよー」
アキトとは幼稚園からの幼馴染みだ。あとは丸メガネのユズキと、お嬢様のユヅル…………私たちは四人、自他共に認めるクソ仲良しグループだ。
アキトはなんつーか、丁度いい奴だ。陰キャでも目立ちたがりでもなく、みんなに優しい半陽キャ、みたいな。足が学年で一番速いし料理できるし、パソコンできるし顔も良いからまぁモテるが、女っ気も全くない。てか、ユヅル一筋みたいな。
ユズキは私の、小学校時代の親友。ユヅルはアキトの親友で、アキトと私が仲良いのをきっかけに融合した感じだ。
この中でも多分私は、一番このメンバーが好きだ。誰も人のことを否定しないし、クセも強いから楽しくて居心地が良い。ずっとこのメンバーでいたい、もちろん私だけじゃなくて、他の三人もそう思っている。
「…………アキト。ユヅルとはどう?」
これを訊くと、アキトはいつもビクッとする。そしていつも赤い耳をもっと赤くして、
「別に…………何も変わってない。てか告白する予定もない、断られたら嫌だ」
って、いつも同じ言葉で返してくる。
「………………豆腐メンタルのクソホモが」
「は?」
「冗談だわ。マジ早く付き合え、見てるこっちが辛ぇ」
「今のは冗談にならないって…………付き合うなんて無理だよ、ユヅルはホモじゃないんだから」
「いや別に、お前もホモじゃないだろ」
「生まれてからユヅルしか好きになったことないから、今のところホモだね」
「そもそもユヅルは男カウントでいいのか……」
ユヅルが好きっていうのを私らにちゃんと言ってるのも、私らが本人にバラすようなクソじゃないってわかってるからだ。まぁ……隠そうにも、コイツはそういう隠し事とか無理だけど。
実のところを言うと、まあこれは確定的なものではないのだが、ユヅルもアキトのことが好きらしい。というのは、ユヅルは隠し事や嘘が上手くて、すぐ人の気持ちを弄ぶ。彼には人を惹き付ける能力があって、多分女子よりも男子にモテてるし、相手が自分のこと好きなのを知ってて思わせ振りな態度をとる感じ。その態度のせいで、キモいロリコンが勘違いして、どんどんわいていく。
「ユヅルとアキトが付き合えば、男子の批難がアキトに集中して、女子の批難はユヅルに集中するんだろうな…………あんた、男に不人気だし。冴えないのにモテてるから」
「冴えないことはない。だからモテるんだ」
「…………あんたがあの天下のユヅル様一筋だってみんなにバレたら、ファンはどんな顔すんのかね」
そんな話をしながら、坂を下っていく。
「……あー、ユヅル、マジ幸せになってほしい」
なんでそんなに単純で大胆なのに、奥手なんだろう。それを本人に言えば、きっとユヅルは喜ぶ。
でも、なんとなーく、わかる。きっとそういうことじゃないんだ。
アキトは「幸せになってほしい」と言った。「幸せにする」じゃなくて。
彼は自分への信頼が、限りなく薄い。自己肯定感も自信もない。それはもう、かなりない。
だからきっと、ユヅルを幸せにできる自信がないんだよ。お前ならできると思うのに。
「…………あ。時間やば」
「え……マジじゃん。そんじゃ、頑張れよ~」
アキトは手の力を緩めて、坂を全速力で過ぎていく。
「おいっ…………待てよ!!」
私はスクバを握り直して、アキトを追いかけて走った。
「今日って、キビアイありましたっけ?」
「あぁ、あるよ。部活あるっけ?」
「あります。先生に言いに行きましょう、少し待っていてください」
ユズキはそう言って、席を立った。
「あぁー…………今日も長かったな、ふぁ~……」
「カエデ、数学の課題を忘れすぎでは?遅刻回数もですが、そろそろやばいです。高校に入れませんよ」
「あ、そっか……結局、アキトのやつ写すの忘れてたんだ、遅刻して」
「…………あなた、中卒で就職するおつもりで?どうせ会社でも遅刻を繰り返してクビになるので、しっかり進学を考えた方がいいですよ」
