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『君だけには、甘くしてあげる』
「……遅いんだけどォ?」
放課後の廊下。
待ち合わせ場所に着いたあなたを見つけるなり、瀬名泉は少しだけ眉を寄せた。
「ご、ごめんね。仕事が長引いちゃって……」
「ふぅん。俺を待たせるくらい大事な仕事だったんだぁ?」
「泉くん、怒ってる?」
「怒ってないけど?」
そう言いながら、泉はあなたの頭にぽん、と手を置く。
「……でも、心配はした」
「え?」
「連絡くらいしてよねぇ。君に何かあったのかと思ったじゃん」
いつもの意地悪そうな声なのに、その手は驚くほど優しい。
あなたが小さく笑うと、泉は少し照れたように目を逸らした。
「……何笑ってんの」
「泉くんが優しいから」
「はぁ? 俺が優しいのなんて当たり前でしょ」
「ふふっ」
「……もう」
泉はため息をつくと、あなたの手を取った。
指を絡めるように、ぎゅっと握る。
「今日は離さないから」
「え?」
「せっかく二人で会えたんだから。君がまたどこか行っちゃったら嫌だし」
「泉くん……」
「なに?」
「好き」
一瞬。
泉が固まった。
「……急に何言ってんの?」
耳まで赤くなっている。
「泉くんは?」
「……言わなくても分かるでしょ」
「分からない」
「……ほんっと、面倒な子猫ちゃんだねぇ」
泉は困ったように笑って、あなたの頬にそっと触れる。
そして、額をこつんと合わせた。
「好きだよ」
「……!」
「誰よりも、君が好き」
「泉くん……」
「だから、もっと俺のこと好きになってよねぇ?」
「もう十分好きだよ」
「……それじゃ足りない」
泉はあなたを抱き寄せる。
「俺は君のこと、毎日もっと好きになってるんだから」
耳元で囁かれて、あなたの顔が熱くなる。
「……顔、赤いよォ?」
「泉くんのせい!」
「ふふっ。可愛い」
「からかわないでよ……」
「からかってないってば」
そう言って泉は、あなたの髪を優しく撫でる。
「今日はいっぱい甘やかしてあげる」
「ほんと?」
「うん。君が俺の隣にいてくれるならね」
「じゃあ、ずっといる」
「……約束だからねぇ?」
泉は嬉しそうに微笑んで、もう一度あなたの手を握り直した。
「大好きだよ。俺の可愛い子猫ちゃん」
その声は、誰にも見せないくらい優しかった。
コメント
1件
わあああ〜!泉くん甘々すぎて鼻血出るかと思った😭💕 最初は「遅いんだけどォ?」ってツンなのに、心配してくれたり手繋いで「離さない」って言うの反則でしょ…!耳元囁きと「子猫ちゃん」呼びも最高、エモすぎて胸キュンすぎて3回読んじゃったよ。続きが待ちきれない〜!おもちさん素敵な作品ありがとうございます🌸⋆♡
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オムライス
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オムライス
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