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依存してる君と依存されたい俺

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「依存してる君と依存されたい俺」のメインビジュアル

依存してる君と依存されたい俺

1 - 俺に依存してるお前が好き ,

♥

4,144

2023年01月14日

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こんばんは

この作品を選んで頂きありがとうございます🙏🏻✧︎

絶対に後悔させないので

是非最後までご覧下さい 💭♡



それでは


どうぞ !



『 俺 に 依 存 し て る お 前 が 好 き 』


※桃橙、橙桃






──橙side───




みんなには 恋人 って居る?

俺は居る。


昔から仲がよかった 桃 。


男同士の恋愛はおかしく思うかもしれんな。

いや、社会から見るとおかしいんや。


実際に、俺らは白い目を向けられてきたから。



親からの反対。同性だと結婚が出来ない。

国から認めて貰えない。


人間は人と同じで安心するから

“多様性”という言葉を盾にし、自分を守る。

心から思っていなくても、

たとえ反対意見を持っていたとしても、

表面上では “多様性を理解している自分” を演じあげる。


俺はそんな世界が嫌いやった。


憎くて憎くて

大っ嫌いやった。



でもな、もうそんなことは思わんくなってん。




前までは 桃 が世界一大好きやった。

桃が居らな生きていけへんって思うほど。

いや、そんな言葉では表せられへんくらい

桃を愛していた。

そして、桃も俺を愛してくれていた。


俺は、桃のために生きていた。





やけど今は、今までのが嘘みたいに

大好きやった筈の桃のことが好きになれんくて。

所謂冷め期と言うやつ。


やから、俺があんなにも嫌ってた世界も

今では何も、


何も、感じなかった。



「橙ー!」


笑顔で手を振ってきているのは

さっき言うてた俺の彼氏の桃。


いつも通りの声。いつも通りの動作。

前まではこの声が好きで、この手の振り方が好きやったはず。


でも今は違う。



『やほっ』



長い付き合い。

今更『別れよ』なんて言えるはずがなかった。



「元気してたか?」


今日は俺が桃に呼ばれて此処に来た。

ここは俺と桃が初めて出会った公園。

2人だけの世界 だと

簡単に信じられてまう、特別な場所。


『元気やったで』

『そっちは?』

「ぼちぼち…かな」

『…そ』



何でやろうな。

もう桃の話に興味が湧かん。



『どしたん?急に会いたいって..』

「..ごめんな、ただ急に会いたくなって」



今までも何度もこの理由で呼び出された。

初めは こんなにも愛してくれている と思い喜んでいた。俺も桃に会いたかったから。


でももう俺は好きじゃない。


好きでもない人に夜遅い時間呼び出されるこっちの身にもなって欲しい。



…..

なんて、全部俺の我儘。





好きじゃないんに別れを切り出せなくて

そのくせ何かされる度に嫌気がさす。

そんな自分が大嫌い。


早くこんな俺の事なんか嫌って、普通の恋愛をしてほしい。

俺に桃は勿体ない。

桃にはきっと、もっと素敵な人が現れる筈やから。



「あ、あぁ…俺の家、来ねぇ?」


桃の家。俺たちは基本的に家に居たいから

よくお家デートとかしてたっけ。

俺の家やったかな。

まぁ、どっちでもええんやけど。



『ええん?』

『行かせてもらいたい 〜 』


流れるように嘘を並べる。


「まじ?んじゃ寒いし早く行こうぜ」


寒い所に彼女を呼び出す桃も

好きやないのに『別れよ』と言えない俺も


全部嫌いや



「….」


移動時間の沈黙。

俺、沈黙が1番嫌いって、言った筈やのにな。


今はクリスマスシーズン。

周りは若いカップル達が楽しそうに笑っている。


俺たちは傍から見れば

ただの “男友達” なんだろう。

これでも恋人だって知ったら、驚くだろうか。


そんなことを頭に浮かべながら

追いかけるように桃の隣へ並ぶ。




〜〜〜〜〜〜




『あったけぇ…』

「..今日はもう遅いし」

「泊まってくか?」


着替えも何も持っていない俺に

泊まっていく?なんて

先のことを考えられへん癖は

いつまで経っても治らへんな、



『そうさせてもらおかな』

「ん、りょーかい」



一緒に居る時間が増えた。

今は二人きり。

別れ話をしようか。、



いや、今から泊まらせてもらうのに別れ話をするのは

後が気まずくなるだけ。

今はやめておこう。





「..橙はさ」

「俺の事…どう思ってんの、?」


急にそんなこと聞いてくるなんて

桃も俺と別れたいんだろうか


『どしたん急に w』

「最近..なかなか会えてねぇし、」

「俺..飽きられちまうんじゃないか…って」

『…..なんや、そんなことか..笑』

『俺には桃だけやで』


「..そっか、ありがと」



「…..あいしてる」

『..俺も、愛してる』



思ってもいないことを次々口に出す。

俺の悪い癖。




〜〜〜〜〜〜


『お風呂借りるな…!!』

「ん 〜 、」


〜〜〜〜〜〜


『ちょっと御手洗…っ』

「ん、」


〜〜〜〜〜〜


『そろそろ寝る…?』

「そ〜だな、寝るか。」



1回1回の返事が雑。

桃も俺に愛情なんてないんじゃないか。





〜〜〜〜〜〜




「橙….、っ..」


真っ暗な寝室。

背中から聞こえてきたのは

今にも壊れそうな、弱々しい声。

いつもの桃とは何かが違った。

不安でいっぱいな気持ちを抑えるかのように彼は



「お願いだから…離れないで..、」



なんと返事をすれば良いのか。

もう好きじゃない なんて言えるわけが無い。


『もちろんやよ..っ』


こんなに期待させておきながら

後で彼を振る…、?