「ごもっともです…………」
ユズキは本当、躊躇せずに毒を吐く。いや、本当にごもっともすぎて言い返せないけど。
「キビアイ…………だるぅ」
「まったく、馬鹿な大人もいるものですよね。キビアイがいるのに、罪を犯すなんて」
私たち四人の、仲良しの秘訣。もちろん性格的な面もあるけど、これもそのうちの一つ、「キビアイ」。
キビアイとは、政府が運営する治安部隊だ。
隊員は、私たち四人だけ……少ないと思うかもしれないが、実際のところは私たち四人で十分。頭脳のユズキ、足が速い上に近距離最強のアキト、むやみに近づけないなら自身・触っているものともに姿を消せる私・カエデがいるし、それでも無理なら最終兵器に洗脳のユヅルがいる。相手の能力はユズキがコピーできるので、なんの役にも立たない。
私たちはぶっちゃけ、最強だ。今までの業績を見てもそれは明らかで、唯一の弱点があるとすれば、ユヅルの洗脳のリスクが高すぎるということくらい。
というのも、犯罪をやめさせられるとともに大切な人の存在を再認識させられるとても便利な能力も、片っ端から使ってまわるのは無理らしい。
人を思い通りに動かすというのは、楽しそうに見えて、かなりいろいろなものを消耗する。ユヅルはそのことでたびたび、精神を壊している。だから洗脳は、本当に最終手段だ。
「…………変な事件とか、ないといいなぁ」
私とユズキは、部活の顧問に休むことを伝えるために体育館へ向かった。
「最近、なんか爆発事件、多いよね」
「あぁ……そうかな。たしかに、よく聞くな」
いつもの公園でブランコに乗ると、ユヅルは早速こぎはじめる。
もう随分と日が短くなった。薄暗いなかで、きれいな金髪が赤く染まって揺れている。
ユヅルはいつも通りの可愛い顔で、「うん」と頷いた。
「多いんだよね。特に、廃倉庫とか廃工場の爆発…………なんでだろう。犯人は同じ人かな」
ユヅルはどんどん、高度をあげていく。ギーッ、ギーッと、錆びた金属の擦れる音が気持ち悪い。
「私に聞いても、わからないだろ」
「うん。ユズキとぽんちゃんの考察によると、犯人は同じ人っぽいよ。その犯人は、ユズキと同じ感じの能力者なんだって…………詳しくは、知らないけど」
ユヅルの話し方には、ペースというか、独特な雰囲気があって。話がかみ合っているようで、絶妙にずれている感じの違和感がある。
「いや、前から気になってたけど、ぽんちゃんってなに?アキトのこと?」
「あぁ、それはね、小学校の自己紹介でアキトが好きな飲み物ポン酢って言って、「ポン酢ニキ」ってあだ名が定着したから。だから、ぽんちゃん」
ああ、ポン酢ニキから来てるんだ…………そんなことで、アキトが名を馳せた時代もあった。
と、突然、ユヅルは言い出した。
「──俺、わからないんだ」
「おう。ポン酢直飲みは頭悪いよな」
「いや、それじゃなくて…………今まで色んな犯罪者を洗脳してきたけど、その人たちが思ってる…………自分の幸せのために、他人の幸せを潰せる理由っていうか」
「なんだ。…………てか、そんなこと、わかってたまるかよ」
「そうだね。俺もそう思う…………ありがとう、カエデ」
ユヅルは、ブランコから手を離した。そのまま、前方に大きく飛ぶ。
ユヅルが地面に着地し、私はブランコから降りた。ユヅルは私のほうを見て、笑う。
「カエデ、ユズキからの伝言。三日後、その爆発事件が起きると予想される廃工場に、四人で突撃するらしい。地図と概要は送ったから、見といて」
それだけ言うと、背中を向けてしまった。
「はいはーい…………あー、だるっ」
私はユヅルとは別方向に歩く。家が反対方向だからだ。
正直、ユヅルと仲良くやれてるのかはわからない、マイペースすぎて…………地面を見ると、無数の水滴が落ちている。
(…………雨。ユヅル、傘持ってたっけ?)
