どうも皆様、サカナです
本日は牛丼乗せ温玉様のお誕生日ということで、アメロシを書こうかと…
以前の投稿からアメロシがお好きなのだろうかと思って書いている次第ですが、普通に昨日聞くの忘れてたので…好きじゃなかったらすみません🙇
それと遅くなって本当にごめんなさい🙏
お誕生日おめでとうございます🥳
寒くなって参りましたが、良い一年となりますように!
アメリカとロシアは仲が悪い。
目を合わせただけで睨み合い、会議では常に正反対の意見を出す。
喧嘩になることもしばしばあり、そのため社内では2人を鉢合わせないようにと細心の注意が払われるほどだ。
それでも2人は会って不穏なオーラで周囲を威圧する。
一応、2人は恋人のはずなのだが。
この事実を知っている者は限りなく少ない。
本人たちの雰囲気が怖いというのもあるし、アメリカとロシアの親は犬猿の仲だった。
息子であるロシアとも仲が悪いと思われているのも当然であろう。
付き合っていたとしても、彼らは喧嘩くらいは日常的にしているのだ。
なぜなら、価値観が全くと言っていいほどに合わないので。
「だからァ!!!それだと金を使いすぎるって言ってんだろ!!! 」
「お前のは時間がかかりすぎる!そんなことしてる間に手遅れになったらどうするんだ!? 」
今日もまた、会議室には怒号が飛び交う。
アメリカはお金の心配を、ロシアは時間の心配を。
どちらも大切ではあるのだが、両者譲る気はない。
「無駄金は省けって言ってるだけだろーが!このバカ!!」
「はァ!?時間すら気にできないやつが言うな!!アホリカめ!!!」
煽って煽り返してを続け、争いは徐々にヒートアップしていく。
何度も何度も机に拳が振り下ろされ、そろそろ耐久力も限界に近いだろう。
「ロシア、一旦落ち着くアル。そんなに声出したら、また喉痛めるヨ」
「チッ…」
間に入った中国はロシアを説得し、一度はロシアを落ち着かせることに成功する。
「はっ!保護者に宥められないと自分の機嫌も取れないのか?子供じゃねーか!」
「んだと…!!」
しかし、ヒートアップしたままのアメリカはロシアを煽ってしまった。
また争いが起ころうとしたところで、今度は日本が止めに入る。
「アメリカさんも落ち着いてください!無駄に煽って議論を止めないで!」
「ジャパンは黙っててくれ、これは俺とあいつの勝負だ!」
「そもそも勝負じゃないですってば!」
比較的冷静なロシアと比べ、アメリカは一度冷静さを失うと中々止まらない。
日本はロシアに殴りかからんとばかりに机へ乗り上げるアメリカを引き留め、周囲の国々も参戦する。
「落ち着くんね!殴るのはまだ早いんよ!」
「まだってなんですか!殴っちゃダメです!」
「ロシア、良い子だから応じるなよ。いいな?」
「ほーら飴玉をくれてやるアル、食べて落ち着くヨロシ〜」
「も、もう嫌です…この仕事…」
混沌と化した会議はもう議論ですらなく、アメリカを押さえつけているイタリアと日本によって、殴り合いへ発展するかどうかが決まる。
機嫌が悪くなる一方のロシアを子供扱いで宥めるドイツと中国を見ながら、国連は頭を抱えて蹲った。
「はぁ…相変わらず元気ですこと」
「止めなくていいの?君の息子じゃないか」
「ああいう時は放っておくのが1番ですよ」
「放っておいたら止まるの?」
「いいえ?私に被害が来ないだけです」
「うわぁ…」
イギリスもフランスも止める気がないようで、アメリカが落ち着くまでの数分間、なぜか味方同士で死闘が繰り広げられることになる。
ようやく会議が終わり、定時も過ぎた頃。
「俺、もう上がるわ」
「あ、はい…お疲れ様でした…」
暗くなってきたオフィスには日本ただ1人。
他のメンバーたちはとっくのとうに定時で帰り、寂しく残業中である。
ロシアの姿も見ないため、きっともう帰っているのだろう。
アメリカはまだ若干機嫌が悪そうにしながら、日本を置いて帰っていく。
「…社会人って、大変だなぁ…」
エナジードリンクの缶を開けながら、しみじみとそう思う日本だった。
さて、家に帰ったアメリカは、ドアの前で深呼吸して、鍵を開ける。
「た、ただいま…」
「…ん、おかえり」
入ってすぐの玄関には、テディベアを抱えて座り込むロシアの姿。
ぬいぐるみを抱きしめるロシアにきゅんとしながら、ひとまず鍵をかけた。
