sxxnの赤×緑です。
途中緑赤のような表現もありますが主的にはどちらも美味しいのでどのように解釈していただいても構いません。
目を覚ましたら、辺り一面真っ白だった。
まるで病室のようだ。
もちろん俺の部屋なんかじゃない。こんな無機質な部屋、住みたくもない。
え、もしかして拉致られでもした?いやいや、俺普通に部屋で寝てたはずだが…
「ん、ぅ」
「!」
び、ビビった…
声がした方を恐る恐る見れば見慣れた緑色が。
なんですちもいんの???
これはいよいよどういうことだ?
「おい、すち!起きろ!」
「ぅ〜、あと5時間…」
「いやどんだけ寝るつもりだよ。いいから起きろって!緊急事態!!」
「もぉ…なぁに…?」
まだ寝ぼけているのか状況を把握しきれていないすち。いや、俺も状況把握なんてできてねぇけど。
「あれぇ…?ひまちゃん?何でいるのぉ?」
「周りみてみろって。お前ここどこかわかる?」
「何言ってるのぉ?俺家にいたんだから俺の家…ぇ、え?ど、どこここ?え?」
「あ、やっぱすちも知らんか。でも拉致ってのは多分違ぇだろ。拘束とかされてないし。そもそも俺たちふたりだけ連れ出すとか不可能だし、普通運ばれたんなら気づくもんな。」
「ひ、ひまちゃん何でそんな冷静なの…」
ある程度意識も覚醒してきたのか口調もしっかりしてきたようだ。
「だってこんな意味不明なとこ長居したくねぇじゃん。」
「そ、れはそうだけど…」
とりあえず部屋の中の確認をするか。
部屋の広さは結構ある。目の前に扉、俺とすちが寝かされていたベッド。それ以外は特に目星いものは何も無さそうだ。
がちゃん。
当然のように扉は開かない。まぁある程度予想はしていたけど。
「すちー、何か変わったもんあったー?」
「これ、なんだろ…」
「え?」
特にないよな、なんて思ってたらすちは1枚の紙切れを手にしていた。
「えっと、『2人でセッ、、しないと出られない部屋』…?」
「は??」
え?これって噂のあれ?あのー、薄い本とかでよく見るあの部屋??
えっちなあの部屋??
マジかぁ…しかも相手すちかぁ…せめているまとかだったら良かったなぁ…
だってすちだぜ?あの完璧聖人のすちだぜ?
下手したら、いや下手しなくても汚されたとかで訴えられたら俺勝てない。
オレ、キャラ、シモネタダイスキ、クソガキ
どうしよ…
悶々と自分の中で葛藤をしていたら何を考えていたのか、パッとすちが顔を上げたのが横目に見えた。
なにか解決策でも思いついたのだろうか。
でもすちが放った言葉は俺をさらに苦悩させた。
「ひまちゃん、この…セッ、、って何をすればいいの?」
「は?」
「だって”セッ”から始まることならいいんじゃないの?何かいい案ある?」
嘘だろお前まじか。
殴りかからなかった俺を誰か褒めてくれ。偉いぞ暇72よくやった。ありがとう暇72。
「お前本気で言ってる?」
キョトンとするなキョトンと。純粋可愛いこいつをこんないかがわしいことに巻き込むなんて…誰がやったのか知らんが出れたらLAN殴る。
「うーん、2人ででしょ?セット、セッション、日本語もいいのかな。切迫、接触、…あんまり思いつかないや。」
「ぇ、なんでここであの言葉でねぇのお前…」
「あの言葉…?よく分からないけど…2人、2人で…ぁ」
1人でブツブツと考えてるすちに俺は自分が恥ずかしくなる。
だってこのシチュならやることあれしかねーじゃん。
もし本当にやるんなら俺がぶっこむけど。
はぁ…どうやってすちに気づかせるか…
「ひまちゃん」
「あ?」
呼ばれて振り向いたら目の前にはすちの顔が…
あ、柔けぇ。なんか柔けぇのが唇にあたって…
「これなら、いいかな。」
「へ、」
今されたのって、キ…
カチャン
「扉、開いたね。良かった。」
「ぇ」
「ごめんね。急に。2人でやることでセから始まるのってこれしか思いつかなくて」
少し照れくさそうに笑ったすちの耳はほんのりと赤い。
キスで照れんなよこっちまで恥ずかしくなるだろ。
てか『セッ、、』って…
『接吻』のこと…。
はぁ…ばか。すちのバカ。
だからキスするんならいるまとがいいっつったんだろ…
すち(想い人)となんて、気持ちの整理つかねぇじゃん。
「これ、この先どうなってるんだろう。真っ暗で何も分からないや。」
「…行くしかねぇだろ。」
「ひまちゃん、ごめんね?急にこんな…それに、口じゃなくて良かったかも…」
「うるせぇ。お前からしてきたんだから責任取れよ。俺のお前への愛は重いからな。」
「へ、」
「俺のこと本気にさせた自分を恨むこったな!」
「え、ひまちゃんそれってどういう…」
「ほら置いてくぞ」
「ま、待ってよひまちゃん!!」
どこかにつづいているのか分からない暗闇に足早に飛び込んだ。
元のとこ戻れたら執拗いくらいアタックしてやるからな。覚悟しとけよこの野郎。
急に包まれた光に俺は思い切り目を瞑った。
____________
「あ、戻ってこれた」
見慣れた天井と家具。そして何度も身体を預けたこの感覚。寝慣れたベッド。
でもそんな俺の空間にはいないはずのものが。
「何ですちも俺の部屋いんの?」
「あと五日、寝るぅ…」
「デジャブだし。伸びてるし。長すぎんだろ。ほーら、すちー?起きてくださーい」
こ、こいつ、揺らしても起きる気がしねぇ…
しゃーねぇ。先に煽ったのはこいつですよっと。
「すち、食っちまうよ?」
「っひ!」
「お、起きた。」
面白いくらい飛び上がって起きたすちは何かを警戒するように辺りを見渡した。
「ひ…まちゃ…?」
「お前、何で俺んとこ着いてきてんの。そんなに俺のこと好き?」
「ちがっ…うことはなぃ…けど…多分、最後裾掴んだから、かな」
ほぉーん?それってつまり、
「俺のこと好きってことやんな?」
「お邪魔しました。ひまちゃんもゆっくり休んでね。」
「おいこら逃げんなすち!!」
「やだやだやだむりむりむりこんな状態のひまちゃんと一緒にいるとか無理だから!!帰らせて!」
「てめぇ…明日の会議覚えてろよ!!」
「すち、俺のこと好きだよな?」
「ひ、ひまちゃ、今みんなの前…」
「あんな大胆に俺のファーストキス奪っといて?」
「うわぁ!!ねぇ!」
「ん?ファーストキス?は?おいどういうことだ2人!」
「気になる!ねぇねぇこさめにも教えて!」
「ほらいるまとこさめに聞かれてんぞ。答えてやれよすち。」
「なんで俺に振るの!」
「あ〜、じゃあ俺が言うわ。いや〜、俺すちに唇にちゅーされてさ。」
「もうやめて…ひまちゃん…俺が悪かったから…」
「じゃあ俺のこと好き?」
「なんでそうなるの!!」
コメント
3件
初コメ失礼します🙇🏻♀️ sxxnは特別な検索避けタグのため、他検索避けタグは削除していただけると助かります。 お話とても好きです…、楽しみにしています。
初コメ失礼致します 表現や、作品の構成などにとても心を惹かれました、フォロー失礼致します🙇♀️