振り返って、確認すれば良かったのに…………持ってなくてもいいや、あいつならどうにかなるって、私は振り返らなかった。
「────────おい、ユヅル!!!!」
叫んだのと、目の前が真っ白になったのが、同時だった。
響いているはずの轟音も、耳には入らない。ただ───その時のユヅルの声は、明確に耳に入った。
───カエデ…………俺、わかった気がする。
ユヅルは笑って、確実にそう言った。
その日から…………ユヅルはさっぱり、姿を消した。
アキトも、ユズキも、泣いた。なにもわかってないから、泣いた。
ただ、私は───ユヅルが何を言いたかったのか、なんとなくわかってしまって、泣けなかった。
「あれが私にとって、全ての終わりであり……全ての、始まりだった。あんたたちも、そうだろ」
カエデは顔をあげるなり、そう言った。ユズキが、驚いたような顔でカエデを見る。
「…………そうだね。あの事件のあと、お前たち二人はキビアイを抜けて、タヨキミをつくった」
「アキト、わたしは、タヨキミはあなたがつくったという認識なのですが」
「じゃあ、そういうことにしよう………それからやがて、たった一人残ったユヅルが犯罪を始めたので、政府はキビアイを捨ててタヨキミを支持した。まあ本当は、俺もいたんだけど」
「…………はあ、つくづく有り得ません。ユヅル、あなたも何か言ったらどうですか」
「…………うーん。俺には、ユズキがなに言ってるのか、よくわからないや」
いや、急にメンタル安定してて草───言いかけた言葉を、ツキミはすんでのところで飲み込んだ。
そんなツキミに構わず、ユヅルは続ける。
「どうでもいい。ぽんちゃん、早く殺して」
いや、安定してないんかい───いけない。どうしても、関西人の血が騒いでしまう。
「…………わかった。おれが殺すよ」
アキトは歩いて、ゆっくり近づいてきた。
「アキト…………本気で、やるの?」
まだ迷っている様子のソーユが、声を張って、アキトに訊く。
アキトは答えることなく、自分とタヨキミのちょうど中間で先程から突っ立ってるルナに言った。
「ねえルナ、そこ、どいて」
「あ?」
「ん?邪魔だから、どいて」
ルナは不服そうにしたが、「…………あとで、一箱奢れよ」とその場をどく。
「気をつけてください。アキトは足が速いので、ルナをどかしたということは…………」
ユズキの言葉に、ソーユは泣きそうになりながら、拳を握った。
(…………アキト。なんで……)
信じていたのに。信じていたかった、のに……………
すると、その瞬間。
アキトは、突然………ユヅルの肩に、手を置いた。
「え?」
目を見開くのと同時に、見てわかるほど、ユヅルの体の力が抜ける。
「おめぇ、何を…………」
ルナが言い終わらないうちに、アキトはユヅルの肩を掴んだまま、体をぐっと上にあげる。
「アキト…………?ねえ、なんで…………」
ユヅルは何をされるか察したのか、叫ぼうと息を吸う。
それでもアキトはお構い無く、ユヅルの体を放って……………
────グサッ。
「……………っ」
真っ赤な飛沫とともに。ユヅルの体は、 ほおり出された。
「…………は?」
ツキミが呟くのと同時に、ルナがユヅルに駆け寄る。
「おい、ボス…………っ、返事しろよ、おい!!」
そんなルナを遠目に、アキトは言った。
「……………これがアンサーだよ、ソーユ」
いきなり名を呼ばれたソーユは、まだ状況が理解しきれていないようにアキトを向く。
アキトは一回深呼吸をすると、大きな声で言った。
「おれがキビアイに残ったのは、ユヅルを殺すためだ。………お前があのときのお前なら、きっと、それを望んでる」
それに、答えるように。小さな声で、ユヅルが呟く。
「ぽんちゃん────ありが、とう。」
ツキミとソーユは、言葉を失った。ユズキはアキトを凝視し、カエデは膝から崩れ落ちる。
窓からは、今昇ったばかりの朝日が、息絶えた幼い一組織の長を淡く照らしていた。
「#タヨキミ」
完結
まつりです。タヨキミ、完結いたしました。
納得いかない人もいる、後味ゴミみたいなラストだったと思います。
以下、一応添えておく解説になります。カエデの回想のらへんがよくわからなかった!!なんでアキトはユヅルを殺したの??ユヅルが最後に言ったありがとうって何の意味!?って人、以下が公式設定なのでぜひおよみください。軽い描写に比べてかなりいりくんでわかりにくいものなので、考察したい人は思う存分してから読んでね。
読みたくない人も、最後の方に読者さんへの感謝の言葉があるのでそれだけぜひ見てってください!!!