「ロ、ロシア、今日のことなんだけど…」
「…別にいい、俺も悪かった…」
「俺の方こそごめんな、ちょっと熱くなりすぎた」
会社では喧嘩ばかりで周囲に苦労をかけるが、家では素直に謝れる。
ただ、やはり不機嫌なことには変わりない。
アメリカは切り替えが早いのでもう罪悪感しか残っていないが、ロシアはかなり引きずる方だ。
帰宅するのを待っていてくれたり、謝ってくれたりしていても、わかりやすく不機嫌である。
「………」
ロシアからの視線が痛い。
「ほ、本当に悪かったよロシア。あんなこと思ってないから! 帰りにケーキ買ってきたんだ、一緒に食べよう?な?」
ロシアは甘いものが好きなので、ケーキで釣ろうとしてみるものの、座り込んで見つめてくる状態から変化はないようだ。
まだ許してくれないらしい。
「ケーキでもダメ?ごめんな、どうしたら許してくれる?」
「…だっこしろ。運べ」
テディベアに顔を埋め、小さな声でそう言われた。
機嫌は悪くても俺のこと大好きなんだな、とアメリカは内心ニコニコしている。
「OK、俺のかわい子ちゃん。落ちないようにしっかり掴まってくれな」
そう言ってケーキの箱と鞄片手に、アメリカはロシアをお姫様抱っこした。
「やっと可愛い顔が見れた。好きだよ、ロシア」
少しかっこつけて額にキスをすれば、ロシアは照れて顔を隠してしまう。
そんなところも可愛い。
ちゃんと愛を伝えてやれば、チョロいことに機嫌も良くなったようだ。
後はケーキとウォッカも与えて、完全に許してもらおう。
「さあお姫様、お席へどうぞ?皿とフォークを持ってくるから、ケーキ好きなの選んでてくれ」
「ん、ありがと」
アメリカはロシアの機嫌を取る時、決まってお姫様 扱いをする。
やたらと軽いキスをするのもそうだし、今のように甘やかしてくるのだ。
テディベアを机に置き、アメリカの鞄を片付けに行く。
アメリカがいる前では何もさせてくれないので、見てないうちに行動するのが正解だ。
ロシアが戻ると、アメリカは既に席についていた。
2人分の皿とフォークを出し、ケーキの箱を開けてくれている。
「ロシア!片付けてくれたのか?ありがとうな」
「ケーキ買ってきてくれたから…」
「そんな気にしなくてもいいのに。どれ食べる?」
「…チョコレート」
「OK、じゃあ俺チーズケーキ食べようかな」
個別に分かれたケーキを取り出し、皿に置く。
はい、とフォークを渡されて、2人は仲良く食べ始めた。
「…美味しい」
「ここの店美味いよなぁ、こっちのも美味しいぞ。食べるか?」
「じゃあ、俺のもやるから、一口くれ」
「あぁ!」
自身が使っていたフォークで食べさせ合ってから、間接キスだと気づいて少し顔を赤らめる。
夜を共にしている仲だというのに、まだまだ初なロシアはアメリカの心をきゅんきゅんさせた。
生意気で口も悪く、その割には口下手でコミュニケーションが苦手。
初で子供っぽくて甘えん坊で… ケーキひとつで喜ぶくらい素直なのに、過去のことは引きずることが多い。
感情表現も意外と豊かであり、アメリカは知れば知るほどロシアに沼っていく。
「好きだなぁ…」
「きゅ、急に何を言い出すんだ///」
「おっと、口に出てたか」
「ぅ… お、俺も…///」
「ん?」
「俺も、好き…だ…///」
突然のデレだってよくあること。
こんなのに惑わされるほどアメリカは…
「よし、今日は寝かさねえ」
チョロかった。
意気揚々と宣言された内容に、眠いからかぽややんとしたロシアは照れるばかり。
甘いものを食べてお腹いっぱいになり、段々と眠くなってきたようだ。
「ん…アメリカ、明日も仕事ある…」
「煽ったお前が悪い」
残ったケーキと汚れた皿とフォークを片付けられる。
その晩、ロシアは朝方まで寝かせてもらえなかった。
翌日、随分機嫌が良さそうなアメリカと、寝不足らしいロシアが出社してくる。
また喧嘩になるのでは…と少し身構えていたものの、何事もなく朝礼も終わった。
「ロシア、また声が枯れてるヨ?昨日会議で騒ぐからそうなるアル。喉飴食べる?」
「…ん」
なお、やはり意見だけは合わないので、今日も2人の怒号は飛び交い、また家でロシアのご機嫌を取るアメリカの姿があったとか。
コメント
2件
うおおおおおおお!😢 ありがとうございます…! すごく…すごい…よいです… 神…神ですか…?