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コメント
3件
💬失礼します†❤︎ 初作品とは思えないほど書き方とか上手で分かりやすくて、凄く好きですノωㅜ♥︎しかもめっちゃ刺さりましたありがとうございますꌩ ̫ ꌩ
自分はこの作品好きです! 初投稿なのにちゃんと物語になってて才能あるんだなって感じました! 自分は非公開にしてますけど物語書くの超苦手なので主様が羨ましいです! これからも頑張ってください! フォローしておきますね。
⚠︎殺し屋パロ⚠︎
これは俺が死ぬまでの短い話。
知らないままで居たかった。
任務なんてクソ喰らえだ。
………だったら俺が___。
俺たちは普通の生活をしているふりが上手かった。
朝は同じ時間に起きて、
二人で買った少し高めのコーヒーを入れて、
天気の話をする。
「今日雨だってよー」
「洗濯無理だな」
何気ない会話。
「ま゛っ、て♡もう無理、ッッ♡」
「まだいけんだろッ、」
「んぁ゛、ッ♡♡」
……恋人らしいこともそれなりに。
稀だが夜に別々で出掛ける事がある。
理由は聞かない。
あまり深堀りすると関係が崩れてしまうんじゃないかと思っていた。
いるまはやたらと“音”に敏感だった
ドアを閉めると一瞬だけ肩が跳ねる。
誰かの声が荒れると視線を下に逸らす。
「昔から?」
そう聞くと少し間を置いて、
「…家がうるさかっただけ。」
「ふーん」
それ以上は話さなかった。
アイツには古傷が複数ある。
俺と同じ環境で育ってきたんだろう。
「まだ痛いん?それ。」
「いや、痛くない」
もうあまり触れないようにしている。
踏み込まないのが“正解”だと思ったから。
俺と同じ環境で育ってきたって何?って思っただろ笑
あまり覚えていないが俺は物心が付いたころから頃親に虐待を受けていた。
性処理、暴力等色々されてきた。
「父さッ、ん゛もうやめ゛ッ」
「うるせえっつてんだろ!!!!!(蹴」
「い゛ッッ(泣」
蹴られて、殴られて、泣いて、また殴られる。
もう思い出したくもない。
唯一庇ってくれた母親は殴り殺され、
人を殺してしまった自己嫌悪で父親は自殺。
はっきり覚えているのは部屋中に漂う血の匂いと警察の足音。
父親の様な最低なヤツをこの世から消したくて俺は殺し屋になった。
ある日いるまが言った。
「もし、俺が急に居なくなったら…」
唐突だった。
「なんだよそれ笑」
「縁起でもないこと言うなって笑」
そう言うと目を逸らされた。
「ごめん、なんとなくで」
その日アイツは中々眠りにつかなかった。
いや、“眠れなかった”のかも。
数日後、勤め先から連絡が来た。
ドクンッ
確認した瞬間、心臓が大きく跳ねた。
「多くの人を殺めている。」という文章と共に写真が貼られていた。
真っ直ぐな背筋、サラサラの髪、スッと通った鼻筋。
…….アイツに、いるまに似てる。
手が震える。
似ている人なんてどこにでいる、と思うことにして次の日も普通に過ごした。
____________________
最近、なつの様子がおかしい。
無理に笑っている感じがするのは気の所為だろうか。
昨日、ボスから連絡があった。
「狙われている。気をつけろ。」
俺を殺そうとしている人が居るらしい。
まあこんな仕事に就いている時点で覚悟はしていた。
近くに居ると言われたが誰なのか。
…..嫌な想像が頭をよぎる。
「なわけないよな笑」
____________________
連絡が来てから3日後
今日は対象を見に行くことになった。
仲間と無線を繋いで指示を出してもらい、教えて貰う。
「もしほんとに俺の予想が当たってたら…」
考えたくない、唯一愛してる人を殺すなんて。
俺は指示を出してくれている仲間に従って動いた。
予感が当たった。
指定されたのはいるまと俺が住んでる家。
任務遂行日程は明後日。
吐き気がした。
俺はどうしたらいいのか。
こんな依頼断っておけば…。
気づいた時にはもう遅い。
任務遂行当日。
冷や汗、頭痛と吐き気が止まらない。
どうしたらいいのか。
どうしたら、どうしたら殺さずに済むのか。
殺したくない、一緒に生きていたい。
自然と涙が出た。
嫌悪感を抱きながら俺は最後にアイツと出掛けることにした。
「いきなりデートに誘うなんて珍しいな」
「記念日だっけ?笑」
くしゃっと顔を歪ませて笑う。
電車の窓から照らされている横顔。
整っていて、世界一綺麗だった。
最後まで一緒にいたい。
出掛けに誘った時には“決意”が出来ていた。
「ただいまー」
いつも通り家に帰ってくる。
あと四時間。
日付が変わるまでに…
「なあ」
いるまが口を開いた。
「どうしたん?泣いてるけど」
あれ、俺…
こっちに駆け寄って来て、ギュッと強く抱き締めてくれる。
「…..なんかあった?」
いつもこうだ。
すぐに抱き締めて優しい言葉を掛けてくれる。
落ち着く声。
まだ一緒に居たい。
俺はそっと口にキスをした。
1時間ほど泣いた。
俺は理由も言わずに只々泣いていた。
なのにいるまは頭を撫でて慰めてくれる。
無理なんだよ。
俺には殺せない。
「いるま、大好き」
「ごめんッ…(泣」
抱き締めてくれた手を解き、俺は台所に行きナイフを手に取る。
「愛してるよ。」
最後にしっかり伝えたかった言葉。
俺は自分の腹にナイフを刺した。
「…は?」
「おい!!!!おい!!!………なんでッ!!(泣」
アイツは俺を抱きながら泣き叫ぶ。
俺は1度でも殺そうとしていたのに。
「ご、めんッ、」
ああ、口が回らない。
口から赤い液体が垂れる。
口の中が血の味で気持ち悪い。
意識が遠のいていく。
アイツがなんて言ってるのかなんてもう分からない。
“一緒に、生きていたかったな…”
初投稿の作品!
やっぱノベル向いてない…🥲
好んで頂ければ幸いです ꈍ ꈍ