まず、1話でも描写がありましたが、この話の始まりはある小さな爆発事件です。
カエデの最後の、白く光る場面は、その爆発が起きたという場面であります。
この爆発の犯人は、今までの爆発事件の犯人と同一人物で、その人の能力は詳しくは語られていませんが「ユズキと同じような能力」。ユズキの能力は、触った相手の能力をコピーして使うことができる感じのものです。
そしてユヅルのセリフ「俺、わかった気がする」ですが、これはブランコの際の「自分の幸せのために、他人の幸せを潰せる理由」に対するものです。これを聞いたのはカエデだけなので、カエデのみこれに気がつきました。
ここから飛躍するのですが、つまりユヅルさんは、爆発事件の犯人に洗脳されたんですよ!!!
ユヅルさんの能力を何らかの方法でコピーし、それをユヅルさんに使ったんです。
つまり、(新しい方の)キビアイで色んな人に洗脳をかけて好き勝手していたユヅルさんも、自分の能力で犯罪脳におかされていたってことです。(伝われ)
そしてユヅルさんの洗脳を解く方法はユヅルさん自身を殺すか、大切な人に一定以上の身体的ダメージを追わされるか、、、、、、
アキトくんは気がついていたんです。爆発事件の犯人の能力を知っていたから。
アキトくんがユヅルさんを殺したのは他でもない、ユヅルさんの洗脳を解き、ユヅルさんに洗脳された人たちを救うため。きっとお前も望んでるなんちゃらは言葉の通り、「洗脳される前のユヅルなら、自分が洗脳されたとき、自分を犠牲にしてでも人を救いたいと言う」という意味。それに対して答えたときには、アキトが与えた致死量の傷により、ユヅルさんの洗脳が解けていました。
これ良いのが、アキトさんは昔から自身がないので、ユヅルが自分のこと好きだと断言しきれないんですよ。だからもしユヅルさんが自分の傷で洗脳が解けなくても確実に救えるように、殺すという選択をしたんですね。これ、めっちゃアキト!!って感じがする。
これ本当はもう少し入れる予定だったんだけど、尺の都合上かなり削ってしまいました。いつかスピンオフ出すからさ。 タヨキミの成り立ちももう少し細かくいれるつもり。
ちなみに、私が思うに一番救われないのはルナです。
ユヅルに洗脳されてるとわかって困惑してる間に、ユヅルが殺されてしまったのだから。洗脳されたとわかって、逆ギレされたあとでも、ユヅルが倒れたときに一番最初に近寄ったのがルナっていうのもアァ,,,(泣)ってなる。
チェリーちゃんも不本意だろうな、ルナを傷つけずに救いたかっただろうに。仕方ないです、ルナさんは作中で一番可哀想なキャラにするって決めていたので。
これで下の階に洗脳の解けぬまま拘束されていたセイサたちの洗脳も解け、元キビアイ洗脳勢の記憶も戻り、キビアイは解散し、タヨキミも解散ですねぇ!!!そしてみんな普通の学生に戻りますね、めでたしめでたし。
一年間続いたタヨキミも、本日をもって連載終了です。
キャラクター募集に応募してくださった方々をはじめ、色んな人に支えられながら、タヨキミは完結することができました。とても嬉しく思います。今まで支えてくれた皆様、本当にありがとうございました。
毎話かかさず長文感想コメントをくれたり、タヨキミの更新が楽しみだ、タヨキミが大好きだなど、温かい言葉をたくさん伝えてくれたり、ファンネームをつけてくれたり、、、、本当に充実した一年間でした。
私は小学生時代の約3分の1をタヨキミに捧げていて、この作品は私の青春です。これからもタヨキミは私とともに、そして私はタヨキミとともに成長していきます。
繰り返し申し上げますが、ここまでこれたのは、本当に皆様のおかげです。
ありがとうございました!!!
【!!!!!!告知です!!!!!!】
(新作は時間かかりそうなので少々お待ちください。)
(話のタイトルは未定なので変わるかもです。)
○近日公開予定のおはなし
・「不適合者」(セイサ・ソラの過去)
・「おわりのはじまり」(タヨキミ・キビアイができた経緯をもっと詳しく!!!)
・上層部(主にユヅルアキトハルカルナ)のスピンオフ、本編に入れられなかった伏線解説込みの短編的な(タイトル思いつきません)
・「僕らのそれから」(本編終了後、数年後の未来)
はい!!!楽しみにしててください!!!!!!
最後に、ここまで読んでくれてありがとうございました!今後とも、タヨキミをよろしくお願い致します!
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