俺、ほんまに屑やな、..笑




こんな最低な俺の事を、

どうか恨んで、許してね




〜〜〜〜〜〜





『そろそろ帰るな…、!』

「….分かった」

「ありがとな..、」

『こちらこそありがと』





〜〜〜〜〜〜





「それで?」

「橙くんはどうしたいの?」


この人は幼なじみの紫くん。

今ではもうなんでも話せる仲。

やからこうやって相談に乗ってもらってる。


『俺は…別れたい..、』

『ほんまに..最低やんな (苦,笑』

「….最低とか、そんなの人それぞれ。」

「橙くんと桃くんは合わなかった」

「それだけじゃないの?」

『….そう、かもな..、』



紫くんはなんでも真剣に応えてくれる。

こんな俺の相談に乗ってくれるなんて

紫くんくらいや



「会うより先に連絡しな」

「”ごめん、別れよ” それだけでいいから」

「理由は後から話せばいい」

「橙くんなら出来るよね ?」


『..おん….っ』



“ 急にごめんな、別れたい “



それだけ俺は桃に送った。




「じゃ、俺はもう帰るね」

「別れるかは二人の問題なんだから」

「ちゃんと話し合うんだよ」

『ありがとぉな…、っ』




〜〜〜〜〜〜




なんと返信が来るだろうか。


優しい桃のこと….

理由は聞いてくるかもしれないが

きっと素直に受け止めてくれる。




少し疲れた…

少し寝るとするか..っ


携帯の電源は切っておこう




〜〜〜〜〜〜




ピーンポーン……ドンドンッ…..(強,叩


『….なんや…ッ、?!ビクンッ…(驚』

『す、スマホ….ッ』



俺が目が覚めたのは

眠りについてから約20分後





…..


『….は、ッ…?』


700件を超える通知。

一体なんの通知だろう。


『….これも、これもッ….』


全てが桃からの通知だった。


ドンドンドンッ…..(強,叩



激しくドアが叩かれる。

犯人はすぐに分かった。


そう、



桃や。



数十件のメッセージ。

数十件の不在着信。




“なんで”

“橙”

“なんで”

“ねえ”

“おい”

“なんで”





相当焦っているんだろう。


メッセージに何も付いていないだけで

こんなにも、身体に恐怖心を憶えさせられる。




他のアプリのDMにも

同じようなメッセージが山ほど送られている。



ドンドンドンドンッ….(強,叩


『は、はい…〜?』



ガチャッ……(扉,開



「はぁッ…はぁ、ッ……」


目に光がない。

いつもの優しい桃の面影もない。


「…..」


ゆっくり近付いてくる。

一体何をされるんだろうか。


『桃…ッ』


ぎゅぅ….(抱



『桃….、?』


「お願いッ….俺、別れたくない…..ッ、」

「ダメなところ全部治すから….」



「橙が居ないと…俺…っ」

「どうしたらッ….(涙,溢」



まったく力が入っていない。

小刻みに震える手、不安そうな声。






『桃…、大丈夫、ごめんな』

『もう一生、こんなこと言わへんから』

『ずっと一緒にいよな…っ(微,笑』



あれ…..俺、

桃のこと….好きやないはずやのに..、





やのに…やのに..




「…橙、ッ…..もっと強く抱き締めて…、」




…俺を必要としてる桃…..、




愛おしい…..、♡




『ん、ごめんな..』


ぎゅ…(抱


ぎゅぅぅ…..っ(強,抱


俺が抱きしめた力よりも桃は遥かに

強く、強く、俺を抱き締め返してくる



「俺..、橙が居ないと…(涙,溢」


「お願いだから…..離れないで、ッ..」

「じゃないとッ…おかしくなる….、」



俺を引き留めるように必死に言葉を探し

俺が話す隙を与えないかのように

震えた声でそう縋ってくる






..あぁ、俺今、気づいてもうた、



俺は、自分が依存しているのでは足りんかった。

あんなちょっとの愛では満たされへんかった。





俺は….狂うほど愛されたかったんや….♡





「愛してる、ッどこにも行かないで、」

「俺だけを見て、ねぇ、..っ」

「ねぇ…っ、(涙,溢」

「橙のためならなんでもする..、ッ」

「お願い..愛して、..愛してよ…ッ(涙」




俺が欲しくて涙を流して

俺が好きやから愛を求めて

俺に愛されたいから、愛を口にする。



俺の為に生きている桃が

どうしようもなく、愛くるしい。



初めての感情が俺にひっついて離れない。



いつもクールキャラやのに

震えながら 別れたくない と訴えかけてくる桃が


愛おしくて堪らへん….、笑♡



やっと気づけた、


俺、




「橙…すきッ…すき、ッ….、」













俺に依存しとる桃が大好きや…、♡







𝑒𝑛𝑑


“ 共 依 存 “






むずかしいねほんとに


いいね沢山待ってます



ばいちゃ

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コメント

7

ユーザー

共依存っていいよね‪!!(((急に誰? 即フォローしました!!

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